センニンソウ
夏休みの終わる頃から藪(ヤブ)にからまった比較的見栄えのする白い花が目に付くようになる。 それはセンニンソウかボタンヅルで、両者は同じキンポウゲ科センニンソウ属の花であり、花はほとんど同じ様に見えるが葉の形が異なる。 センニンソウが羽状複葉で卵形の葉であるのに対し、ボタンヅルは3出複葉でボタンの葉に似た形の葉を付ける。 ただ、ボタンヅルを見ることは稀で、ほとんどはセンニンソウである。
センニンソウの花 センニンソウの葉 センニンソウの果実と毛
ボタンズルの花 ボタンズルの花と葉 ボタンズルの葉
センニンソウの花が終わると果実に白い毛が密生し、これが仙人のヒゲを思わせる事からその名があるとされ、ボタンヅルは葉がボタンに似たつる性植物の意味である。 トリカブト等、キンポウゲ科の花は有毒な植物が多いが、これらの花も有毒で、ウシクワズと呼ぶ地方も有るように牛や馬も食べないが、センニンソウの根を漢方で用いると、威霊仙(いれいせん)と呼ばれ、利尿、鎮痛に薬効がある。 又、民間療法として生葉を貼って扁桃腺炎に用いられたようである。 クレマチスと同じ科同じ属の植物であり、クレマチスに比べ花の一つ一つは地味であるが、群生するのでよく目立つ。 白い花弁のように見えるのはガクで、この花は花びらを持たない。
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