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ひとりごと2003年6月


 6/27(金)『美の巨人・小倉遊亀』


 日曜日の「美の巨人たち・小倉遊亀(おぐらゆき)」を観た。

 ここのところ「美の巨人たち」は「日本の美術館に『女』を見に行く」というシリーズを放送している。前々回は日本の近代洋画の父と呼ばれる黒田清輝(美術の教科書に必ず載っている人)、そして前回が「小倉遊亀」で、ちなみに来週は鏑木清方です(楽しみ)。

 小倉遊亀の絵の特徴は、普段の生活を飾らずにそのまま描くことにある。日本画の中にテープレコーダーがあったり、他の画家には見られない独特の感性がある。私が好きなのは、娘さんを描いた作品「娘」である。20代(?)の血気盛んな娘さんらしく、籐イスにふんぞり返った姿は、それまでの美人画とは違って、ありのままの姿をとらえていて面白い。

 「日本の美術館に『女』を見に行く」というシリーズなので、小倉遊亀の作品を見ることが出来る美術館も紹介している。それは滋賀県立近代美術館である。滋賀県立近代美術館は琵琶湖の大津にあるらしい。大津といえば先日紹介した映画「幻の湖」の舞台でもある。これは奇遇ですね、私の仕事のロケが大津であり、映画「幻の湖」の舞台でもあり、滋賀県立近代美術館がある。こいつは近々遊びに行かなくてはならないだろう。夏休みにでものんびり行ってみますか。

 ところで番組「美の巨人たち」の話しにもどるが、この番組には取って付けたようなドラマ場面がある。放送開始当初より少なくはなったものの、相変わらずドラマは浮いてて、いらないんじゃないだろうか。


今年の11月に個展を開催を決めました
そのため新たに「個展準備日記」のページをつりましたのでご覧下さい。

 6/23(月)『庭でキツツキを目撃』


 新作を描いていたら、ツツピー、ツツピーと聞いたことのない鳥の声がする。遠くまで聞こえるような甲高い鳴き声に、そっと網戸を開けてその主を探すと、何とシジュウカラだった。冬場、お手製のエサ台にメジロと来るときとはジュクジュク、ツュルルと鳴き声が違う。そんなに目立つ声で何をしているものかと観察していたら、庭の木々を飛び回ってエサとなる虫を探してているようだ。

 そんな様子をながめていたら、向かいの家のアンテナに見慣れない鳥がとまっている。あわてて双眼鏡で見ると、羽が黒白のまだら模様で、あきらかにコゲラである。コゲラとは、キツツキ科の鳥で、低山や山地の林に住んでいる。図鑑によると、東京近郊でも見かけられるそうなので間違いない。しばらくするとパッと飛び、近所の杉(?)の木の幹に立ち姿で止まりコンコンコンと幹をつついていた。

 今、この文章を月曜の朝、6時30分に書いている。その間もシジュウカラをはじめ様々な鳥の声が飛び交っている。網戸にはまだ身体に色が付いていないカマキリの赤ちゃんがとまっていた。自然は春から初夏に向かっているところだ。


やってもーた
エヴァンゲリオンのDVD-BOXを買ってしまいました。

 6/20(金)『今秋、個展決定』


 昨日、銀座の画廊のご主人に相談して今年の11月に銀座の「ギャラリーNike」で個展を開催するのを決めました。

 11月というと今から半年後、このころからスタートするのがちょうどいい。1年先になると長すぎて気が抜けてしまうが、半年後だと、案内状をつくったり雑誌に投稿したりを考えると決して長くない時期だからだ。

 神宮館が出している「平成十五年神宮宝暦」によると、私の11月の運勢は「好機到来、発展的要素の旺盛な運気となり積極的行動に成果を得る好調な月。満を持して計画を練ってきた事柄の実施には最適で将来性がある」とある。この機を逃すことはないでしょう。

 これでひとつの目標ができたので気合いも入ります。来月までにもう2作品は描きたいので、これから気を入れて頑張ろうと思います。この期待とともに感じる心地よい緊張感。ワククワクしますね。

