明けまして――
おめでとうございます!
ハッピーニューみはみは! ……って、その直後に「こういう挨拶って大事よね」なんて言われてる以上、しっかり挨拶すべきだったかと軽く悔やみもしたわけですが、それにしてもやはりこの人のテンションは新年一発目に相応しい!
このべびプリ時空におけるお正月も、もはや3度目ということもあって、時系列的にはある時点で止まってしまってはいても、積み重ねてきた記憶や思いいれなんかはしっかりと感じられますよね。まあそのあたりは、この手の時間停止系作品に共通するものってことで。
それはそれとして、海晴姉さん、晴れ着を着ていらっしゃるご様子。本日付のイラスト更新には出てきていませんが、とりあえず去年のお姿で十分すぎるほどに補完可能。ううむ……なんという艶っぽさ。
で、こんな綺麗なお姉さんが、
もし、キミが――
「似合ってるよ
かわいいよ♥」って――
言ってくれたら。
なんだかすごく縁起が良くて、
今年はもうそれで――
1年幸せに過ごせそうな気がするな♥
……だなんて、いじらしさすら感じてしまう言葉をかけてきてくれるわけですよ。もうこの時点で今年一年分の必要十分な幸福度を得てしまった気すらしますが――それにしても、なんだか今日の海晴姉さんには、いつもよりしおらしい雰囲気を感じるのですが俺の気のせいでしょうか。やはり、大事な一年の始まりだからってことなのかも。
ともあれ、この海晴姉さんのみならず、姉妹全員にこれほどまで愛されるトゥルー俺として過ごす日々。相応の覚悟をしつつ新年を迎えるべきかと。
さて、「私の大事なかわいいオトウトへ。キミもとっても――いい男になってきてるよ」だなんて、これまたドキドキしてしまいそうな言葉も胸を打ちますが――
どこかよそのおうちへ
お婿さんに行ったりするのは
まだまだずーっと――
先のことにしておいてね♥
お姉さん寂しくなっちゃう――
……
なんなら、ずーっと――
私のそばにいてくれても――
……
……最後のこの言いよどんだ部分……これは素直にニヨニヨせずにはいられない言葉でもありますが……やはりどこか、今日の海晴姉さんはしおらしい。そんな風に思えてなりません。「どこかへお婿に行くのは――」なんてことを、わざわざ口にされているのが影響しているのでしょうか。
ともあれ、そんな海晴姉さんの切な願いと祈りに応えるべく、今年のトゥルー俺としても全力の方向で。
お兄ちゃんっ!
我が最愛のご主君様っ♥
いよいよ――
始まりましたねっ!!
3・学・期っ♥
人によっては例の月曜日AAの如く「やあ」と声をかけてくるイメージが思い浮かんでしまうような気もしますが、ともあれ新学期の始まりとともに、我らがトゥルー日記も再開ですよ! ……実はこの金曜日に更新があったと思わず全力でスルーしてしまっていたのはここだけの話。いや、てっきり連休明けから再開なのだと思い込んでいたばかりに……。家族、特に星花には大変申し訳ないことをしてしまいました。五体投地でお詫びいたす!
それに引き換え星花の新学期日記ときたら、それはもう、実に小学生の鑑といった感じの内容じゃあないですか。基本的に星花は姉妹の中でもかなり学校が好きってイメージがありますしね。「えへへへへ――なんか星花、テンション上がっちゃうぅ〜♥」なんて高揚した様子の星花が可愛い上にまばゆすぎです。
それに加えて、「今日の星花はちょっとスゴイんですよ♥」と、なにやら言いたげな。
それはすなわち――通常日記の一番槍。
「2010年のこの日記の――今日が本当の日記始めっていう感じがしませんか?」と主張する星花。それは確かに頷けますし、それよりもなによりも、
だから、そんなとっても晴れがましい、
名誉な日のお当番を
この星花が担えるなんて――
なんか、今年は
イイコトありそうな気がして♥
……この、実に素朴かつ気持ちの良い心の持ち方が、ああ、星花だなあと、新年に相応しいすがすがしい気分にさせてくれるわけですよ。ここんちの子はわりとみんなそうですが、こういう小さいことを大きな喜びに変えられる前向きでエネルギッシュな心の持ち主というのは、やっぱり良いなあ。
ともあれそんなわけで、新年通常日記一番乗りの星花は、ノリノリで可愛い姿をトゥルー俺に見せてくれているというわけです。新年って素晴らしい!
……とか思っていましたら。なんというか、星花の見た初夢というのが――
お兄ちゃんをかばって、代わりに毒矢を受けて――
悲しんでるお兄ちゃんの腕の中で息絶える夢♥
/' ! ━━┓┃┃
-‐'―ニ二二二二ニ>ヽ、 ┃ ━━━━━━━━
ァ /,,ィ=-;;,,, , ,,_ ト-、 ) ┃ ┃┃┃
' Y ー==j 〈,,二,゙ ! ) 。 ┛
ゝ. {、 - ,. ヾ "^ } } ゚ 。
) ,. ‘-,,' ≦ 三
ゞ, ∧ヾ ゝ'゚ ≦ 三 ゚。 ゚
'=-/ ヽ゚ 。≧ 三 ==-
/ |ヽ \-ァ, ≧=- 。
! \ イレ,、 >三 。゚ ・ ゚
| >≦`Vヾ ヾ ≧
〉 ,く 。゚ /。・イハ 、、 `ミ 。 ゚ 。 ・
い、いや星花さんそれはちょっと……。さすがに兄という立場の手前、そのヒロイックで少年漫画的なシーンのよさが分からないとはいいませんけど、なんというかなんというか……と、注意すべきなのか否かと考えてしまうわけですが、
「我が最愛のご主君様、どうぞためらわず――
あなた様の天下をお取り下さい」
ガクッ――
なんて――きゃ――カッコイイ!
今思い出しても胸が熱くなっちゃいます ♥♥♥
お兄ちゃん――星花はいつでも!
お兄ちゃんのためなら――死ねちゃいます♥
……こんなにもハイテンションに喜んでしまっている姿を見ると、さすがに面と向かってどうとは言い難い雰囲気であり、なかなかに悩みどころでございます。いやあ、さすがに「死ねちゃいます」というあたりについては、何か言っておくべきなのか……。野暮ったいことをとは思いますが。
さ、さ、さ――
さっむ〜いっ!!!
もう――あり得ないっ!
いったいなんなのこの寒さは!?
トゥルー大寒波到来中! いや、ここのところリアル世界においても日本中どころか地球規模での寒波が押し寄せてきているということはニュースなどで見て知っているのですが、どういうわけか我がSAPPOROはそれほどには寒くなく、なにより降雪量がやたら少ないという状態でして、なんというか今年の冬は穏やかだなあという印象だったりしています。
しかしまあ、そんなリアル俺の周囲の話は、リアル関東方面に準拠するであろうトゥルー内気象状況とは関係のない話であり、すなわち俺の大事なトゥルー家族たちが寒さで凍えているという事実こそが重要であり懸案事項でございます。ええ、なにせ、アクティブな分寒さにもかなり強そうなマリーですら、この寒さには絶叫せざるを得ないほどなのですから。
「マリーの、このありあまるミリョクをおうちの中だけに閉じこめておかずにすむ日々が来たっていうのに――」と自信満々な輝かしいところは少しも縮こまってはいないようですが、まあそれはさておき、
これじゃあ、
おうちの中どころか――
霙お姉ちゃまみたいに――
マリーまで、まーるくなって
おコタにこもりたくなっちゃう
じゃないのぉっ!
