第2章


  2000.5.1 何だかお外が気になるの

 お日様が当たって気持ちいいのかなあ。
 それともやっぱり、早く、お外に行きたいのかな。
 網戸越しに、お外を眺めるけせら。
 早く、広いお外に行って、走り回ったりさせてあげたいけど、もう少し、辛抱してね。
 今のけせらにはまだ、お外は危険がいっぱいなの。
 こんなに元気なけせらでも、伝染病には負けてしまう。
 伝染病にかかると、死んでしまうこともあるというのだから、伝染病にかからないために、免疫をつけなければならない。
 生まれたばかりの仔犬は、母乳から免疫をもらうけれど、その免疫も、時間と共に消えてしまう。
 それでこの前、お注射をしたんだよ。
 今、ワクチンを接種して、無理のないように少しずつ、けせらの体に、伝染病に負けない力をつけている真っ最中なんだ。
 だから今はまだ、他のワンちゃんのいるような所には出れないんだ。
 おさんぽデビューが待ち遠しいね。


     5.2 けせらはおもちゃがだぁーい好き!
 けせらは、家具を噛んでみたり、洋服に付いているボタンをカジカジしてみたり、ぶらさがっている紐なんかにも飛びついてみたりする。
 仔犬は歯がかゆいから、物を噛むという行動は、とっても自然な行動なんだって。
 だけど、いたずらにいろいろな物を噛まれたんじゃあ、家の中は大変だし、注意してても(小さい物や電気のコードとか、危険そうな物を、あらかじめ、触れられないようにしておいたとしても)危険があるかもしれない。
 人間はもちろん、噛んではいけないものは、ちゃんと教えておかないと。
 その為に必要なのは、噛んでもいい、けせらの物。
 けせらのおもちゃは、このとき2つ。
 けせらを連れてくる日に買った、鈴入りのナスのぬいぐるみと、紐に飛びつくけせらを見て、新しく購入した紐。
 両方とも犬専用のおもちゃで、噛んでも安心。
 投げてもらうと、夢中で追いかける。
 一生懸命くわえて、運ぶとナスがリンリンリン。
 それだけでもう、けせらはとっても上機嫌。
 紐を噛むのもだぁーい好き!
 ひっぱりっこもだぁーい好き!
 犬は、家族を自分の群れとして認識していて、その中で、誰が一番強いのか、自分はどの位置にいるのか、ということを、常に意識しているのだという。
 自分が一番だと思ってしまうと、いうことを聞かないわがままな犬になってしまうし、ボスとして、常に周りを警戒していなければ、という思いから、本来飼い主から得られるはずの、安心、安らぎを感じることができない犬になってしまったりするらしい。
 一番大事なのは、きちんとしつけをすることだけど、こういうちょっとした遊びのひっぱりっこでも、上下関係が出るそうなので、飼い主は、あまり負けてはいけないそうだ。
 とっても勇ましく見えるけど、けせらはこれでも女の子。
 なんだか紐が大きく見えるね。


 5.3 けせらのお家ができました
 けせらが来てから、あっという間に10日以上が経った。
 もうすぐ生後2ヵ月になるし、ダンボールもボロボロになってきたし、さすがにこの環境にも慣れただろうし、そろそろ新しいけせらのお家が欲しいよね。
 今日はペットショップで、けせらのサークルや、かわいいベットや、サークルに取り付けられる飲み水入れなどを買ってきた。
 「何だ? 何だ? 何を持って帰ってきたの?」
 新しい物に興味津々なけせらは、けせぱぱが組み立てているサークルの所に行って、あっちをクンクン、こっちをペロペロ。
 ほら完成!
 さっそく偵察に行くけせら。
 どう? 素敵なお家だと思わない?
 ベットは、私が一生懸命に考えて迷って、これに決めたの。
 いつもそう、けせらはどれが好きかな、って、一生懸命選ぶから、喜んでくれるかどうか、ドキドキものなの。
 どうやら気に入ってくれたみたい。
 まだ、見ていられるとき以外は、けせらをお家に入れてしまうので、本当は、できるだけ外で遊んでいたいみたい。
 だけど、サークルの中に入れられると、自分だけの落ち着く場所だから、やっぱり何だか安心するみたい。
 気持ち良さそうに眠る姿を見て、ベット選びが大成功だったことに一安心(本当は、何を選んでも大差はないのかもしれないけれど)。
 けせらのお家と、その外との世界とが、やっとつながったね。
 その分、食事の順番を、いつも必ず私たちの後にするとか、そういう順位を表す行動も、きちんと示していかないと。


5.10 親ばか光景(笑)

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