泌尿器科医・木村明の日記


意地悪な質問が学会のレベルを維持


[木村泌尿器皮膚科公式ブログ](2012年秋)

超音波医学会の雑用のおかげで、サイドローブなどによるノイズに詳しくなると、検査も上手になります。
昭和の終わりごろ超音波医学会で活躍していた医者で、開業医として成功されている先生が何人かいます。
院長自ら超音波をお腹に当てながら、その場で診断を告げれば、患者さんも納得されるのでしょう。
学会で意地悪な質問をしていた先生も、開業医として成功されています。
学会で質問をするためには、データの不備、データから結論への論理の飛躍、などを瞬時に見抜く力が必要です。
学会は発表が最終目的ではありません。スライドに合わせてしゃべるだけなら誰でもできます。
意地悪な質問に耐えてこそ、の発表です。
いい加減な発表をしたら聴衆の面前で恥を書くことになります。
つまり意地悪な質問をしていた先生が、学会のレベルを維持していたわけです。
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