00-6: 日光連山の東玄関                                                             

           赤 薙 山        2,010m


 赤薙山(あかなぎさん)は、日光市から北北西の方向に雄大に広がる日光連山の東玄関のような山だ。日光駅からバスに乗って高原道路を30分程で終点の霧降高原に到着する。霧降高原は標高1,300mに位置し、そこから小丸山まで3本のリフトが運行しているが、登山者はそれらのリフトに沿って登山道を登る。途中キスゲ平を通過するが、7月初旬には日光キスゲの花を愛でることができるとのこと。
 さらに歩を進めると中間点の小丸山に至り、そのあたりから雑木林が開けて背の低い笹の原となり、一気に展望が開ける。特に北東の彼方の高原山や南方の鳴虫山、その手前に日光市が俯瞰図の様に見下ろせる。赤薙山の途中まで、素晴らしい展望が満喫できる。赤薙山頂は2,010mであるが、特に危険な場所もなく、標高の割には楽な登山で、初級者コースの山といえよう。


日時:    2000年6月17日(土) 曇り後小雨
参加者:  太田、小谷野、斉藤、柴崎、中島、林、巻島、諸橋、矢野、吉田、山下(記)
交通:   行き:東武・幸手(6:56)―>日光(6:24着)バス・日光駅(8:31発)―>
        霧降高原(8:57着)       
     帰り:バス・霧降高原(14:10発)―>日光駅(14:30)東武・日光(18:00)―>
        幸手(19:30)


登山コース: 約4時間半(除く昼食時間)   14,000歩

 今日は手ごろな日光方面で人気も高いためか女性のほうが多く、全11名の参加者となった。久しぶりに斉藤さん、芝崎さんの参加を得た。又、太田さんも仙台から駆けつけての参加となった。日光駅に到着し、駅前からバスで霧降高原に向かった。天気が崩れ模様なので、曇り空を見上げながら「何とか山を降りるまでもってくれ」と願いつつ。

(霧降高原〜キスゲ平〜赤薙山山頂) 2時間20分(9:10〜10:10〜11:30)

 霧降高原でバスを降りると、リフト組の人たちから分かれ、我々は正規の登山道コースをとった。あたり一面にせみのような鳴き声が響き渡り、かなりやかましい。初めて聞いた鳴き声だが、本当のせみでなく、の鳴き声だという。リフトに沿って比較的なだらかな雑木林の中をキスゲ平まで上る。1時間ほどでキスゲ平に着いたが、日光キスゲの開花にはまだ少々時期が早すぎるようだ。この一帯は以前は日光キスゲが群生していたようだが、今は鹿などにあらされて、一部の保護地域でやっと命脈を保っているとの事だ。ここの地名は日光キスゲにちなんで付けられたのであろうから、是非又、日光キスゲの自然群生を再現してもらいたいものだ。このあたりから上は一面に笹の原が広がり、急に展望が開ける。先ほど電車を降りた日光市が、バスで登ってきた高原道路の先に見下ろせ、一息入れた汗ばんだ体に高原の清々しい風が気持ちよい。

 ここから先は、しばらく笹や背の低い潅木が覆う稜線で、右や左に開ける山々の遠望を楽しみながら、徐々にきつくなる上り坂を進む。(写真:キスゲ平から赤薙山山頂を望む)
頂上付近は又木々に覆われて、せっかくの眺望が望めなくなった。キスゲ平から1時間程の比較的きついのぼりで頂上に着いた。赤薙山頂には小さな鳥居と神社が祭られており、手を合わせて無事登頂の謝意を表した。その時、後から登ってきた女性が「2人連れの女性を見かけなかったですか?」とたずねてきた。途中の分岐で分かれて登ってきたらしい。太田さんが持ち前の声を張り上げて2人の名前を呼んだ。何度か呼ぶと、我より先に来ていた2人の男性が「静かにしてくれませんか?山の静けさを堪能しているのですから」と抗議してきた。もしかしたら、道に迷って再会が出来なくなる懸念がある事を、我々の会話からわかっているはずなのに、彼らの勝手な言い分に皆しらけてしまった。幸いなことに、さらに呼びつづけたら、とんでもない方向の下の方から返事が聞こえた。やがて、我々が登ってきた道と逆方向から、探していた2人の女性が現れた。一方で安堵しつつも、他方で気分を害されて一刻も早くその場を立ち去りたかったので、頂上で昼食をとらずに下山することにした。

(赤薙山山頂〜霧降高原)   2時間10分(11:50〜14:00 昼食を含む)

 やがて視界の開けた笹の原にたどり着き、楽しい昼食となった。今日は不参加の小林さんが、今朝わざわざ駅に届けてくれた梅酒で乾杯!

 昼食が終わった頃から、いよいよ霧雨が降り始めてきた。天気予報では午後から崩れるとの事であるので、もと来た霧降高原まで一気に下った。
(写真:下りの展望、下のほうが霧降高原)








(本日のハイライト)

[瓢箪から駒の大田さん] 「エ!諸橋さん今日はどこへ行くの?」と、仙台から夜行バスで朝帰りした太田さんが尋ねた。諸橋さんは「実は18日の赤薙
山の予定が1日繰り上がって今日になったのですが、集合時刻を1時間間違えて、550分に来てしまったのです。」 それから太田さんは家に帰って、急いで山行仕度を整え、トンボ返しで幸手駅に1時間後に立っていた。まさに、諸橋さんが集合時間を勘違いしてくれたおかげで、めでたく太田さんの本年初参加の機会を得ました



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