良血開花。日本の血統のレベルは上がったといわれるが、当馬も「世界レベル」の血統であろう。
母グッバイヘイローは米国から輸出されるときに「Sayonara!Goodbye
Halo」と競馬ジャーナリズムに惜しまれながら日本にやってきたといわれるが、その競走成績、血統ともにどこに出しても恥じない牝馬だ。
そんな、当馬はデビュー前に評判になっていた記憶はあまりない。グッバイヘイロー産駒の戦績が良くなかったからだろう。デビュー戦はダイナアクトレスの仔、トレアンサンブルが1番人気。当馬は2番人気であった。ここは先行2番手からの押し切り勝ち。次走の黄菊賞でも3番人気と評価は高くなかった。しかし、ここを直線一気の差し切りで勝利すると、クラシック候補の呼び声も聴かれるようになった。次走に選んだのが、東京スポーツ杯3歳S(GV)。府中の長い直線を息の長い末脚で1番人気に応えた。朝日杯をスキップし、クラシックへの登竜門、ラジオたんぱ杯3歳S(GV)へ1番人気での出走となった。しかし、ロードアックスの2着と敗れ2歳の戦いを終えた。
明け3歳となると、クラシック路線の王道である弥生賞(GU)から始動。2歳時の実績から1番人気に支持されるが、スペシャルウィークの離された3着と敗れクラシックに黄色信号がともった。皐月賞は前走の敗戦からかスペシャルウィーク、セイウンスカイに続く3番人気。先団につけるが、セイウンスカイをとらえきれず2着となった。続くダービーはこれまで取ったことがない「逃げ」でのレース運びとなるが、直線脚が止まり14着と惨敗となった。
秋は京都新聞杯(GU)でスペシャルウィークの2着となるものの、緒戦の神戸新聞杯(GU)は3着、菊花賞(GT)は5着、有馬記念(GT)6着と善戦止まりであった。
そんな当馬が路線変更したのは明け4歳になってから。マイル路線に照準を合わせ、東京新聞杯(GV)は1番人気での出走。0.5秒差の圧勝で支持に応え、中山記念(GU)でも0.3秒差で1番人気に応えた。次走はいよいよGT勝ちを狙う安田記念(GT)。グラスワンダーに次ぐ2番人気となったが、またも、直線で失速。あえなく11着と惨敗した。
その後もGTを中心に使われ続けた当馬だが、同年のマイルチャンピオンシップ(GT)がエアジハードの2着、スプリンターズS(GT)がブラックホークの3着とどうしてもGTに手が届かなかった。
5歳時にはダートのフェブラリーS(GT)に挑戦。ダート実績が全くないものの1番人気に支持されたのは、距離適性か、それともファンのGTを勝たせてやりたい、という気持ちからか。しかし、ダートの強豪たちに混じってのGTはそう簡単ではなくウイングアローの13着と惨敗であった。次走は高松宮記念(GT)。ブラックホーク、アグネスワールドなどのスプリンターたちに混じっては4番人気もやむなしであろう。しかし、当馬は一世一代ともいえる脚を見せた。中京の短い直線ではとても届かないであろう位置から、豪脚を爆発。GTを11度目の挑戦でものにしたのだ。
その後は同年の安田記念(GT)を日本馬最先着ながらフェアリーキングプローン、ディクタットに次ぐ3着、ラストランとなる有馬記念(GT)では直線あわやの4着となるなど、スプリンターとは思えない成績でターフを去った。
キングヘイローがGT戦で掲示板にのったのは1200mの高松宮記念から3000mの菊花賞まで。距離適性がどこにあるのかつかみきれなかった。
欧州チャンピオンと米国チャンピオン牝馬の組み合わせが極東の地で花を開かせた。
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