 なお、本日より新たなページをはじめました。11月の個展に向けての日記で、個展開催を希望する人への参考になればと思います。 「個展準備日記」


いやあ疲れた。飲み会で途中寝てしまうなんてはじめて。

 6/11(水)『ついに観ました「幻の湖」\(^o^)/』


 マニアの間でカルト的な人気を誇る(?)映画「幻の湖」を知っているだろうか、1982年に東宝映画50周年を記念してオールスターキャストで製作された大作である。

 脚本、監督は黒沢映画の脚本で有名な橋本忍。音楽は芥川也寸志という一流スタッフで製作された。なのに、なぜこの映画がマニアの間でカルト的な人気を持っているのかと言うと、東宝映画50周年を記念してつくられた大作にもかかわらず、封切りして1週間たらずでお蔵入り(上映中止)になってしまったといういわく付きの作品だからだ。しかもそれ以来、テレビ放送もなければビデオ化もされない正真正銘の”幻の映画”だったのである。それが先月、DVDとして発売され、ようやく私も観ることが出来たのです。

 主人公はソープランド嬢のお市(いち)。彼女は愛犬とジョギングするのが日課である。ある日、愛犬シロが何者かによって殺される。お市は怒り、犯人を捜しだしてその復讐に燃えるのだった。映画は終盤、400年前の時代劇になったり、運命的に出会った彼(ひと)が実は宇宙飛行士だったり、仲のいいソープランド嬢がスパイだったり、観客の想像をはるかに越える展開に盛り上がる(笑)。 登場人物、設定、セリフ、演出、「おいおい」とツッ込みを入れたくなる場面が多い。例えば・・・、

 1.東宝創立50周年記念映画というハレの作品なのに、主人公がソープランド嬢なんて、いったい何を考えているの? しかも毎日ジョギングをかかさないソープランド嬢なんてリアリティある? さらに趣味のジョギングの域を越えてマラソンランナーなみの猛練習までする必要ある?

 2.アメリカ人のソープ嬢、ローザはジェット機の爆音を聴いただけで、「(あの音は)ファントムではなくイーグルだ。イーグルはすでに実戦配備についている」などと謎めいたセリフをつぶやくのはいったい何なのか?(イーグル配備済みなんて作品には全然関係ないし)

 3.犯人と思う男を追って東京に着くと、画面に突然、『火曜日』とテロップが流れるのは何なのか?(しかも「金曜日」で終わってしまう意図がわからない)

 4.愛犬シロを殺した犯人が日夏圭介という音楽家だとわかるが、「音楽家」と聞いただけで運命を感じた『笛の彼』がその日夏ではないかと疑いを持つのはなぜか? 彼女は妄想癖があるのか、大きな勘違いというか、単なる早とちりじゃないか、そんなもん東宝創立50周年記念映画にすんな。

 5.謎のソープ嬢、ローザは日本の大衆産業、特に風俗(当時のトルコ風呂)を調査している女スパイだったようだが、何のためにそんな下らない調査をしているのか? しかも、それだけのことを自らソープ嬢になってまで体験するのは、いったい何なのか?

 6.復讐相手の日夏がジョギングしているのを好都合とばかりに後をつけておきながら、「疲れてきたら詰めて競りかけ、とことんまで走らせる。でも、それまでにはまだ時間と距離がある」などと、自分の作戦をモノローグで観客に語りかけるのは、いったい何なのか?
 さらに、いくら空気が悪いとはいえ、毎日ジョギングして鍛えているはずなのに、2キロも走ってないのにバテるとはいったい何なのか?(あの猛練習意味ないじゃん)

 7.お市は、離れ小島と思っていた沖ノ島の反対側に町があることを知って、「一人ぼっちの寂しい島だと思っていたのに、裏側にはたくさんの家と大勢の人がいるなんて」と泣きじゃくる。これはいったい何なのか? しかも泣きじゃくって抱きつくお市を抱き返し、ドサクサ紛れにキスまで奪ってしまう銀行員はいったい何なのか!(ロマンスもへったくりもありゃしない)

 8.上映開始から1時間53分もたって、いきなり時代劇に突入するのは何なのか?(もう終わる時間だぞ、こら)

 9.笛の伝説を聞いて「みつ」(お市の方に仕える娘)の立場に自分を重ねて涙ぐむ彼女だが、運命の相手と思う彼がNASAの研究員であり、もうすぐ宇宙に旅立つことを語りだすと、突然、「もう遅いわよ、私は幻の『みつ』じゃない、私はお市の方、自分の運命に従うしかないお市の方です」って、彼氏の話をちゃんと聞けよ!

