TUZIE-辻永クラフト工房
レザークラフト担当者のための
基礎の基礎から

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06:接着


 

 接着剤は何をすすめるべきなのか、迷うところがあるのですが、初期接着力が強く固定しやすいのは、合成ゴムのボンドだと思います。画像では左側のチューブタイプの上2本が合成ゴム系のボンドです。

 接着する両面に塗布後に、十分に乾かしてから接着します。貼り付けると、すぐに強い接着力を示します。塗布するときに厚塗りになると、後工程のコバ磨きなどに影響します。また、シンナーが使われているので、使用する時には換気などに注意してください。

 缶入りなどの製品もありますが、シンナーは揮発性が高いので、保管には注意が必要です。コストは缶入りのほうが安いのですが、学校などでの保守管理を考えると、チューブタイプのほうが良いのではないかと思います。

 画像のチューブタイプの一番下の製品は、ゴムノリです。やはり両面に塗布後に、乾かしてから接着します。合成ゴム系のボンドほどの接着力はありませんが、柔らかい仕上がりで、広い面積に塗るときなどにも扱いやすい接着剤です。袋物などの、革のへりを折り込む作業などにも使いやすい接着剤です。

 右側のフタ付きの容器の接着剤は、水性の酢酸ビニル系のボンドです。こちらは、乾かす前に湿っているうちに接着します。革を積み重ねて張り合わせたりするような作業にも適しています。また、口金などにも使います。両面に塗って接着するのはもちろん、片面に多めに塗って接着するような使い方もできるのが、この手の接着剤の便利なところです。乾くと、透明になります。

 ボンドは、用途に合わせて適切なものを使うことが大切です。



 接着剤を塗布する道具にもいろいろな物がありますが、樹脂製のヘラは管理もしやすくおすすめです。接着剤が付きにくい素材なので、使用後のお手入れも楽にできます。

 ヘラをきれいにしておくのは、接着剤を上手に塗るためにも大切なことです。ヘラを寝かせると接着剤は厚塗りになる傾向があり、またヘラを立てると薄く塗りやすくなります。

 塗る面積や用途に合わせて、ヘラの形やサイズを調整しておくと、作業がやりやすくなります。

 チューブタイプの接着剤を使うときには、チューブからヘラに接着剤を適量しぼり出した上で、革に塗布するようにすると使いやすいでしょう。チューブから革の上に直接しぼり出したボンドをヘラで伸ばす使い方もありますが、ヘラに絞り出してから塗布する塗り方を試してみてください。

 そのほか、水性のボンドなどは、指で塗ることもできると思います。ただし、手を汚すと、作品を汚すことにもつながりますので、指サックや使い捨ての手袋などの利用も良いかもしれません。水性の接着剤を使うときには、湿らせたウェスを手元に置いておくと、余計なところに付いてしまった接着剤の拭き取りに便利な時があります。


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