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如来像がとる手と指のサイン、印相で仏像の種類や意味を知る
悟りを開いた如来の姿は共通しています。頭上にこぶがある頭は巻き毛で、
裸体に一枚の衣をまとい、手には何も持たず裸足です。
一見分かりにくい如来像の種類は、手指の形から判断することができます。
まず、施無畏・与願印(せむい・よがんいん)は釈迦如来像に最も多く見られる
印相で、説法している姿を現しています。施無畏印は人々の恐怖心を取り除き安心を
与え、与願印は人々の願いに応えるという印です。
法界定印(ほうかいじょういん)は、悟りを得るために釈迦が座禅を組んでいる
ときの印です。転法輪印(てんぽうりんいん)も説法しているときにとる印です。
阿弥陀如来は極楽浄土への迎え方を考えている定印像、極楽浄土へ迎えに来た姿の
来迎像があり、阿弥陀如来特有の九品往生相で表されています。薬師如来は施無畏・
与願印で左手に薬壺(やっこ)を持ち、胎蔵曼陀羅に出てくる胎蔵界大日如来は
法界定印をとりますが、金剛界の大日如来は智拳印をとります。
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本堂や仁王門。お寺の屋根の形を知れば、散策もより楽しめる
飛鳥時代に大陸から伝わった建築技術はしだいに日本化され平安・鎌倉時代に
ほぼ完成の域に達したそうだ。その技術の粋を今に伝えるのが屋根の形。
屋根の形は、本を開いたような切妻(きりづま)造、切妻の両側に袴のような
流れ屋根が付いた入母屋(いりもや)造、屋根の中央の水平の棟から四方に
葺き降ろす寄棟(よせむね)造、平面が四角、六角、八角などの多角形で
各隅棟が屋根の頂上で一点に集まる宝形(ほうぎょう)造があります。
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