兄弟対決 7400 vs 7400DDR
LastModified 02/10/14
「いつまでこれを繰り返すんだ、この俺は!?」
(島本 和彦著 「炎の言霊」より)
という訳で 買ってしまいました Spectra7400DDR 。はあ・・・、Spectra7400買ったの11月だぞ、おい!
って、5ヶ月も経ってますね。まあ、仕方ないか・・・・今月(2000年4月)末にはNV15(GeForce2)が発表になるというのに間抜けな話ですが、Spectra7400がとても公言できない値段で知り合いに売れたもんで、つい・・・・・・^^;
しかし、搭載チップが同じビデオカードに買い換えるのは流石に初めてです。一説では最大30%のパフォーマンスアップという話ですが、実際はどんなもんでしょうか?
対応ソフトはまだまだ多いとは言えませんが、ベンチマークはそろそろ出揃ってきました。今回は
Hardware T&L(GeometryEngineって言やいいのに、ややこしい)を中心にパフォーマンスを見てみました。同じCanopus製だけあってドライバも同じです。さーて、どんなもんでしょうか?

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上が7400DDRで下が7400です。7400にあった裏面のジャンパ線は無くなっていますね。一目見て判る様に、7400DDRの方が少し横幅ある代わりに短くなっています。ほぼ5400と同じ位でしょうか。個人的には短い方が嬉しかったりします。何故かって?だって、長いとTurboPLL01にぶち当たるんですよ(爆)設定はVsync のみOFFとしています。 |
1 2D系
Winbench99
1.1 High-EndGraphicWinmark
Ziff-Davis提供の、業界標準ベンチマークです。今回は 2D性能を見るという事でHigh-EndGraphicWinmarkを実行しました。実際のアプリケーション動作時のパフォーマンスを見るという形式になります。
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Spectra7400 |
Spectrs7400DDR |
AVS/Express 3.4 |
79.5 |
79.1 |
Frontpage98 |
208 |
234 |
MicroStation SE |
28.1 |
28.4 |
Photoshop 4.0 |
122 |
122 |
Premiere 4.2 |
121 |
123 |
Sound Forge 4.0 |
233 |
234 |
Visusal C++ 5.0 |
463 |
468 |
High-EndGraphicWinmark |
922 |
935 |
ほとんど項目で7400DDRが良くなっていますが、差は極僅かですね。はっきり言って同じでしょう。つまり、Spectra5400PEとも同じ位という事です。
2 Direct3D系
2-1 3Dmark2000
最近では3D系ベンチマークとしてはすっかり定番ですね。HardwareT&Lにも対応しています。
1024×768 16Bit |
Spectra7400 |
Spectrs7400DDR |
Unit |
3DMark Result |
4146 |
4747 |
|
CPU Speed |
324 |
328 |
CPU 3DMarks |
Game 1 -Helicopter- LowDetail |
85.9 |
103.4 |
FPS |
MediumDetail |
60.0 |
72.8 |
HighDetail |
28.0 |
32.6 |
Game 2 -Adventurte- LowDetail |
76.8 |
87.2 |
MediumDetail |
57.6 |
61.3 |
HighDetail |
37.1 |
38.3 |
Fill Rate Single Texture |
289.7 |
417.9 |
MTexels/s |
Multi Texture |
474.1 |
475.9 |
High Polygon Count (1 light) |
7394 |
8085 |
K Texels/s |
(2 light) |
3344 |
3429 |
(3 light) |
1763 |
1781 |
8MB Texture Rendering Speed |
232.8 |
322.2 |
FPS |
16MB Texture Rendering Speed |
218.9 |
292.0 |
32MB Texture Rendering Speed |
169.7 |
193.8 |
Bump Mapping Emboss, 3-pass |
121.6 |
192.7 |
Emboss, 2-pass |
161.3 |
235.8 |
Emboss, 1-pass |
271.8 |
369.8 |
意外にも3DmarkResult で20%近くアップしていますね。詳しく見てみると、ゲーム系のFPSがLowDetailの場合には差が大きいのですが、HighDetailになるとほとんど差がなくなります。特に、High
Polygon Countの場合lightの増加に伴って差が小さくなるのがはっきりわかりますね。特筆すべきは、Textureのサイズによる
Rendering Speed の差でしょう。16MBまでは1.5倍近くまで高速化されています。DDRになりメモリ帯域が上がった事によりFillRateが上がっているのではないかと思います。
2-2 3D
WinBench2000
これも3D系としてはスタンダードですね。Ziff-Davis提供でHardwareT&Lに対応しています
