泌尿器科医・木村明の日記


やせると死ぬ?:院長!お話が


医学で使う統計学は、使い方でどちらの結論にでも導く事ができます。

PSA検診は有効なの無効なの、とか、長生きするには太ったほうがいいのやせたほうがいいの、というシンポジウムを開いたとき、

統計学のプロは、どちらの論客でも演じる事ができるのです。

なので、死亡率についてショッキングな新聞記事が出ても、振り回されないようにしなければなりません。

フランス革命直前のパリで統計を取ったとします。

王様と貴族は太らないほうが長生きできるしょうね。

パリの街に溢れていた貧民は、美味しいもの(でなくてもいいからとにかく食べ物)を食べて太ったほうが長生きできるでしょうね。

やせると肥満より危険という統計から言えることは、まだ日本は健康優良児に表彰状を与えるべき段階であって、「やせなさい」と国民全体に言えるほど、豊かな国にはなっていないと言うことでしょうね。

折しも、新型インフルエンザの流行が現実味を帯びてきました。

こうなると、20年後に糖尿病で死ぬことを心配するより、今年感染症で死なないように、急激なダイエットは控えて、しっかり栄養を取ることの方が優先順位が上がってきます。免疫力を保つために。

昨日の午前中は忙しく、昼にNASに行けませんでした。

膀胱鏡終了後に、くノ一の一人が「ちょっとお話が」というので、ギクッとしました。

私が開業半年前に、教授に「ちょっとお話が」と言ったら、とっさに「辞めるのか?」と聞き返されました。

辞めたいという話ではありませんでしたが、今まで勤務表は事務長任せでしたが、そうも行かなくなってきました。

不景気な時代ですが、都筑区では開業ラッシュが続いており、医療関係は人材不足が続いています。

都筑ふれあいの丘駅では来週末、新しい内科クリニックの内覧会があるようです。

昨日の昼は、ブルーミングブルーミーの親子丼を、芝生広場で食べました。

午後も忙しく、夜も6時57分のバスには乗れませんでした。

それにしても、ブログは書きだめできませんね。

日曜日に3部作を書いてストックしてあるのですが、昨日は患者数が多かったので、3部作の第2部が使えません。

なので第3部を先にアップしましたが、起承転結が変です。

第2部:統計学者の功罪」については、患者数が少なくて気分が落ち込んだときにアップしますね。
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