★メール紹介・Q&A 第20回 2002/05/12
今回は、この1ページだけです。
複数の人から同じような内容のメールが来ている、という質問を2件、お名前なしで紹介します。
●和田曜介さんに下読みをしてもらいたいのですが、どの賞に応募すればいいですか?
○この質問は、かなり来ているのですが、多くの下読みさんにとって、どこの賞の下読みをしているかは「企業秘密」です。
それに、下読みさんは何人もいるので、同じ賞に応募しても誰に当たるかは、わかりません。
前にも書きましたが、本当に入選するような作品は、誰が下読みをしても関係なく、ちゃんと一次選考を通過するものです。
私が下読みをしても、他の人がしても、結果は変わらないと思います。
そして、実は、たくさんいただいているメールの中に、私が知っている応募者さんが、けっこういるんですよ。
もちろん、本人には何も伝えていませんけれども。
そんなわけで、「実は、既に、和田曜介が、あなたの応募原稿を下読みしています」を公式回答にしておきたいと思います。
●一次選考は減点法ですると聞きましたが、それだと、あたりさわりのない作品ばかりが残るようなことになりませんか?
○一次選考が減点法でされるようなことはないだろうと思います。なぜかというと、本当に減点法を発動させると、たぶん一次選考を通過できる作品はゼロになると思うからです。
エンターテインメント系の賞の場合は、単純に、面白いか、つまらないか、です。
わざわざ落とす理屈を考えなければならないのが減点法です。
そんな面倒なことはしません。
ガラス玉だろうとダイヤの原石だろうと関係なく、とりあえず光っていたら拾う。それが本当にダイヤモンドかどうかの鑑定は編集部に任せる。
私はそんな感じですね。
拾われなかったものが、自動的に一次選考落選です。
これは加点法だと思います。
評価の客観性を共有するために、便宜的に評価シートなどで点数も付けますが、先に点数があって落とすわけではありません。
拾われた作品=面白かった作品には結果的に高い点数が、拾われなかった作品=つまらなかった作品には結果的に低い点数が、付くだけのことです。