ザクロソウ

ザクロソウ

ザクロソウは晩夏から秋にかけて道端で小さな花を咲かせるが、花を含め全体がきわめて小さいので見過ごされる事が多い。
以前はツルナ科に属していたが、現在では分離してザクロソウ科ザクロソウ属の花となり、この属には日本の自生種のザクロソウと、熱帯アメリカから幕末期に帰化したクルマバザクロソウの二種類が道端や野原で見られる。
ザクロソウとは不思議な名前であるが、この名の由来は葉の形がザクロ(柘榴)の葉を思い起こさせる事から来たようで、下の写真のザクロと較べればそう見えなくもない。 又、クルマバザクロソウは葉が車輪の様に輪生している事から来ている。

ザクロソウ

クルマバザクロソウ

ザクロの花と葉

ザクロソウの花は集散状に付くが、クルマバザクロソウの花は葉腋(ようえき)に束生(そくせい)する。 両者共、花びらの様に見えるのはガク片で、花びらを持たない。
葉は互生であるが、輪生しているように見える、いわゆる偽輪生で、ザクロソウに比べクルマバザクロソウの方がより輪生しているように見える。

ザクロソウもクルマバザクロソウも道端で繁茂しているわりには人に気付かれる事もほとんど無く、ひっそり咲いているが、拡大すればなかなか味のある花である。

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