1280x1024 32bit |
Spectra7400 |
Spectrs7400DDR |
Unit |
3D WinMark2000 |
31.4 |
42.9 |
FPS |
Speedway |
19.9 |
23.9 |
Hangar |
21 |
27.1 |
RustVallay |
31.1 |
44.6 |
Canyon |
31.9 |
41.9 |
Chamber |
32.7 |
46.6 |
Stations |
36.4 |
47.2 |
Islands |
37.8 |
50.8 |
RaceTrack |
39.3 |
58.7 |
Chapel |
32.6 |
45.5 |
トータルで見て大体30%程Upしています。1280x1024 32bit
の高解像度の環境下でこの成績は立派ですね。解像度の影響は少ないと言えるかもしれません。
2-2 Incomingデモ版
かなり古いゲームデモですが、手元にFramerateを測れるデモがこれしかなかったので・・・・考えてみたらDirectX5時代のものですよねえ・・・・
1024x768x16bit |
Spectra7400 |
Spectra7400DDR |
|
Frame rate |
159.63 |
159.95 |
FPS |
全く一緒です。(笑) 今となっては軽いのでDDRになってメモリの帯域が広がっても影響が少ないのでしょうね。
3 OpenGL系
3-1 TreeMark
nVIDIA御推奨のGeforce256専用(爆)ベンチマークです。
1024x768 |
Spectra7400 |
Spectra7400DDR |
polygon/frame |
|
Simple |
37.85 |
49.60 |
35820 |
FPS |
Complex |
12.24 |
12.70 |
128080 |
Simpleでは30%近く高速ですが、ComplexになってPolygonが増えるとほとんど一緒ですね。ある意味、DirectX系と全く同じ結果です。
3-2 QuakeV Arena test
言わずと知れたOpenGL系ゲームのキラータイトルのデモ版です。今回は、1024x768
32bit-color texturedetail-maximum texturequality-32bitというかなり重い設定にしてみました。
1024x768 32bit |
Spectra7400 |
Spectra7400DDR |
|
demo1 |
45.5 |
58.6 |
FPS |
demo2 |
51.5 |
66.3 |
良いですね。どちらも20〜30%近く高速になっています。特にTextureが多いdemo1でもこれだけの差があるのは意外でした。これだけ違うのであれば、FPS命のヘビーゲーマにはメリットがあるかもしれませんね。
3-3 ViewPerf
6.1.1
コンピュータ業界全般における業界標準のベンチマークを作成/管理するSPECによるOpenGLベンチマークです。どちらかというと、3D-CADや3D-CGソフトにおける性能を見るベンチマークです。
|
Spectra7400 |
Spectra7400DDR |
AWadvs-03 |
68.20 |
76.66 |
DRV-06 |
26.51 |
28.02 |
DX-05 |
34.38 |
34.81 |
Light-03 |
3.989 |
4.036 |
ProCDRS-02 |
12.16 |
12.93 |
割とPolygon数が少な目と思われるAWadvs-03では10%程度高速ですが、他はほとんど同じですね。Polygon数が増えるに従って差が小さくなるという傾向はこれまでと一緒の様です。
4 考察
という訳でざっとパフォーマンスをチェックしてみましたが、割とはっきりした傾向が見えますね。高解像度の影響は受け難い様ですが、Polygonが増えると途端に差が小さくなります。これはPolygonの頂点・光源計算を行うGeforcr256の性能が頭打ちになるという事ではないかと思います。という訳で結論です。
2D性能はほぼ同様
DirectX6.1環境ではFillrateがかなり高速化?
DirectX7、OpenGL(Hardware T&L)環境においてはPolygon数によるGeforce256
の頭打ちが出る所までは、20〜30%高速
といった所でしょうか。現状流通しているゲームは、それ程無茶なPolygon数を使っているとも思えませんので、DirectX7対応あるいはOpenGLのゲームであればメリットがあると言えますね。(TNT2で充分と言ったらお終いだけど・・・)
Polygon数が制限されるゲーム(HardwareT&L対応)であればメリット有
莫大なPolygonを使用するCADやCG用途ではメリット無
QuakeVのFPS命という方であれば、公称Spec通り20〜30%の高速化を享受できると思います。
5 独り言
という訳で如何だったでしょうか。この手のメーカ公称Specってのは眉唾であまり信用していませんでしたが、いやあ目から鱗です。たまには信じてみるものですね。ま、それがわざわざ買い換える価格に見合うかどうかは個人の判断ですが・・・え、私ですか?
ううむ、頼むから次のTombRaiderはHardwareT&Lに対応して!(でも、その時にはNV15出てるんだろうなあ・・・)
「Come on Boy, I'm waiting...」
(by Lara Croft)
いや、わしが待っとるんだっつーの。
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