……霙姉さん……。なんというか、もうすっかりトゥルー内でも、霙姉さんという存在のイメージがこの方向性で確立してしまったという感が。終末思想という個性も、穏やかな日常生活の範囲内においては、和み系キャラの色づけとして機能してしまっていますからね。すでにトゥルー家においては、「コタツで丸くなる」の代名詞として猫を凌駕する存在なあたり、その扱いもだいぶ筋金入りといったところでしょう。
――と、霙姉さんの扱いに気をとられてしまいましたが、マリーのこの愛くるしいばかりのコタツラブっぷりをスルーするわけにはいきません。コタツで(霙姉さんと一緒に)丸くなるマリー……想像するだけでほっこりしてきそうな光景です。主に心が。
んもう――
マリーは、
マリーは――
イメージに合わないから
言いたくないけど――
おコタ、けっこう
好きなんだからぁ♥
……
はぁ――
なごむ♥
……もう、このへんのリアクションにいたっては、和むとか可愛らしいを通り越して、なんとも効し難い色香のようなものまで漂わせておいでです。こたつの温さで艶めいた声をあげてしまう幼稚園児……おおお……! 最初の「んもう――」の時点でハートを貫かれている俺にとってこれは強烈過ぎです。
そんなヘブン状態に突入してしまったうえ、甘味までを求めてしまっては、それこそ霙姉さんの領域まっしぐらという気もしますが、いったい誰がそれを咎められましょう。なにせ――
あ、ほらぁ。
ちょっと、フェルゼンってば!
こんな風に1人で入ってたらまるで
マリーが好きで自分からおコタに
入ってるみたいじゃない!
早く隣に来て一緒に入って♥
暖かいわよ?
この言い方といい、誘い方といい……マリーって子は、幼稚園児にしてもう、女としての手管が一流すぎです。一体全体どこでこんな女のテクニックを身に着けたのでしょう。うぶっこの多い姉妹の中では、海晴姉さんあたりでしょうか。多分に自分自身のセンスによるところが大きいのでしょうけれど。
万一、ウットリして――
寝てしまっても――
マリーが許してあげる♥♥♥
……大の大人だって、こんなことを言われてしまったら、すっかり骨抜きにされてしまいそうです。というかされました。リアル俺という大人がもうすっかりと! 寒い日々に、骨の髄はもうすっかりトロトロでございます。
ふぁあああああ〜〜!
あ――
なんか。
ダメ。
リカは――
……
もう、なんか――
ダメダメ、だ!
立夏が冬眠状態に入りかけてしまっている!!! いや、この寒波で、各地の動物が本来以上の寒さのために冬眠状態に入ってしまったってニュースをどこかで見た気がするんですが、それと同じような現象が立夏の肉体に起こってしまっているのでしょうか。なんというYASEI……!
……って、このタイミングで立夏さんの出番とは。ええ、ちょうど小説3巻を読んだ直後という。あのお話はなんというかなんというか……本当、胸が熱くなる展開でした。立夏っていう子の、特殊なぐらいの明るさとその影、子供からちょうど「女の子」になりかかっている年頃ならではの揺らぎみたいなものが実によく描かれてて、トゥルー姉妹のことを描いたお話の中でも、ダントツに「深い」、そして胸が熱くなるお話でした。3巻については改めてじっくりと語っておきたいなあ。
とまあ、この日記と直接にはリンクしているわけではないので、ひとまず小説のお話は置いておきましょう。この文章を読んでいる人のほとんどはすでに読んでしまっているでしょうけれど、そうでない人は是非に。
さて、なにやら眠くて眠くて仕方ないという立夏。食べることと遊ぶこと、そして眠ることにはそれこそ誰よりも貪欲であろうと容易に想像できるこの子ではありますが、そんな立夏にしてなおオカシイと思わせるほどの眠気ってことでしょうか。
あの氷柱おねーちゃんの、
地獄のケリでも目が覚めないナンテ、
やっぱ――リカ、
ちょっと――
変。
夕凪さんにはゲンコツを放つ氷柱ですが、立夏に対しては地獄ゲリとな! ううむ、あの細くて黒ストな脚から放たれるキックはなんともフェチ的な……と思いつつも、あのブーツごとだとさすがにキツいな、と。まあ、立夏に対しては素足でもっと軽くなんでしょうけれど。それよりもその氷柱が立夏を起こそうとする様子を想像するとなんか微笑ましくていいなあ。
むしろキツいのは「冬眠するクマみたい」って悪口のほうみたいですが……ああ、これもまた3巻のお話が思い出されて頬の筋肉が緩んできます。幼稚園のころのよわよわ氷柱……見ただけで即死しそうな可愛さがありそうです。
それはさておき、そんな氷柱の言葉の受け止め方が面白かったり。「氷柱ちゃんって変なことヨク知ってるし。ウソが嫌いだし――」と。これは立夏がすごくピュアな受け止め方をしているってこともあるんでしょうけれど、それでもこの言葉から、立夏から見た氷柱イメージがよく伝わってきますよね。
さて、そんな冬眠クマのような自分を想像してしまって絶叫してしまう立夏。「きっとクマになったらプーさんみたいにカワイクなるとは思うんだケド」って主張がまさに立夏。でも、こんな風にむやみにポジティブなだけじゃないってことも小説3巻(略)
ともあれ、そんな立夏が出した結論とは――
よぅし、もう、こうなったら――
あまりにも美味しくておもちと一緒に
お正月中ハマっちゃった、あの!
ウォーカーズのチョコ付きショートブレッドを
食べてしっかり目を覚ますしかナイ〜♥♥♥
なんて、エヘヘヘ♥
……まるで成長(以下安西先生のAAとともに略) いや、それむしろ、クマよりはもっとアレな何かになる可能性が高いというか、スカートがはけなくなるという心配をしてその結論に至る立夏さんを愛さずにはいられません。今のところはまだ、お子様として。
お年玉の残りももう昨日で
スーッカリ無くなっちゃったアワレなリカに――
優しい優しいオニーチャンッ!
