メナモミは遠くから見るとアメリカセンダングサが咲いているように見えるが、近づくと何となく雰囲気が異なり、よく見ると花も葉も全く違う植物である事が分かる。( 「センダングサいろいろ」 の項参照)
メナモミとコメナモミがあり、大きさや毛の多さ等で区別されるが、花は全く同じで、表題の写真の様に特異な形をしており、総包の腺毛から粘液を出し、これで人や動物に引っ付く。 秋になると果実が衣服のあちこちに埃(ほこり)のように引っ付くのでアキホコリの別名がある。
煎じたものを飲むとおできや腫れ物の解毒、鎮痛の薬草となり、前述したように、生葉は虫刺されの薬となる。
一方、オナモミは子供の頃、果実を投げ合って遊んだ懐かしい植物であり、いわゆる 「引っ付き虫」 の代表格で、マジックテープが作られるきっかけにもなった。
史前帰化植物であり、900年代に書かれた 「本草和名」 にその名があるほど古くから知られた漢方の薬草で、解熱、発汗、頭痛薬として広く用いられた植物であるが、現代ではほとんど見られず、代わりに北米原産で昭和初期に帰化したオオオナモミが繁茂している。 現代では一般にはこのオオオナモミの事をオナモミと呼んでいる。
薬草にもなるが、牛や豚が中毒を起こすことでも知られている。
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