ブタナ

ブタナは野の新参者であるが、近年では大威張りで野原を席巻している。 しかも、春ばかりでなく秋の刈り取り草原等で群生し、冬を除いて一年中見られ、古来から日本に生育しているような雰囲気を持っている。
ところが、昭和の初め、北海道で見つけられたのが最初のヨーロッパ原産の帰化植物で、穀物と一緒に持ち込まれたと考えられ、その後、瞬く間に全国に分布を広げ、あちこちで大群落を作っている。
タンポポにそっくりな花を付け、タンポポモドキとも呼ばれるが、ひょろ長い茎の上に花を付け、花茎が枝を分けるので、間違う事は無い。

春のブタナ

秋のブタナ

野に咲いている姿はななかか可愛く、名前のブタナ(豚菜)はかわいそうであるが、豚が好んでこの根を食べる事からフランスでは俗名を 「豚のサラダ」 と呼んでおり、これが直訳されたものである。
オオイヌノフグリ、ハキダメギク、ブタナ・・・・等々、植物学者は知識はあっても概して感性が無いと慨嘆するのは私だけであろうか。

ごく近年あっという間に日本全土を席巻したキク科コウゾリナ属の花である。

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