どうかヒトハコ恵んでクダサーイ♥♥♥
もう無くなったのか……と、その浪費の壮絶さに唖然としながら(でもトゥルー家のお年玉って、躾としてそんなに多くなさそうですよね)、いつもの食べるの大好き立夏の様子に、安心して頬の筋肉を弛緩させるトゥルー俺でありました。
連休あたりから――
寒気が強まってきて。
いよいよ冬らしくなった
この数日――
私は大変気分が良いです。
今日なんかはリアルHOKKAIDOだと最高気温が零下5度とかだったりして、実に寒い日々を過ごしているわけですが、こういう気温の日だと吹雪はきっと気分が良いのだろうなあ……などと思っていたら、まさにそのとおりのことを即日記に書いてくれましたですよ。先日の冬眠に入りかけた子とは対照的なこのノリノリっぷり。この子の服装とか見ると、いかにデフォルト絵とはいえ寒そうだなあという印象が強いわけですが、むしろ吹雪的には実に放熱性のよい快適なスタイルということなのでしょう。
ええ、とにかく名前の通り冷えるのが大好きな吹雪。その理由はまあ、以前にあった色々なトラブルなどを思い出させますが――
今日はこの冬1番の寒さだとか。
こんな日はもう特に――フフ♥
吹雪が「フフ♥」笑い――! これはなんというか、以前に見たことがないわけではないですけれど、それでも単純にお天気だけでこの喜び方とは。ちょっと男塾の雷電が「不不不……」と笑ったシーンなどを思い出してしまいましたが、そのぐらいのレアケースといってもいいのではないでしょうか。
こんな寒い冬に、早朝からお仕事のために出勤する海晴姉さんには、あくまで高校生のトゥルー俺視点では「大変だなあ」という印象が強いわけですが、そんな海晴姉さんをしっかりお見送りする吹雪には、少なくとも朝の寒さが応えるどころか、むしろ充実した時間を過ごしているという雰囲気が濃厚に。そんな吹雪を見て、「吹雪ちゃんも早くお部屋に戻りなさいよー!?」と声をかける海晴姉さんの気持ちも良く分かりますが、吹雪的にはそんな寒さの中で過ごし白い息を吐く自分に、
まるで私の体の中にも――
こんなささやかな暖かみが
あるのだというようで――
ふと。
嬉しくなります。
……こんな思いをつぶやく吹雪が、なんだかとてもあったかいなあ、と。決して冷たい子ではない吹雪ですが、この子にこんな風な形でぬくもりを感じられる機会って、それほどないですからね。なんというか、こんなあったかな吹雪の様子を思い描かせてくれただけで、この寒さにも感謝したい気分です。
しかしながら、そんな寒さに一体感を覚える吹雪の姿に、どこか遠いところに行ってしまうのではという思いを抱かないわけでもないわけで。「身も心も完全にこの冷たい空気に同化したような」――なんて言っちゃってますしね。
とはいえ。
部屋に戻ると――
完全に冷えた私の体はゆっくりと
あたたまっていき――再び温度を取り戻します。
それは不思議な感覚。
まるで――この家にある家族の余韻が
私の体に入ってくるような――
現実に引き戻されるような――
吹雪にとって、この家族のぬくもりよりも選びたくなるようなものなんて、きっとない。そんな風にも思えるので、とりあえずは安心かな、と。冷たさに身を浸すのは、あくまでもひと時の憩いの時間、と。そう本人も言ってますしね。
気温が0度に近くなる日だけの
私の大切な憩いの時――
今度キミも一緒に試してみませんか?
……ええ、そのぐらいの温度であればいつでもよろこんで!(DOUMINにとって0度などまだ体感的に暖かい部類と言いたげな顔で)
51歳っていったら。
なんていうか――
ちょうど♥
いい感じになってくる――
頃だと思うのよね。
麗の口から飛び出す突然の問題発言! ……いやまあ、麗が発言主って時点で、どういうところに話がオチるかというのはすぐに分かってしまうのですが、しかしそれを十分に理解してもなお言葉の響きだけで衝撃的であります。51歳……い、いやいやいや。あと数年で愚地独歩と同じぐらいの年齢じゃないですかそれは!
たしかにちょっと疲れてる感じは
するかもしれないけど、
でも、最近の51歳は
なかなかオシャレだし、
若い子にはマネできない
味があって――
さらに続くこのような発言に、いくら話のオチが分かっているといっても、それでもなお衝撃を受けざるを得ません。だって麗って、あくまで人間限定で考えてみても、多分というか間違いなく年上好みっぽいオーラを放っているんですもの! 少なくとも精神的にガキな時点で論外って雰囲気がアリアリです。あえていうならばおじさん好み。麗の発言からは、そのいたるところからそういう素養を読み取ることが可能です。少なくとも三十路程度ではガキ扱いしてくれそうなそんなノリを。
……まあ、そのあたりをさらに深く追求していくと、非常に痛く苦しいところに至ってしまうので、一足先に自分に対して断りを入れておこうかと。はい、麗が言っているのは鉄道のお話です。……この前提をあらかじめ頭に叩き込んでおかないと、クソッ……思わず壁殴っちまった……的な心境にすら至りかねないので。
余裕が感じられて――
好き♥
すっごく頼りになるヒト
なんだなって思えるし、
それまでのがんばりに――
「お疲れ様」
って――
優しくしてあげたくなるし。
考えただけで胸の奥がギュウゥゥッて
締め付けられるような、なんて言ったらいいか
わからないような、この気持ち――
………………。
いやあ……なんというか……。最初のときからこうではありましたが、今日の麗さんはいつにも増して……。「なんちゅーか、もうダメ♥」の領域にすら突入している気さえ。ええ、恋する乙女を通り越して、わりともう駄目的な。ある意味においては俺たちの潜在的同胞というか。
とまあ、そんな麗さんの溢れんばかりのラブオーラにすっかり当てられてしまいましたが、結局は今日のお話も、
やっぱり3月で引退なんて。
ああ、また――悲しみの
ダイヤ改正の3月が来るのね。
はい。麗にとっては悲しいことではありますが、すでに定番となってしまったこのパターンです。ちょうど先日ニュースにもなっていましたよね。このごろは鉄道関係のニュースを目にするたび、即座に「ああ、きっと麗は」と想像してしまうクセがついてしまったわけですが、今回もまさにまさに。
「いっそ、佇んでみたいわ――」という発言。実はちょっと意味がよく分からないのですが、ともあれ麗のさびしさはこの趣味を続ける以上は避けて通れないもののようで。
昨日。
みかんとイチゴが
足りなくなって――
春風に頼まれたから
買い物に行ったんだ。
おつかいヒカル! なんとなく、ここんちの姉妹の役割分担として、具体的な家事実践系と、そのお手伝い系と大まかに分かれている気がしますけど、ヒカルも典型的な後者って感じですよね。まあ、今のところ家事実践系は、春風さんとホタぐらいって印象ですけど(海晴姉さんはきっと社会人になる前はかなり家事もしていたのでしょう。ホタも海晴姉さんからケーキの作り方を教わったとか言ってますしね)、近いうちに小雨あたりは、かなり有望な家事候補になるんじゃなないでしょうか。
その一方で、そのお手伝い側の姉妹はというと、お姉さん側にもけっこうその比率が高いというか、その筆頭が霙姉さんとして、ヒカル、氷柱、立夏と、わりと多目なんですよね。まあ、あまり何人もキッチンに立つのもかえって非合理的なので、二人ぐらいがちょうど良いといえば良いのでしょうけれど……やっぱ、19人姉妹を抱える一家でもあるわけで、単純に作る量を考えると、やっぱ作る側の人数的には大変だなと思う次第です。
……さて、今日の日記の内容も、どうもその人数の多さが影響している内容のようで。具体的には、食べる量のお話です。
ヒカルが小さい子たちを連れて買いに行ったのは、イチゴとみかんと、冬の果物の代名詞的なふたつ。当然ここんちの子たちも大好きであろうフルーツですが……
こたつの上に置いておけば
みかんはいくらでも減っていくし、
イチゴは――
いつだってもちろん――
奪い合いだ。
……ええ。さすがに19人姉妹。大家族にしては非常に躾やお行儀の良いトゥルー家族とはいえ、やはりそのあたりは、その圧倒的な人数なりの壮絶さになってしまうようですね。
小さい子たちはあくまで食べさせてもらう側とはいえ、コンデンスミルクをたっぷり使ったりと、なかなかの健啖っぷり。立夏がつまみ食いをするというのは実に想像がつくわけですが、面白いのが、あまり食べることへのイメージのない麗。
麗だって、珍しく
キッチンに立っているかと
思えば――なんだか
薄気味が悪くなるような
にやけた笑顔であたりを気にしながら――
ミキサーを回してる。
牛乳と砂糖とイチゴをたっぷり入れた
イチゴミルク。
……なんというかなんというか。これはまた、是非一度見てみたい姿ではありますが、トゥルー俺に目撃されたなどと知ったならば、きっといつも以上に爆発してくれることでしょう。まあそれはさておき、麗とてテツのみならず、甘いものにも十分ご執心があるようで、なんとなく安心いたしました。麗の体からもきっと、ミルクとイチゴの甘い香りが……。(クンカクンカ)
って。
そういうことじゃなくて。
はいすいません。……と、ひとりよがりな突っ込まれごっこはいいとして。ヒカル的にそういうことを言いたいわけではなかったようで。
なにやらイチゴを買いに行った八百屋で、腹立たしい出来事があった模様。あのヒカルが怒るとは、穏やかな話ではなさそうですが、どういうことなのかというと、
あそこのおばちゃんは――
おまけのイチゴを青空にくれたりして、
すっごくいい人だとは思うけど。
「19人もいるんだし、あんまりかわいいから――
ウチに1人もらっちゃおうかしら?」
なんてそんなこと――
言っていいことと悪いことがあるじゃないか!?
