全手順斜め移動のこれまでの記録作は、平井孝雄さんの「斜行」27手。
有名な詰将棋がたくさんいる創棋会の課題として「全手順斜め移動」が設定され、平井孝雄さん以外は全員挫折したために課題が変更されたとか。
かなり難しい条件ですが、ドうえもんさんは美しい趣向詰で41手と大幅に記録を更新することに成功しました。
- 作者:
- 全手順斜め移動の長手数記録、41手に更新しました。
今度は前回の33手のように前例が無ければよいのですが・・・。
前回(おもちゃ箱掲示板2006年10月25日)の33手は
くるくるNo.44と衝突していたため再挑戦をお願いしていたのですが、
見事にその期待にこたえていただきました。
本作は次のように構成されています。
1) と金送りで右上へ(67玉−23玉)
58と右、56玉、47と右、45玉、36と右、34玉、25と右、23玉、
2) 龍でレールスイッチ(23玉−32玉)
12龍、32玉、
3) 銀(+馬)ベルトで左下へ(32玉−87玉) これにより87桂が消去
41銀生、43玉、52銀左生、54玉、63銀左生、65玉、74銀左、76玉、
85馬、87玉、
4) 銀(+馬)ベルトで右上へ(87玉−32玉)
96馬、76玉、
85銀、65玉、74銀右生、54玉、63銀右生、43玉、52銀右生、32玉、
5) 龍でレールスイッチ(32玉−23玉)
21龍、23玉、
6) と金送りで左下へ(23玉−67玉)
14と、34玉、25と、45玉、36と、56玉、47と、67玉、58と
まで41手
全く余分な手がない、くるくるの見本のようなきれいな趣向詰。
趣向の目的が96の馬筋を通すための87桂消去だけというのもシンプルでいいですね。
銀ベルトによる斜め移動は良くみかける手順ですが、と金の斜め送りは珍しく、新鮮な感じ。
記録作ということを抜きにしてもお楽しみいただけたのではないでしょうか。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 護堂浩之さん:
- 平易だが、8七桂の消去だけが目的の一往復、という構成は明確で、その点には好感を覚える
- 真Tさん:
- と金の舞台を再利用しているのがいいですね。
- 中澤照夫さん:
- 邪魔な87の桂を消去する。このような趣向手順が成立するとは驚きだ。
- 小峰耕希さん:
- 楽しいものを見させて頂きました。
- 隅の老人Bさん:
- 楽しいくるくる。でも、言われなければ、記録作とは気付かない。
- コマンさん:
- 14とがとれないとは!
- 山崎健さん:
- 素直な手順で、楽しめました。解くのが苦手な私でもこれなら大丈夫。
- grayさん:
- 桂が邪魔駒なのでぐるっと一往復で還元玉、初手のリフレイン。
解答者の裾野を広げるような好作。こういうの、大好きです
- 馬屋原剛さん:
- 明快な仕組みで記録更新ですね。
- タクさん:
- くるくるっと手数どおりの解答にたどり着き楽しみました。(2箇所の変化もちょっと調べました)
- たくぼんさん:
- 趣向作とすれば完璧な構成です。お見事!
- 鈴木康夫さん:
- ドうえもんさん、以前の掲示板での作品のリベンジを見事に果しました。
- 諏訪冬葉さん:
- 壮大な邪魔駒消去
|