盤面いっぱい、持駒いっぱいの恐ろしげな形。
実際に解いてみると、見かけほど難しくありません。
最初は88か89から行くしかありません。
88銀や88角だと89玉でどうしようもない形。 77角でも88歩合、同角、89玉で同じこと。
したがって、89金か89飛です。 とりあえず安い金にしておきましょう。
同玉に88金が継続手段。
89金、同玉、88金、同玉、77角、同玉、89桂、67玉、
77銀と節約すると、99玉でアウト。 ここは77角と捨てて89桂と拠点を確保します。
88玉と戻るのは、再度77角で簡単。
67玉で大海に逃げられそうですが、77飛、57香と打ってみると案外狭い。
65玉には75金があるので、46玉。
ここで36玉と逃がさないために56飛が必要なので、最初に捨てた2枚は金でなければならなかったことがわかります。
77飛、56玉、57香、46玉、56飛、35玉、
24から捨てて16桂と第二の拠点を作りたいところ。 ここは後のことを考えて24角捨てが正解となります。
24角、同玉、16桂、13玉、24銀、22玉、
44玉には54飛が用意されているので安心。
24銀に22玉か12玉かちょっと迷いますが、12玉は13香から12銀なので、正解は22玉。
それでも23香以下、手順に収束します。
23香、11玉、12歩、同玉、13歩、11玉、12銀 まで27手
昨年10月の四槓子持駒(金4銀4桂4香4)に続いて、これも史上初の七対子持駒の作品。
持駒が強力なので、完全作を作るのが難しい条件作です。
ドうえもんさんは、完全限定の全着手駒打ちの手順により、七対子持駒の理論上の最短手数を実現しました。
持駒条件の短手数記録は、全部打つ手順で作ればよいので、あまり記録の項目としては設定していないのですが、
七対子持駒は四槓子持駒と同様初めての作品なので、新規項目として追加し、本作を七対子持駒の短手数記録として登録します。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 凡骨生さん:
- 打って打って、また打って!
- 市原誠さん:
- 玉がブラックホールに吸い込まれていくようで、とても楽しかった。
- 稲葉上さん:
- 最初は飛か金か、次に角か銀かで悩まされた。15手目の24角から16桂がうまい手順。
- 中澤照夫さん:
- 持ち駒の多さにうんざりだが、手順は至って素直。
これで余詰がないのが素晴らしい。
7対子持ち駒の最短手順と言うことか。
- 嵐田保夫さん:
- 七対子に追っかけリーチ(王手)で詰み!
- 長谷繁蔵さん:
- 七対子1ペアでも作り難いのに・・・
- 隅の老人Bさん:
- 持駒の多さに、解図意欲減退。でも、頑張ろう。
- しろねこさん:
- 本格的な詰将棋。
玉を入玉させずに追い返すところがうまいです。
しろねこブログが
日本将棋連盟出版部のメールマガジンに紹介されました。
- タクさん:
- 持ち駒の趣向も面白いですが、最初の方の無仕掛風手順も楽しみました。
- 馬屋原剛さん:
- 最初88銀でだいぶ駒が余ると錯覚してしまいました。
- 鈴木康夫さん:
- 七対子持駒の最短記録ですね。
結構読まされました。
私のようなヘボには記録作はもっと簡単な作品にしてくれると助かります。
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