おお、実にありがちなおばちゃんトーク。とりたてて悪気のない冗談だというのはその場にいなくても分かるのですが……どうやらヒカル的には、笑って過ごせるような言葉ではなかったようで。
とはいっても、ここんちのママからして小説版では「売るほどいる」なんて言っちゃうぐらいですし、トゥルー家としてもそこまでタブーな話ではないでしょうね。っていうか、海晴姉さんまでのっちゃった軽口のようですし。
まあ、ヒカルの怒るのも、気持ちが分からなくはないのですが……でもなにやら、ちょっといつになく過敏だという気はしますよね。ただでさえヒカルは非常におおらかな性格の子ですし。
これに関しては、どうも……ヒカルがトゥルー俺と同い年、という部分に、何か深い理由があったりするのかなあとか、そんなことをふと妄想してしまったりするのですが、まあ、それについては特に深く追求しない方向で。小説1巻を読む限りでは、なかなかに色々な解釈ができそうな深い事情があったりするのかも、とは思ったわけですけどね。
とはいえ――
養子なんてそんなこと、
私は絶対に絶対に――許さないからな!!!!
……この発言は、トゥルー俺の立場上、なかなかに複雑な思いを抱かざるを得ません。小説版と違って、基本的なトゥルー俺の設定というのは、かなりファジーなものなので、具体的にどうとは言えないんですけどね。なにせトゥルー家族こそが「本当の家族」なわけですから。
どんどんどんどん――♪
たべちゃうぞ!
どんどん、どどどん♪
どどどどどんっ!
食いしん坊の青空がなにやら食べちゃうぞモードになって大興奮! ……いやまあ、この子はいつもこんな感じではありますが、やはり一歳児とは思えぬ健啖家っぷりを発揮する青空だけあって(食欲だけの話ではありませんが)、なにやら壮絶な食べっぷりを想像してしまいます。
ええ、ちょうど昨日の日記は、ヒカルがこの子らを連れて果物を買いに行くお話だったので、まさにそれを受けての食欲喚起っぷりであろうことは即座に想像がつくわけですが、「ししししし♥」なんて俺たちの心の琴線に触れる笑い方までされた日には、父性を刺激されないわけには行きませんよね。
「あまあま、すっぱ――♥ああ――おいし♥♥」と、いつもの歌いながらのノリも、いつも以上に楽しげです。おくちがまっかって、鏡を見ながら食べたりしてるのかも。……さて、どのぐらいの量を食べておられることやら。
そんなわけで、またすぐイチゴが足りなくなっちゃうんじゃないかと心配なわけですが――
おうちのなか、
いちごだらけ!!
そら、
いちごのおしろの
おしめさま!
おしめさま!(←顔の筋肉ををこれでもかというほど弛緩させながら) と、青空の表現のあまりの可愛さに、ついそちらに意識が集中してしまいますが……いや、普段大量の食料を見慣れているであろうここんちの子をしてさえ、「いちごだらけ!」と言わしめる量というのは、なにげにとんでもないことになっているような……?
どんどんどんどん――
たべないと
ほたにおこられるよ。
……この発言を見て、その心配が確信に変わりました。いや、ホタが怒る(語調が強くなる、という程度のものでしょうけど)という時点で、いったいどれほどのイチゴがあるのか、恐怖を感じざるを得ません。
昨日のヒカル、怒っていたのもあって、ついつい理性を忘れた買い方をしてしまったのでしょうか。ともあれ、とてつもない消費量を誇るトゥルー家をしてさえ、急いで食べることを強いられる量のイチゴがあるのは間違いないようです。普通の家なら、実家から送られてくるものなど、珍しい光景ではないんですけどね。なにせ19人姉妹を抱える家ですからして。
とまあ、そんな心配はありつつも――
うわーいっ!
そらいちご、
おにいちゃん
たべてみて――♥♥♥
……この青空の誘惑の前に、思わず掻き消えてしまうのでした。そらいちごたべる!(理性を着脱して)
昨日までの寒さが
嘘みたいな――
1日でしたね、
――お兄ちゃん♥
ウフフッ♥♥♥
大寒なのにあったかい! そして小雨のテンションも開始早々♥×3と、実にノリノリであります! こういうポジティブなギャップは、「小雨」という名前にいくらかコンプレックスを持っているこの子にとって、なんだかうれしい事なのかもしれませんね。
まあ、いい天気の日に気分も良くなるというのは当たり前のことではあるかもしれませんが、しかし実際、「こんな小雨でも、少しは朗らかな女の子に」なんて言葉が出てきているあたり、そういう思いはあるように思えます。
もっとも、海晴姉さんはお仕事上、ちょっぴりしゃべることとのギャップに追われてしまうという状況もあるようですが、それでもなおご機嫌なのだから、冬における良い天気の日というのは、それだけで人の心を和ませてくれるということでしょう。「あったかいって――
いいことですよね
♥」とたずねてくる小雨にも、いつになくストレートな可愛らしさを感じてしまう次第です。
冬の寒さに関するエピソードとして、小雨は以前、しばしばしもやけになっていて、
それを心配した春風お姉ちゃんが
よく生姜湯や生姜入りの甘酒を
作ってくれたりして――
ホッと一息してそれを飲むたびに――
おいしくてうれしくて。
……という、聞いてるだけでこちらも暖かくなりそうなお話が。さすがは春風さんって感じですが、こういうのって、ただしてあげるだけにはとどまらず、いずれは小雨も、もっと小さい子たちにそういうことをしてあげるようになるんじゃないかなあ……って思いを抱かせてくれます。特にここんちの子たちは、姉妹が密集してる分、そういうのの受け継ぐペースが早そうです。小雨も実際、「もっとお姉さんになったら」ってすでに思っているようですしね。
以前、トゥルー家の仕事分担として、本格作業を行う側と、それのお手伝いをする側とに分かれているって話をしましたけど、このエピソードを見る分に、やはり春香さんやホタに続き、お料理なんかを行う役割につくのは、きっと小雨なんじゃないかって気がしますね。
かつては海晴姉さんもお姉さんとして、ホタたちにしてあげていたものを、今ホタたちが妹たちにしてあげているわけで、その次世代として、小雨はきっと最有力候補なんだと思うわけですよ。「妹にこんな風にしてあげられる女の子に――」と熱を込めて語る小雨ですが、きっと近いうちに、そうなってくれるに違いありません。
今はまだ小学生で、
全然役に立てない小雨ですけれど。
もう少し大きくなったら、
お兄ちゃんにもきっと――
……♥
もっともっと、
してあげられることが増えるまで、
小雨のことを待っていて下さいね、
お兄ちゃん――♥
……これがトゥルー兄に対してだと、「してあげられること」の意味も、きっと小雨が今思っていること以上のものを含んでしまいかねないわけで、リアル俺などは密かに軽く興奮してしまうわけなのですが、まだまだピュアな小雨はまだそんな意味を知らないでいてほしいなあ、とも思う次第です。……いや、小学六年生だし、想像以上に色々と知ってそうな気はしますが!
