03-5:絶景のスリリングな北ア縦走コース        

唐松岳ー五龍岳ー鹿島槍ー爺ヶ岳
 (2,620m    2,814m    2,889m    2,670m)


長野オリンピック舞台の白馬村から見上げると、右に白馬3山が白く聳え、
左のスキージャンプ・シャンツェのずっと奥の方に目指す五龍岳、鹿島槍が望める。
これから目指す4つの峰は、北に位置する唐松岳から五龍岳、鹿島槍、爺ヶ岳と
南に延びる稜線上に、2,000m後半級の4峰が等間隔で並んでいる。
4峰はそれぞれ個性的な山で、それらを結ぶ稜線もまた趣が異なっている。
何れからの眺望も360度の展望があり、且つ西側の立山連峰に平行しており、
雄大な北アルプスの大パノラマの中をスリリングな縦走となる。



(写真: 唐松岳山頂から南に聳える重厚な五龍岳と右はるか前方に立山連峰を望む)

日時:   2003年7月25〜28日
参加者: 貝塚、小谷野、林、平山さく子、平山三、吉田、山下(記)
交通:  行き: バス:新宿(22:30)―>白馬村(5:00)
    帰り: JR:信濃大町(16:00)−>新宿(20:30)

 夜行バスで新宿を発って早朝5時にに白馬村のバスターミナルに着いた。朝の身繕いを済ませて兎平(1,400m)までのケーブルカー口に着いた時には、既に300人近くのハイカーや登山者が、7:00スタートのケーブル待ちをしていた。

北アルプスの高山植物(ショートカット)
第一日(7/26):白馬村ー>唐松岳ー>唐松山荘 23,000歩

標高1,400メーターの兎平からは、東に白馬村が見下ろせ、北に白馬三山が、そして南西の方向に目指す五龍岳が眺望できる。唐松岳は八方尾根に隠れて、まだ見えない。今年の梅雨は未だ明けないが、ここ北アルプスは北に位置する為、幸いな事に梅雨の影響が無い。初日から素晴らしい晴天である。どうか3日間この天気が続いてほしいものだ。辺りには、高山植物が咲き乱れ、その可憐さについ立ち止まり、シャッターを切ってしまう。    (写真の下線はクリックすると拡大します)

兎平付近(1,400m)から白馬村を見下ろす
兎平の左奥に五龍(右)鹿島槍(左)
兎平からの白馬3山鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳
2,000mを越えると雪渓が現れてくる
唐松岳山頂に向かって進む 唐松岳の山頂付近
頂上付近の鎖場 雪渓横の榛松の中から”雷鳥”が現れた
唐松山荘にリュックをおいて頂上へ向かう(約10分) 唐松岳の頂上で
唐松山荘から唐松岳山頂を望む 唐松山荘から五龍岳を望む
唐松岳から白馬三山を望む 唐松岳から不帰の嶮を望む
唐松山荘から五龍岳を望む 唐松山荘
唐松山荘から立山・剣岳を望む 唐松岳から毛勝三山を望む(夕焼け)


第二日(7/27):唐松山荘ー>五龍岳ー>キレット小屋 23,000歩
第一日目は素晴らしい天気に恵まれた。午後一時曇ったが、唐松山荘に着いて一休みしたら、雲が晴れて雲海の中で素晴らしい夕暮れの絶景を堪能できた。唐松山荘での夜半、降るような星空を眺めながら、接近している赤い火星を南東の空に仰ぎ、流れ星を数えた。今朝も晴天で、素晴らしい日の出が拝めるぞ!

唐松山荘の近くでの日の出(1) 日の出(2)
これから登る五龍岳 西に立山・剣岳を眺めながらの尾根歩き
急に湧いた雲に、太陽を背にして"ブロッケン現象” なだらかな尾根歩き
唐松岳を振返ると雪渓がまぶしい 白岳越しに五龍岳が聳える
五龍岳の9合目 雪渓の向うに五龍岳の頂上が見えた
頂上の岩登り かなり急坂なんだけど?
もう少しで頂上だ 五龍岳の頂上で
鎖場と岩登りの連続(約4時間) 絶壁をこわごわと進む(キレットへ)
痩せ尾根の絶壁の中を慎重に進む 疲れきって、やっとキレット小屋でホッ!

第三日(7/28):キレット小屋ー>鹿島槍岳ー>爺ケ岳 34,000歩
五龍岳を越えて、ここキレット小屋に至る痩せ尾根は、4時間にわたり岩場と鎖の連続で、緊張感を保ちながら皆頑張った。この間の痩せ尾根がこれほど険しいとは予想していなかったので、皆心身ともに疲れて、キレット小屋でのビールのおいしかった事。今日は、鹿島槍と爺ヶ岳を越えて、扇沢まで長い行程なので、薄暗い4:10の日の出前に小屋を出発した。最初から難関の絶壁のキレット越えへの挑戦である。
絶壁のキレットを越えて一息、ホッ! 八峰キレット越しに鹿島槍の北峰が望める
昨日通ったキレット越しに五龍岳を振返る キレットと五龍岳間の竣しい吊り尾根
鹿島槍の北峰山頂で 南峰への吊り尾根から雪田越しに北峰を望む
北側から南峰の頂上を頂上を望む 鹿島槍南峰山頂で
鹿島槍の南稜線から爺が岳を望む 鹿島槍南稜から南峰を振返る
布引き東尾根から爺ヶ岳を望む 爺ヶ岳中峰と南峰(右端)を望む
雪渓を横断しながら進む 雪渓の雪で”カキ氷”は如何?
爺ヶ岳から布引東尾根を振返る 爺ヶ岳南峰の山頂で
北アルプスの高山植物へ
素晴らしい三日間だった。晴天に恵まれた事と、変化にとんだ4山とスリリングな尾根縦走。たくさんの愛らしい高山植物やライ鳥。感動的な雲海の中の夕焼けと、素晴らしい日の出、それにブロッケン現象にもめぐり合えて。漆黒の闇夜に浮かぶ降るような星と静寂。3日間で80,000歩の強行日程の山行を全うした満足感とともに、2003年の忘れられない北アルプスの思い出が刻まれた。

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