13手とちょっと長いですが、簡潔な初形で、初手が見えているので、安南詰の入門にぴったり。
安南詰では玉が歩や桂の上に乗ると、玉の動きが歩や桂になるので詰めやすくなります。
例えば、初手22銀不成を同玉と取ると、玉は桂の動きになるので14(34)桂まで。
そこで、22銀不成には、12玉か23玉とかわすことになります。
まずは12玉から考えてみましょう。
24桂打は玉になって王手になりません。
21銀不成と桂を取ってしまうと、同玉、33桂、22玉、34桂、33玉、35玉、42玉で脱出。
34桂のところで34玉としても、今度は13玉とこちら側に脱出されてしまいます。
21桂は、22玉を防いでいる大事な駒なので、これに触らず11銀成と捨てるのが妙手。
23玉と逃げようとしても、24桂と押さえて、22玉(桂になる)でも32玉(歩になる)でも23桂成まで。
したがって、11銀成には同玉の一手。
23桂、12玉、24玉、11玉で、22桂成が桂頭の捨て駒。
同玉しかありませんが、これで玉は桂になったので、23玉まで詰みです。
玉1枚で詰めるのは安南詰ならではのおもしろい詰上りですね。
次に初手22銀不成に23玉と逃げてみましょう。
普通に35桂と追うと、12玉とかわされて、秘伝の11銀成も13玉で不発。
ここは24桂と押さえるのが良い手で、これなら12玉に11銀成は同玉と取るしかありません。
23桂不成とすれば、先ほどの変化ででてきた形。
以下同様に詰みで、こちらの方が2手長いのでこれが本手順になります。
12玉のとき14玉にも誘われますが、22玉(逆王手)で、23玉は桂になって王手にならないので失敗です。
22銀不成、23玉、24桂、12玉、11銀成、同玉、
23桂不成、12玉、24玉、11玉、22桂成、同玉、
23玉 まで13手
桂と玉のコンビで少しずつ追い詰める手順は、リズミカルで楽しいですね。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 隅の老人Bさん:
- 最後は、ご対面で詰みとは!。駒が七化け?、少しオーバー。
- 橋本孝治さん:
- 2手目危うく12玉とするところ。
趣向的な攻方王の前進が面白い作品です。
- 小五郎さん:
- 受方の対応に悩みましたが何とか13手になりました。11銀成が気づきにくい一手。玉を桂の動きにして単独の頭銀で詰ませる形は知っていたのですが王でも同じなんですね。フェアリー経験値の低い私にとってはどっきりうれしい発見。
- 小峰耕希さん:
- 11手目22桂成に気付かず、千日手で詰まないと悩んでしまいました。
フェアリーランドでも安南詰がよく出題されているので、解答順位を少しでも上げられるよう、このルールの感覚に慣れていけたら良いなと思います。
- チャモさん:
- 桂馬の上に敵玉を誘おうとすれば自然に詰みました。
- Aさん:
- 手は狭いが面白い手順です。詰上がりが安南特有ですね
残念ながら2手目12玉の11手解。 ほとんど解けているのですが・・・
- S.Kimuraさん:
- 桂と玉のスクラムでトライする感じがしました.
玉1枚で詰んでいるところも面白いです.
|