うぅん、
本当はユキだって
とってもとっても
行きたかったんです。
お兄ちゃんのお迎え。
だけど――
のっけからなにやら切なさが漂うユキ日記! まあ、この子にとって、何かを我慢するということは、ずっと人生について回ってきたことでしょうから、本人の心構え的には、そういうことを受け入れるのに慣れている……って部分もあるのでしょうけれども、それでもそんな綿雪を見守る側としては、むしろこちらがその切なさに耐えられなさそうです。……と、まだ日記の内容に触れないうちから思わず語ってしまいましたが、今日のユキ日記は、なにやら「我慢する」的な内容のオーラなので、思わず語らずにはいられませんでした。
さてさて、ユキがいったい何をしたかったのかというと、これまたトゥルー俺がらみという、嬉しいやら心が締め付けられるやらといった風情の状況のようで。お出迎えといっても、玄関先までということなのですが……
またお熱がでたりしたら
いけないからって、
マリーちゃんが強く言ってくれて――
ダメですね、
ユキって。
年上相手にもしっかりそのリーダーシップを発揮するマリーさんでありました。ううむ、これは本当に、ユキの体を心配してのことなんでしょうけれど。
ユキはこの後で、「マリーは自分よりしっかりしてる」的なことを言っていて、それは確かに、非常にしっかりしている子なのは間違いないんでしょうけれど、これが本当に綿雪よりも上のお姉さんだったら、体は心配しつつもユキの気持ちもちゃんと忖度してくれたんじゃないかなあ、という気もします。そういう意味で、やっぱマリーも、年上のお姉ちゃん相手には、しっかりものの「妹」ではあるのだなあ、という風なことも思った次第です。
とはいえ、そんな客観的な見方を、当人であるユキができるわけでもなく、「長い間病院にいたユキより、
ずっとずっとしっかりしてて、
頭も良くて、お姉さんらしい
マリーちゃん」と、真璃のことがひたすらまばゆく見えてしまうようです。
まあ、ここんちのように、年の近い子が密集している姉妹だと、一つ違いぐらいなら、それほど姉・妹って差があるわけでもないんですけどね。ホタと氷柱なんかは、小さい頃にはずいぶんお姉ちゃん頼りなところがあったみたいですけど、今はほとんど同年代って感じですしね。まあ、真璃と綿雪ぐらいの年齢だと、まだまだ一歳差が顕著なのかも知れません。
さて、そんな思いを抱いたユキはというと――
でも。
でもでも!
いつもお姉さんらしく
妹たちの面倒を見ているマリーちゃんに、
ユキだってたまには――
少しはお姉さんらしいことしてあげたい!
って――思うんだけどな。
打ちひしがれるだけでなく、しっかりお姉ちゃんとしてのプライドも燃やしておりますよ! これはなんだか、すごく嬉しい反応です。自分の体の弱さにそのまま引きずられるだけではない、綿雪という子の心の強さがハッキリと表に出てきている、兄としては本当に嬉しい態度であります。
とはいっても。実際問題、ユキだって別に、マリーに負けないぐらいしっかりしているというか……
だから、せめてそれからは、
みんながジャンケンするのを黙って見ていて――。
きっとジャンケンに負けたら、
悲しくなって泣き出す子がいるかも知れないから、
そうしたらユキはその子と遊んであげようって思ったんです。
……こんな考え方がちゃんとできる、小学一年生。もうね、マリーにだって、まったく負けていませんとも。立派過ぎる小学一年生です。
マリーとは違う意味で、ユキはすごく心が大人びているんですよね。これはもちろん、病気がちで、他の子よりもずっと苦しい思いが多かったことから育まれた部分なんでしょう。だからもし機会があれば、ユキに対して、自分で思っているより君はずっとお姉さんなんだよって教えてあげたいですね。あるいは、陽太郎に小説版で言って欲しいところ。
さて、そのジャンケンで決めなければならないほどに需要のあるお兄ちゃんお迎え役ですが、なんというかこう……幸福すぎてどうしましょうって感じです。
とはいえ、さすがに家にいるみんなで迎えに行くのは込みすぎるからってことなのでしょう。3人までにしようということで、ジャンケンになったようなのですが、それが決着しないうちに兄が帰ってきたところ――
みんな「自分が行く!」って大きな声で騒いでいたから、
チャイムの音を1番に聞きつけて――
玄関までお迎えに行けたのは結局――ユキでした♥
エヘヘ――今日は、ちょっぴり
得しちゃったユキです。
ちゃっかりユキ! かわいい!
かわいいうえに、なんかすごく心に響きましたですよ!
いや、ユキがこういう、したたかなところを見せてくれると、なんだかえらい勢いで気持ちが暖かになるですよ。ユキはさっき自分で言ったように、大人すぎる子でもあるので、むしろこういう年相応なぐらいのことをしてくれると、すごい嬉しい気持ちになるというか。なんというか、ああ……しあわせしあわせ。ユキっぽく。
今回のお迎えは、この日の天気がゆえの特別なことだったようですが、今度はちゃんとみんなで来てくれると良いなと、ユキとともに願う次第です。
昨日までの緩んだ空気が
まるでウソみたいに――
寒い風。
寒い冬が――
戻ってきてしましました。
どれほど外が寒かろうと、ホタの存在を認識した瞬間に心の芯からあったかあったかになれると全力で主張したいトゥルー俺! ……とまあ、気持ちの上ではそうであっても、体が寒いのは仕方ないといえば仕方ないですよね。なによりトゥルー家族たちも寒がってるわけですからして。
で。寒くなって困るのは、単に寒さに震えてしまうというだけではなく、もっと具体的な問題も。この小さい子たちを多く含む、女の子だらけの家においては、特に深刻であろう問題――それは、お肌のカサカサ。
いつもはしっとり――
ぷにぷに、ほやほやの
あーちゃんのほっぺまで、
ちょっぴり――
赤くなってしまって。
大変!!
乾燥湿疹のツブツブが
できてしまいそう!
……と、あさひさんにまで影響が及ぶとあっては、深刻に受け止めざるを得ませんよね。
そこで「自分がなんとかしてあげなきゃ!」と奮起するのが、家族のお母さんであるところのホタさんの心意気。場合によっては、年相応の女の子な面も見せてくれることもありますが、やはり基本的には大変頼れる立派すぎるお姉ちゃんっぷりであります。
そんなホタが出した対策とは、
みんなの敏感なお肌を守るためには
たっぷり保湿が欠かせません!