 10.結婚をひかえたお市は最後の客を取るのだが(取るなそんなもん)、そこに現れたのは偶然に日夏だった!(笑)日夏は琵琶湖の伝説をテーマに音楽を作ることを語りはじめ、ついにお市はプッツンし、慰霊写真(犬)の傍らに置いてあった出刃包丁を取って日夏に振りかざす。って、そんなもん客とる場に置くな!

 11.逃げる日夏に対して包丁を手に追うお市、湖岸で最後のジョギング対決が始まる。
「日夏…、日夏はこれから自分のペースで走る」(またかよ!)。相手がマイペースで走るってわかるんなら、ダッシュして一気に追いつけっつうの!

 12.一方、日夏は、「どこかであの走り方を・・・、そうだ。あの女なら意外に耐久力がある。駒沢の三コーナーのようにスパートし、一気に。それでレースはおしまいにする」って、勝ち誇ったモノローグするなっ。

 13.琵琶湖大橋の上でお市は日夏に追い付いて・・・、なぜか追い越してしまう。(おいおい)
「勝った! シロ、長尾さん、淀さん、ローザ、それに倉田さん、あたしが勝ったわよ」。おおそうか、そうきたか、シロの復讐は走ることで達成されたのね。ま、無難にまとめたな。と思いきや、次の瞬間、グサッ、ブシュー、 |(*o*)|チュドドドドーン。 こらあ、それじゃ殺人じゃん!!

 

 ということです。 って、いったい何のこっちゃ?


 40点(ごめんなさい)疲れる映画です。

 私はあまり他人の作品をコケ降ろすことはしません。けど、今回だけは許して下さい。期待したものと作品とのギャップがあまりにも大きくて・・・。これ、面白すぎます。つい内容をバラしてしまったけど、この作品は見る前に内容を知ってても鑑賞に差し支えありません(キッパリ)。と言うか、この作品は予想を越えてすごい(?)ものがあるので、ネタバレしている方がむしろ楽しみが増すような気がします(笑)。

 それに、実は私、仕事でこの映画の舞台となった雄琴(おごと)に行ったことがあり、電車の飾ってある交差点や風俗街を知っています。そんな意味でも大変楽しめました。

 

 では、  もう一回、観るとすっか。 (気に入ってんじゃん)


この休日、みっちり絵を描いて3作品同時に完成しました。
近日、ギャラリーにアップします。


 6/8(日)『カレードスコープ昔館』


 先月、万華鏡の趣味について書きましたが、その後押しとなったお店「カレイドスコープ昔館」を紹介します。場所は今人気スポットの六本木ヒルズのほど近く、地下鉄・大江戸線と南北線が止まる「麻布十番」です。

 何といってもこのお店の良いところは、高価な万華鏡であろうがなかろうが自由に手にとってのぞくことが出来ます。そもそも万華鏡は筒の中にひろがる幻想的な映像の変化が楽しいので、ぜひ、手にとって見たいものです。

 ここの店員さんはみな知識が豊富で、親切に丁寧に教えてくれます。かといって、こちらが話しかけなければ、特に話しかけてくることもなく、静かに商品を選びたい人にも向いてます。以前、私がのぞいていると、「室内の電気ではなく、ぜひ太陽光で見てください」と、外へ持ち出しての鑑賞を進めてくれました。おそらく、ここの店員さん達はみな万華鏡を愛している人たちなんでしょう。

 お店に遊びに行ったら、ぜひシャボン玉の万華鏡「バブル・スコープ」を観て下さい。これはシャボン玉の表面に出来る虹を万華鏡で覗くもので、この世の物とは思えない美しさがあります。

 店内はそう広くはないが自由に出入りできるので、ぜひ、ご覧ください。
 またホームページもあるので遠方の方は通販で購入ができますよ。

 カレイドスコープ昔館 http://www.brewster.co.jp/

 先日、遊びに行って店内を撮影させてもらったので下記の写真をご覧下さい。

カレイドスコープ昔館(麻布十番)

 関連記事 5/12『万華鏡コレクション』


季節はずれの台風が来ています。今年は台風の当たり年か?

