
革を切ることができれば、裁断にはどんな道具を使ってもかまいませんが、一般には革包丁やカッターが使われることになると思います。左の画像は革包丁ですが、機能的には裁断にも優れていますし、革を薄くする作業にも使いやすくできています。
ただ、革包丁は砥石で研いで使うことが必要です。たいへん使いやすい道具なのですが、砥石で研いで使うのは、作業学習などの現場では簡単なことではないかもしれません。
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革包丁は、定規を当てなくても直線が比較的安定して切りやすい構造の刃物です。そしてこの革包丁を模した形のカッターがあります。「別たち」という製品名の替刃式の刃物です。
革包丁ほど機能性は高くありませんが、切り終わりを垂直にできる点などは、革包丁に通じるものがあります。力も入れやすく、単純な裁断作業では役立つ道具です。替刃も1枚の刃の上下の2面に刃があるので、経済的にできています。
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一般的なカッターも便利です。
細い刃のカッターは剛性が十分では無いような気がします。刃が大きめのLサイズのカッターがおすすめです。画像のカッターはオートロック式のカッターです。簡単に刃のスライドができて、スライダーから手を離すと自動的にロックがかかります。
オートロックカッターは刃の出し入れが楽で、こまめに刃をしまうことができますが、スライダーに手が触れると、予期しないときに刃が動くかもしれません。ダイヤルロック式のカッターのほうが良い場合もあると思いますので、作業の状況に適した構造の製品を選んでください。
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柔らかい素材には、ロータリーカッターも使いやすいものです。
丸い刃が回転しながら素材をカットします。刃を交換すると、ギザギザのカットやウェーブのカットができ、装飾的なライン作りの役に立ちます。押しても引いても切ることができる構造上の特性も、作業に役立つことがあるのではないでしょうか。
画像の製品は、ハンドルを握ったときだけ刃が出て裁断できるようになる構造になっています。赤いボタンでロックも効きます。
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切り口が垂直にはなりませんが、ハサミも裁断には便利です。個人的には荒裁ちに使うことが多いのですが、細かい細工に便利な時もあります。
もちろん、切れ味が良くて革に負けない剛性が必要です。画像のようなクラフト用のハサミをおすすめします。
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裁断作業の時は、左の画像のようにビニール板の上で作業することを、おすすめします。
このビニール板は裁断作業では広く使われている製品で、厚さが6ミリほどあります。事務用やデザイン用で販売されている薄いカッティングマットは、硬さや厚みや耐久性の面で、十分ではないところがあります。
革の裁断のように、鋭い刃物で力もかかるような作業には、厚手の裁断用のビニール板が適しています。レザークラフト業界にも各種のサイズがあり、また作業台に合わせて特注することもできます。
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