だから今日も――
おふろにはみんなの大好きな入浴剤を
たっぷり入れます♥
お風呂でお肌を!(リアル俺の目の色が変わりました) ……いやまあ、トゥルー俺の身としては、それこそ幼稚園以下の子たちとであれば(夕凪さんあたりまででもOKかな)、いくらでも一緒にお風呂に入れる立場ではあるのですが、それでもやはり、そこはそれ。女の子のお風呂という響きにはある種の男の子的ロマンが。
……などというリアル俺の煩悩とはまるで関係なく、お肌に良さそうなお風呂メニューに頭をめぐらせるホタ。なんというか、流石にお料理っ子なだけあって、なんだかお風呂の話なのに、聞いてるだけで実に美味しそうなお湯レパートリーであります。残り湯を飲んでも美味しそうなぐらいですよ。ええ。残り湯。……ごめんなさい今食欲とは別の意味で美味しそうというニュアンスを多分に含みました。もっとも、反省はしますが止めることもできませんけど。ホタの残り湯は、きっとほのかにミルクっぽいだろうなあ、ヒカルのは少し塩っぽく、それでいてどこかフローラルな……って感じの思考にふける俺をいったいどこの誰が責められるというのか! いうのか!(逆ギレ)
そして、そんなお風呂そのものよりも、より直接的にそんな思考を刺激されるケアまでホタは思いついてしまわれました。すなわちクリームぬりぬり!
お兄ちゃんは知っていますか?
意外な乾燥ポイント。
それは――
ふくらはぎの前とうしろに、
ふとももの内側と――
あとはおしりのほっぺ!
うふふっ♥
おしりのほっぺが乾燥すると
かゆくなって困っちゃうんですよね〜♥
ホタのおしり! ……いや、あさひさんたちのことを言ってるのはよく理解しているのですが! しかしそれでも、こんな経験則を語るということは、実際ホタ自身のお尻もかゆくなって困っちゃって、それでクリームをたっぷりぬりぬりした経験があるということを示しているわけでして!
ホタのお尻……ええ、おそらくは、まだ中学生という年齢を考慮してもなお、このトゥルー家でもっとも素晴らしいお尻をお持ちであろうことは想像に難くありません。なにしろホタ自身が、お尻が大きいとコンプレックスを抱き気味なわけでありますから! ああ、可能ならばホタのお尻で圧迫祭りしていただきたいと思うトゥルー俺がおそらく全国に数万単位で存在していることでしょう。
……しかしながら、こんな獣欲丸出しの発言をしていると、小さい子たちに優しく塗ってあげているであろうホタの、まるで聖母のような姿を想像しただけで、それこそ生まれてきてごめんなさい的罪悪感に打ちひしがれてしまうこともまた事実。ああ、トゥルー俺としての節度と、一己の雄としての欲望とがせめぎ合う日々。日ごろは程よく均衡が取れてもいるわけですが――
お兄ちゃんはなんの香りが好きですか?
雑に塗っちゃあ、ダメダメ!ですよ♥
よかったら、今度蛍がしっかり塗ってさしあげます――♥
雄としての欲望が一気に有利に! ええ、ここんちの子たちは、どうしてこうも雄度を刺激する発言をところどころに放ってくるのでしょう。
それにしても、ホタにぬるぬるしたものを塗ってもらう……(もちろんお尻にも)……なんというか、あれですか。トゥルーエステ的な。
昨日は――
ヒカルお姉ちゃんのお誕生日会でした!
トゥルーにおける誕生日話は、日記の中で間接的に語ることしかできないのと、いわゆるサザエさん時空問題との絡みもあって、その描写には色々とあいまいな部分も多くなるわけですが、それはさておきおめでたい日であることは間違いありません。ヒカルもこれで16歳――と明言し続けることはできないわけですが、ともあれ今に関しては16歳であることは間違いありませんね。
とまあ、年に19回もあるお誕生日。そのたびにケーキやご馳走を用意するというのも改めて考えてみるとけっこうすごい話ですが――夕凪さんたちにしてみれば、それだけケーキを食べられる日が多いということで、単純に嬉しい話のようです。出てくる言葉もまず最初に「おいしかったなぁ〜♥♥♥」ですしね。
さて、ケーキといえば通常はイチゴが主役になるわけですが、今のトゥルー家においては、先日の大量イチゴ祭りがあったこともあって、チョコレートケーキが用意されたようで。加えて、ヒカル自身もあまりイチゴが好きじゃないとか。ただ、本人自身は、「イチゴミルクはうまいよな。好きだ」って言ってるんですよね。もしかしたら今回は、この日に腹を立てた一件があって、それであまり好きじゃないってことを言ったのかもしれません。
そのあたり、ヒカルにちょっとフォローというか、何か言ってあげたいかなとも思うのですが、
お兄ちゃんは――チョコは好き?
えへへ♥
もうすぐ――バレンタインだし!
たまにはチョコもいいよね?
本当に本当においしかったもん♥
夕凪さんの天使的な反応が見られたので、今はそれを堪能しておきましょう。たまには[ ]もいいよね!(ベアード様的に)
さて、これらのお話は実は前ふりということで、今日の夕凪さん日記はというと――
マホウツカイも良いけど。
夕凪、将来の夢は
パティシエっていうのも
いいなあ〜なんて♥
思ったりします。
おお、実に女の子的な! まあ、パティシェになりたいっていうのは、女の子の抱く将来としてはもっともポピュラーなものですが、その理由は単純にお菓子が美味しいからってところでしょうし、そう考えると実に夕凪さん的かなと。
とりあえず、学校などで書かされる将来の夢などでも大抵トップ10に入ってるのだろうなあ……と思ったら、なにやら夕凪さんのクラスで実際にそういうことを行っていたようで。
……いや、夕凪さん。もしかして、その第二希望ではなく……? と思いましたところ、
夕凪がもちろん――
「私の将来の夢は、先祖の跡を継いで
立派な魔法使いになりたいです!」
っていっしょうけんめい作文に書いたらね――
……
今日夕凪だけゲンコウヨウシ返されて――
「やり直し!」
って。
これって絶対オカシイよね?
……むむう。いずれ夕凪さんがぶつからなければならないであろうなあ……と思っていた問題に、早くもぶつかってしまうとは。
とはいえ、夕凪さんもすでに小学三年生ということで、さすがにマホウ関係の夢は、そろそろ通じなくなってしまうのでしょう。……冷静に考えると、幼稚園ぐらいまでしか通じない気もしますけど。
「夕凪の何がいけないの???」……と問われると、トゥルー俺としてもなかなかに辛いわけですが。どうしたものでしょう。
もっとも、夕凪さんの場合、もともとの性格がああだから、たとえ多少の現実にさらされたとしても、気持ちがくじけたり、変に現実的になってしまったりせず、ほどよいところに思いを落ち着けてくれるだろうという安心感もあったりします。立夏みたいな(その方面においては)見習えるお姉ちゃんもいることですしね。
そりゃあパティシエもいいとは思うけど、
やっぱり今の本命はマホウツカイなんだし、
正直に――その上ちゃんと気をつかって
カタカナじゃなくて漢字も使って書いたのにぃ!!!
……いやいやいや。夕凪さん、そんなところが妙に律儀というのも。大変おもしろかわいらしいなと、聞いてる分には頬の筋肉が緩むわけですが! なでくりなでくりしてあげたいわけですが!
もう夕凪、なんて書いたらいいのか
全然、わかんないよ〜〜!
うわぁ〜ん、お兄ちゃん!
夕凪の作文手伝って〜〜!!!
