革工芸・レザークラフトの道具・工具の手入れや調整法などについての説明を中心に紹介するページです。
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「2008年10月に発売された工具類」(2008.10.20)

 今回紹介するのは、協進エルから発売されるものです。どれもおすすめできる良い工具です。




 ステッチンググルーバーです。刃が中央にあり、ガイドがスライドするようになっています。刃の向きを変えることによって、右手でも左手でも同じように使うことができます。合理的に設計された製品だと思います。溝を切るだけでなく、捻引きするためのパーツがついています。





 左の画像が溝を切っている様子です。右の画像は捻引きしている様子です。溝切りの刃は十分な切れ味です。捻引きは、細く小さな刃で捻引きするので、線が楽に深く入ります。ネジ捻が苦手という人が時々いらっしゃいますが、そういう人にも使いやすいと思います。付属する説明書では、溝切りは太めの糸、捻は細めの糸というような使い方を勧めているようです。





 それぞれ、ガイドを外した画像です。任意の位置に溝を切るグルーバーにもなりますし、捻にもなります。




【以下2010年追記】


 この道具が発売されて2年後の2010年、パソコンの画像を整理していたら、左の画像が出てきました。自分ではすっかり忘れていたのですが、2004年に描いていた道具のアイデアでした。

 ほとんど、この道具その物ですね。たしかに、この図は他の人にも見せたことがあるのですが、もしかしたらこの図も、この道具の元になった一つという可能性も多少は考えられます。この道具の機能性を説明した自分の文章も記録に残っていて、まさにこの道具の利点を述べていました。でも、完全に忘れていました。

 これを描いていた自分にではなくて、まったく覚えていなかった自分にかなり驚きました。いや、本当に忘れるものなんですね。この道具が発売されたときに、良い物が出たなーと、単純に新製品に対しての感想しか持ちませんでしたから、記憶のかけらもありませんでした。何かを忘れないと、次のアイデアが思いつかない程度の、脳の許容量しかないようです。

 これほどまでに自分は忘れっぽいということを自覚したので、これからは思いついたり試したりしたことを、もっと忘れにくいように見やすい形で記録しなくちゃいけないと思うようになりました。ブログにでも書いておくことを習慣にしたいと思っていますが、ブログは今年(2010年)書き始めたばかりで、続けることができるかどうか、あまり自信はありません・・・。

【以上2010年追記】










 替え刃式の太めのグルーバーです。従来の製品と違って、刃の交換ができるのは良いですね。切れ味もいいです。刃の研磨も従来品より繊細にできていると感じました。





 これは、普及品の面取り(へりおとし)です。価格から考えても、たいへん出来の良い製品です。工具はその時々で仕上がりが変わることがありますが、私が手にしたこの初期ロットは、とてもよく切れますし、見た目もきれいです。サイズは1と2があります。





 こちらは、高級面取り(へりおとし)です。何が違うかと言えば、材質も刃の設計も違います。こちらの面取りは、普及品よりも面がより丸く切れます。先端が角張っているのですが、普及品のように少し丸く削って仕上げると、より高級感が出ますし、幅も少しスマートにするとさらに格好いい道具になりそうです。

 刃先を整えるための丸棒と、刃を削るための耐水ペーパー#1000が付いてきます。従来品よりお得ですね。必ずしもペーパーを使わなくても、丸棒で刃先を整えるだけでも刃の乱れが整って、切れ味が回復する場合も少なくありません。

 研いで使っても長期間使うことができます。製品の設計や製造工程として可能かどうかわかりませんが、曲げ加工する位置を少しずらして先の部分を長めにして、表の角溝も長めに切削されているような外観になれば、長く使えるタフな道具の印象がもっと高まるような気がします。使用感や、全体のバランスに影響しそうな部分ですし、見た目だけでは考えられないことだと思うので、単にデザイン的な私の好みの話ではあります。

 もちろん、切れ味は申し分なく、コストパフォーマンスの高い、よくできた製品だと思います。
 サイズは、1・2・3です。
 




 左は菱目打です。3・4・5・6ミリピッチがあるのですが、ちゃんとこのピッチの数字が柄に刻印されています。3連と6連が揃っておりますので、使いやすいと思います。刃の仕上がりも良いですし、値段も手頃です。6ミリピッチだけは、4連までの商品構成です。

 個人的な好みとしては、3.5ミリピッチくらいの製品があると良いなと思います。3から4に飛ぶのが、ちょっと物足りないですね。それから、6ミリピッチが5連まであると、「おー!」と思っただろうなーと、思ったりしました。道具好きの妄想がかなり入っています・・・。

 右の画像は、ステッチルレットです。仕上がりは良いですし、コマも揃っています。これは高級品ですが、普及価格の製品も出るそうです。






 左はヒシギリですね。太さが左から、細・中・太となっています。刃の幅の調整が少し楽になりますね。刃は短めですが、刃全体が研磨されているところが、従来の製品と違います。貫通抵抗をもう少し減らすように、自分で好みに研いだほうが良いと思いますが、従来よりも仕立ては楽にできると思います。

 右の画像はレースギリです。なかなか使いやすそうな形状です。




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