 6/4(水)『映画「X-MEN2」』


 人類との共存を目ざして悪と闘うミュータント集団「X-MEN」。今回はミュータントの全滅を計る軍事科学者ストライカーとの戦いを中心に描く。

 まず見て驚いたのは、この作品は前作の続きになっていてるので、1作目を観ていないと細部の面白さは半減するかもしれない。(最近はあからさまな続編が多いなあ)

 実は、前作を観てあまり良い印象でなかったので(/の記事)、わざわざ劇場に行くこともないと思っていたのだが、先日、テレビ放送した「パート1」を偶然観てしまい、つられて行ってしまったのである。が、意外にも面白かった。CMで流れているアクションは添え物で、ミュータントたちの苦悩の中に人間ドラマのエッセンスが盛り込まれていてとても見応えがある作品だった。

 

 ※ここから先は作品の内容に言及する部分がありますので観賞後にご覧下さい。

 

 

 今、感想を書こうとしてパンフレットをながめているが、細かいエピソードがたくさんありすぎて何を書いていいのか迷ってしまう。だって、気が付いたエピソードをあげるだけでも、

・前作の続きのウルヴァリンの失われた過去を探すところからはじまり、
・本当は人間と共存したいがミュータントだからと差別を受ける孤独なナイトクロウラー。
・自分の能力が認められない事に苛立ちを覚えるパイロ。
・家族に裏切りられ怒りを覚えるアイスマン。
・触れた相手のエネルギーを吸い取り傷つけてしまい悩むローグ(彼女は『ヤマアラシのジレンマ』に 陥る)
・鉄を操り、意外な方法で脱獄するマグニートー。
・ミュータントの全滅を計るストライカーに対してX-MENは敵のマグニートーと手を組むことになる。
・しかしマグニートーは、協力しながらもミュータント探知機(セレブロ)を利用して人類抹殺を企てる。
・前作で倒されたウルヴァリンに恋心を抱くミスティーク(三本爪の跡なんて前作観てないとわかりません!)。
・ミスティーク自身も変身能力をフルに使ったすばらしい見せ場が多い。
・オスカー女優ハル・ベリーも随所で活躍する(前回よりヘアースタイルが決まっててかわいい)。
・ミュータント学園(エグゼビア・スクール)の個性的な若者ミュータントも続々登場(ペロッと舌を出してからかう子供が良い)。
・そうそう、ウルヴァリンと同じく改造人間にされたデスストライク(ユリコ・オオヤマ)との対決。
・そして、ジーン・グレイをめぐるウルヴァリンとサイクロップスの三角関係には意外な結末に涙!

 フウ、(*o*)

 これだけの要素がてんこ盛り状態。次から次への展開に一瞬たりとも気が抜けません。
 ということで、今回のサブキャラクターとして登場した、家族に裏切られたアイスマンや、本当は人間と共存したいのに、その醜さから疎外されていたナイトクロウラーのマイノリティとしての苦悩が描かれて良い。ナイトクロウラーはミスティークに「あんたは誰にでも変身出来るのに、なぜずっと人間の姿でいないんだ?」と尋ねると、彼女が「そんな必要はないわ」と答え、自分自身の姿に誇り(?)を持っていることを示すなど、人種差別や偏見を持ちたがる世間へのテーゼ(メッセージ)と感じた。

 75点。
 前作より好きだよ、うん。でも上で紹介したようにエピソードが多すぎる。ひとつのエピソードに時間をかけて見せ場を盛り上げてほしかった。ただ、登場するミュータントの個性が面白くて、それぞれのキャラクターに興味をおぼえてきたので次回作が楽しみだ。ところでこの作品、いつまで続くのだろうか?(ちょっち心配)

 関連記事 2000.10/29『叫べX-メン!』



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ここに書かれている内容は徳富の個人的な感想によるものです。
特に悪意はありませんし、下心もありませんので、ご了承下さい。


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