……とりあえず、「マホウツカイは人に秘めたる存在なので、先生には第二希望の仮の姿(希望)を教えてあげればよし」ってあたりで手を打とうかと。夕凪さんがもう少し大きくなったら、「甘くて美味しいお菓子で人を幸せにしてあげられるなんて、パティシェってマホウツカイみたいだよね」的なことを言ってあげようかなあ、とも。
子供の頃――
こんな疑問を覚えたことはないか?
命は――
一体どこからくるのか?
霙姉さん出現!(タイトルにあわせて) そして早々、なにやら深い質問を投げかけてくれております。
確かに、人が人生の中で漠然と思う疑問としては定番どころでありますし、霙姉さんの終末主義においても大事な命題の一つなのかもしれません。……もっとも最近では、霙姉さんのキャラが、深く物事を考えているようで、その実わりとファニーな人だという面もわりと浮き彫りになり始めてきているので、この手の問いかけがヘタをするとシュールギャグ的な雰囲気を帯びかねないという点には十分考慮すべきでありましょう。
……とまあ、そんな前置きはさておき。この疑問そのものは、たしかに深いものです。霙姉さんのような思索にふけりがちな人や、あるいは小学生ぐらいの子供ならば、かなり深刻に考えることも一度や二度はあるでしょう。……い、いや、決して霙姉さんが小学生レベルの思考年齢といってるわけではありませんよ!
絶え間なく変転するものが生であるならば、
風は? 雲は? そして、宇宙は――
私の目には何もかもが――
生命を宿しているように見える。
このあたりの解釈は、なんとなくバガボンドで語られている境地みたいなものにも通じますよね。ほら、霙姉さんの思考はこのように深いのです。……と、こうフォローするのがかえってアレっぽいので、このへんにしておきますが。
そして、このような思考に、霙姉さんはさらに霙姉さんならではの解釈も加えるわけです。すなわち、終末的な。
この地球にある何もかもは。
たとえ生命を宿していようともいなくとも。
また、等しく同時にはかない塵。
私自身の命ですら、
私の自由になることもなく、
私の命は厳密に言えば、
私自身のものですらない――
こういう独自の、そして説得力もある解釈まで語られると、茶化し抜きで流石、っていう気になってきます。ところで、こうした思索にふける子として、ここんちには吹雪がいるわけですが、霙姉さんと吹雪がこういう観念論についてガチで語り合ったら、どんな風になってしまうのでしょうか。かなり興味があります。かみ合うのか否か。
そんなこんなで、「命はどこから来たのか」という原題にまで踏み込んだ霙姉さん。そこでなにやら、実証主義的な発想にいたったようです。
我が家で1番命の出所に近い存在に
聞いてみた。
あるいは彼女ならまだ覚えているかも知れない。
我が最後の妹、あさひよ――
オマエの命は一体どこから来たのか
覚えているか?
……実際の光景としてはひとまずさて置くとして、この「1番命の出所に近い存在」って発想は、すごく柔軟で面白いですよね。霙姉さんはきっと、本質的にすごく頭のいい人なんだってことが分かります。物事を深く深く考える方向に発揮されている類の頭のよさというか。
しかしまあ。あさひさんに直接聞いてみたところ――
答えは――
「まんま!」
確かに。
生とは食――
……
また不思議の予感がする。
……ですよねー。ただこの「まんま!」が、ご飯ではなく「ママ」のことを指している可能性もあるわけで、だとしたらあさひさん凄いっス!ってことにもなるわけですが。
それはさておき、あさひの答えに、「食」と「生」の繋がりという、これまた深い思索の海に浸ろうとし始める霙姉さん。……なんとなく、そのうち「私の生が食、すなわちあんこを求めている――」みたいなところに落ち着くんじゃないかって気がするんですが、まあそれはここでは(たぶん)語られぬ話ということで。
やだ!
やだやだやだ、
――なの。
すわ、さくらの身になにやら非常事態が!? まあ、さくらはわりと頻繁に泣いちゃう子ではあるのですが、しかしながら、これほどの反応はというとやはり気になります。ただぐずってるのではなく、何かを拒絶しているともなればなおさら。
しかしながら、何に対して拒絶しているかはひとまずさて置くとして、
――ぐすん。
ごめんなさい。
さくら、わるーい子。
やだやだ、言って――
こうしてあらかじめわがままを自覚しているあたり、やっぱ本質的にいい子としての教育が行き届いているなあ、とも思う次第です。以前、こっそりNEKOをかくまったりした事もありますけど、この子がいい子であることに対して疑問の余地はありませんよね。むしろ、あまり「良い子」であることに縛られすぎることが少し心配かなあとも思うのですが、まあ今の年頃でそれを気にしてもしょうがないですしね。
さて、前置きはいいとして、いったいさくらが何を嫌がっているのかというと……「おばけ」、とな?
それはもう、さくらにとっては考えるまでもなく苦手なものでしょうけれど、「あんまり、やだやだ言うと、おばけが来るのに」と、さっきのいい子でないと的な発言も、それが少し影響していたようで。
ともあれ――
いや――
おばけもぜったい、
さくらのとこに
来ちゃダメ――
こないで!!
やだ――
ぐすんぐすんぐすん――
……この怖がりっぷり、拒絶っぷりに、ほんのりと心がときめいてしまったリアル俺は自分の性癖を全力で反省するとして、こんな風に言われてしまったら、そりゃあトゥルー兄としては、なんとかしてあげなければならないと思わずにはいられないわけで。
しかしながら……
でも――
やっぱり――
さくら、幼稚園に行くのは
もう――やだやだやだ、
なの――
……と、登園拒否?
どうも詳しいことはわかりませんが、口ぶり的に、幼稚園におばけがいるとか、そんな感じの状況なのでしょうか。そのあたり詳しいことは、姉妹の誰か、特に観月や真璃あたりに聞いてみたいところですが、今はとりあえずさくらのことを。
さくらに頼まれるまでもなく、全力で守ってあげたいと言う気持ちはトゥルー俺に当然のように備わっている感情ではありますが……
さくらはずっとおうちにいたい。
もうあんなこわいことのある
幼稚園には行きたくないよ――
ずっとずっとおうちにいる。
……さすがに、さくらのこの要求そのものを飲むわけには行きませんよね。まあ、一般的な登校拒否などとは違い、単純におばけが怖いというだけの理由なので、原因が分かれば何とでもなるのでしょうが……
幼稚園も公園もどこにも
いかないでずっとずっと
お兄ちゃんのそばにいる。
……む、むむぅ。心が揺れざるを得ないハニートラップならぬさくらトラップ。
とはいえ、いくらそばにいてくれても、泣いたままというのはなんとかしてあげたいので、早急に原因究明と解決をば。
あーあ――
始まっちゃった!
