オオブタクサとブタクサ

オオブタクサ

ブタクサは世に悪名高き植物である。
日本における花粉症の原因の第一がスギ(杉)、第二がイネ科のカモガヤ、第三がこのブタクサである。 ヨーロッパではイネ科の花粉症が多く、アメリカでは断然ブタクサが主要原因である。
ブタクサにも二種類あり、桑の葉に似た葉を付けクワモドキとも呼ばれるオオブタクサとヨモギとそっくりな葉を付けるブタクサがある。

オオブタクサ

  ブタクサ

オオブタクサは表題の写真にも見るように2−3mにもなり、黄色い花粉を付けてそびえる様は壮観ですらある。
一方、ブタクサは1m以下とオオブタクサに比べ小さく、写真の様にヨモギと似た葉をつけるが、葉の裏がヨモギのように白くない。
ブタクサもオオブタクサも筒状花を付けるキク科の花であるが、両者共風媒花なので花粉が風に運ばれ、花粉症の原因となる。 オオブタクサはブタクサに比べると、花がより密に付き、花粉も多い。
ブタクサは明治時代に北アメリカから帰化したとされ、オオブタクサは戦後とされるが、いずれにせよ、戦後に日本中にはびこり、 「マッカ−サ−の置き土産」 と呼ばれた。 マッカ−サ−と言っても知らない世代が増えているが、第二次大戦後日本を統治したアメリカ軍の総司令官の名前である。
ブタクサの名の由来は英名の ’hog−weed’ が訳されたとされるが、hog-weedは別の植物のようなので誤用があったようである。
ブタクサ、オオブタクサは土手や河原いたるところに茂り、花粉症の人にとっては厄介な植物で、杉を含め全国的な対策が必要である。

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