コマツナギ

7月の暑い盛りに遠目から見てもうハギが咲いていると思って近づいてみるとコマツナギであった経験は野の花好きには良くあることである。
カワラハギとも呼ばれるように同じマメ科のハギに似ているが、花序はクズをずっと小さくしたような形で立ち上がり、ハギとは明らかに異なる。
草の様に見えるが小低木で、茎が細いわりには強く、根張りも良い為、駒(馬)の手綱でも繋げそうに丈夫だとの比喩からコマツナギの名がある。 又、馬が栄養豊富なこの草を好み、その場所に繋がれた様に食べ続けるとの比喩と言う説もある。


この仲間には日本には自生していないが、藍色の藍を採る重要な植物であったタイワンコマツナギがあり、学術名を 「藍を有する」 の意味の名を付けられている。 
日本のコマツナギは姿かたちは似ているが藍は採れずその為、「偽のタイワンコマツナギ」 と不名誉な学名を付けられているものの、ミヤマシジミ蝶にとっては重要な食草ともなり、花も可愛く、散歩の途中、目を楽しませてもくれる。

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