さくらちゃんの――
登園しぶり。
この困った状況に、なんだかんだで一番頼りになる人が現れた! ええ、性格的にちょっとイケイケすぎるところはありますけれど、それでもこのトゥルー家族で一番のお姉さんですからね。小説版3巻での海晴姉さんは、まさに海晴姉さんにしかできない役割を見事に果たしてくれたことも鮮烈に思い出されます。
ともあれ。状況を引っ掻き回したりしようとしていなければ、本当に頼りになる人なんですよね。そんなわけで今回も早速、出だしの言葉だけで、おおよその状況がつかめてしまいました。なるほど、それなりに常習だったわけなのですね。
さくらの年齢を考えると、まだ幼稚園には入ったばかりといったところで(具体的な期間への言及は例によって避けますが)、トゥルー俺が家族入りするちょっと前ぐらいまでは、まだ家にずっといられる虹子たちと同じ立場だったわけですね。そういう時期の子だとけっこう、こういう登園しぶりというのはありがちなことなのかも知れません。
ああなると、
結構引きずるのよね――
誰に似たんだか――
意外とガンコ、っていうか――
意志が強いし。
この、意外と頑固というのは、以前にも少し感じたことがありますね自分も。なんというか、弱虫なところのある子って、むしろ、そういう内向きな方向に向かう力が強いというか頑迷というか。もちろん、そうした頑なさは大抵、気持ちの優しさと相殺されているんですけど、こういう切羽詰った状況においては、それが少し表に顔を出してしまうってところはあるって思いますね。たとえば今のような。
さて、そんな一言で色々と教えてくれた海晴姉さんですが、さくらが幼稚園に行きたくない具体的な理由までは知らないようで。そこで、色々と予想を立てる海晴姉さん。その答えの中には、少々見過ごせないものが――そう。「だれかにイジメられてるとか?」と。
…………。
……確かに、海晴姉さんが言うように、さくらの性格はなんというか、そういう気持ちを刺激してしまうところはあるというか……ただ、幼稚園入りたての頃ですから、そこまでひどいことをされているとも思えません。もちろん、それがさくらにとって、「そこまでひどいこと」の範疇に入るということは十分考えられるわけですが……。
しかも、海晴姉さんの言う「好きな子ほどかまいたくなって、ついついイジメちゃう――男の子の悪いクセ」というのが、どうにも心に引っかかります。まあ、さくらぐらいの子たちであれば、男の子女の子というのはそれほど影響しないって気もするんですが……しかしそれでも……男の子……男………………チャキ(ふと傍らの青龍刀に手が伸びました)
ほーんと、男の子って。
……
かわいいんだからっ!
クスクス――♥
さらに煽るようなことを公言してくれる海晴姉さん。……ああ、今の海晴姉さんは、頼れる以上に、いわゆる「ひっかきまわし」モードのスイッチが入っておられる。この「かわいいんだから!」も、その想像内の男の子に対してという以上に、暗に目の前にいるトゥルー俺へ向けての言葉という雰囲気が濃厚に、とても濃厚に!
さて、そんな「ひっかきまわし」モードの食指が、いよいよ直接こちらに伸びてまいりました。
ね?
どうする?
”お兄ちゃん”――
キミのかわいい小さな妹の
さくらちゃんがもしも幼稚園で
イジメられているとしたら――
これはもう――
怒鳴り込みに行くしかない!!
って思うのかな、やっぱ♥
あああ……あからさまなまでに、こちらの反応を見て楽しんでおられる! い、いや、確かにさっき、海晴姉さんに乗せられて、思わず青龍刀に手が伸びそうになりましたけど! さすがにKOYAMAくんのときと同じ反応をするほどに、想定相手が男の子とまでは思えないわけで。……いや、本来、KOYAMAくんぐらいの年齢だろうと同じようなものなのかもしれませんがそこはそれ。やっぱ幼稚園児が相手ですからね。
とはいえ、そういう冷静な考え方に至るリアル俺に対して――
ウフフ――
昔々の、ヒカルちゃんみたいに――ね。
ここで出てくるヒカルの名前! ……なるほど、先日のイチゴの事件は、これの前ふりでもあったということですか。ヒカルはあれで、普段は非常におおらかな女の子といってもいいぐらいですが、こと家族のことになると、氷柱にも負けないぐらい火がつきやすいタイプだってことが、ここ最近で見えてきました。
……なるほど。これは別に、ヒカルがそう意識しているわけではないのでしょうけれど、トゥルー俺が来るまで、家族の実質的に唯一の「お兄ちゃん」的な役割を果たしていたヒカルですから、こういうときにヘタに大人な態度を取るより、かっとなって怒れるぐらいのほうが、より頼りになると言うか、お兄ちゃんらしい――とのはあるかもしれませんね。
さて、その理屈でいうと、ここではトゥルー俺も、かっと怒らなければならないということになりますが……
私は止めないわよ?
アツイ男はけっこう好き、よ♥
……ええ。思い切り煽ってますね。やっぱ海晴姉さんも、姉として、自分の妹たちにとっての分かりやすい「お兄ちゃん」を求めているってことなんでしょう。単純にそういう男の子が可愛くて好きっていうのとはまた別に。
あなた――
やっぱりバカでしょ?
クスクスクス――♥
Oh! のっけからのバカ呼ばわり!
――(しかし、なんだろう)――(先をまだ読んでいない初見の状態から感じられる)――(この、途方もない幸福感というか)――(決してマゾ的な悦びというのでもなく)――
あ〜バカ!
本当にバカ。
どうしようもないバカ。
バカバカ、バ〜カ!
下僕アタマ!!
フフフフフ――♥
……ええ。この喜びっぷり。まるで童女に返ったのような……。はっきり言いまして可愛すぎです。この氷柱の様子を見るだけで、なんだか理由も分からず幸福感で昇天してしまいそうな勢いなわけですが――いちいち語尾についてくる♥マークを見るまでもなく、今の氷柱がやたらと高テンション……っていうか、非常に嬉しがってる状態であることは間違いなく。いや、トゥルー俺のみならず、誰が見てもそうでしょうけど! 今の氷柱なら、M属性のないトゥルー兄であろうとも、素直にこの罵倒を受け止められるのではないでしょうか。
まあ、こんな可愛く氷柱らしい喜び方をしてる理由としては、つい先日までの流れを思えば、大体想像もつくわけですが……
まさか――
さくらのアレは、ただの
節分恐怖症なのに――
イジメと勘違いして、
幼稚園に聞いてみたほうが
いいかだなんて――
……はい。とりあえず、リアル俺の視点としては、おおむね正しい認識ができていたという感じではありますが、ともあれ一安心。イジワルな子に、節分がらみで怖いことを吹き込まれたのかなと思ってましたが、特に誰かにというわけですらないようです。なるほど、道理で海晴姉さんもひたすら煽りモードにだけ専念しているわけだとも思うわけですが……しかし、それで喜んだのは海晴姉さんだけではないようで。嬉しいやら恥ずかしいやら。
まあ、海晴姉さんに脅されたのがあるとはいえ、確かに氷柱が感じているように、ちゃんと気にして幼稚園に問い合わせるトゥルー俺というのは、本当にバカ――という呼び方もできる、立派なお兄ちゃんですよね。あまり度が過ぎるとアレですが、あくまで電話で控えめに尋ねるあたり、好感度的にはパーフェクトといってもいいでしょう。そりゃあ氷柱もこうして大絶賛しようというのもワカりますね。……ええ、もちろん、今の氷柱の言葉の意味については、改めて解説するのも野暮ってことで。
とはいえさすがに、「脳ミソ5グラム」とか「頭蓋骨の中は消しゴムのカスでいっぱい」あたりの言葉には、マゾ属性が刺激されなくもありませんが――
そんなバカは――
とうてい1人じゃいきてけないだろうから、
かわいそうだから、もう少しこの家においてあげるわ。
クスクスクス――
ホント、ばか♥
……ひらがなで「ばか」って言うと、なんだか、途方もなく暖かい愛情が感じられる表現になるって気がしますよね。
なんというか――この、氷柱の笑顔というのは、トゥルー俺がこの家にやってきて手に入れてきた中でも、一番の宝物なんじゃないでしょうか。この笑顔。この喜び方。そしてこの「ばか」。生涯忘れられないものになると思います。
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