クラシック前の大化けでは当会指名馬随一であろう。後年になって当会指名馬ではないがテイエムオペラオーという大化け馬が出現したが、それでも、テイエムオペラオーは未勝利勝ちが3戦目。シルクジャスティスは7戦目。年明け3月のことであった。この時点ではあまり期待は高くなく、毎日杯(GV)への挑戦は12番人気での出走であった。しかし、ここをテイエムトップダンの3着と健闘し、次走のすみれSでは豪脚爆発で快勝。続く京都4歳特別(GV)も3角まくりで重賞発制覇。一躍、ダービー馬候補の一翼を担うようになった。
この年のダービーは皐月賞逃げ切りのサニーブライアンがフロック視され6番人気で、1番人気はラジオたんぱ杯3歳S、共同通信杯を連勝してクラシックに望んだメジロブライトであった。次いで弥生賞を息の長い末脚で勝ったランニングゲイルが2番人気。シルクジャスティスは堂々の3番人気に支持されていた。しかし、レースは逃げ切りが至難の技と言われていたが、サニーブライアンが1着。シルクジャスティスはメジロブライトとつれて追い込んだが2着に敗れた。
秋は神戸新聞杯(GV)から始動。ここは緒戦ということもありマチカネフクキタルの8着。続くレースは京都新聞杯ではなく古馬混合の京都大賞典(GU)。ダンスパートナーを下しての重賞2勝目は価値が高く、本番の菊花賞では1番人気に支持された。いつものように後方待機から末脚勝負に出たが、スローペースからのヨーイドンでまたもやマチカネフクキタルの後塵を拝し5着に敗れた。ジャパンカップ(国際GT)にも挑戦しピルサドスキーの5着と健闘。使いつつよくなるタイプだけに次は、と思われた。
その次のレースが有馬記念(GT)。マーベラスサンデー、エアグルーヴ、メジロドーベルと錚々たる古馬のメンバーに次いで4番人気に支持されたのは、やはり、その強烈な末脚の魅力からであろう。レースはやはり指定席の後方待機で3角から徐々に上がっていき、中山の坂を上りきる頃には、その末脚を爆発させていた。マーベラスサンデーと首の上げ下げであったが勢いはシルクジャスティス。見事なGT制覇となった。
その後は当然のようにチャンピオンロードを歩むこととなるが、メジロブライトの好敵手といわれながら壁に阻まれ、ついに先頭でゴール板を駆け抜けることなくターフを去った。
彼の強靭な末脚は一瞬のみの輝きではなかった。ダービーから有馬記念まで間違いなく彼が主役であった。 |