一人で複数の作品を応募すると
一人で複数の作品を送ってくる人もよく見かけるのですが、これもあまりお勧めしません。
通常、普通に2本同時に送ると、2本とも同じ下読みさんに読まれてしまうことになります。
1本だけだと評価に迷うような場合でも、同じ作者の作品を2本読めば、かなり正確に、その作者のレベルを判断することが可能になります。
また、1本目の作品が明らかにC評価だったような場合、2本目は何の期待も持てない気分で読むことになりますし、下読みさんによっては、梗概と最初の数ページと最後の数ページだけ見て、読まずに捨てるという可能性さえあります。
明らかにレベルの違う2本の作品があったならば、当然、レベルの低いほうが、その作者のコンスタントな実力だと判断されます。
下手な鉄砲を数撃てば、間違いなく下手な奴だと認知されるだけです。
文句なしの傑作だったら2本応募してもいいのかというと、本当にA級作品なら、1本だけ送れば十分です。もう1本は「受賞後第1作」用にストックしておきましょう。2本送ったからといって2本とも入選するということは考えにくいと思います。
どうしても2本応募したいんだ、という人は、とりあえず別な下読みさんに当たるように時期をずらして送ってみてください。
それから、この複数応募には一つ例外があって、応募総数が数十本というような非常に規模の小さな賞では、「自分は量産できる人間である」ということをアピールするために一人で複数の作品を応募する、という方法が効果的な場合があります。ただし、これはケースバイケースなので、自分で判断してほしいと思います。