カタバミいろいろ

ムラサキカタバミ

オオイヌノフグリやホトケノザの後に散歩道の土手や田の畦を彩るのはカタバミで、日本古来のカタバミや近年帰化した外来種等、種々のカタバミが黄色や赤の花畑を作る。

  カタバミ          カタバミ        アカカタバミ

  ミヤマカタバミ       ミヤマカタバミ       コミヤマカタバミ

 ムラサキカタバミ       イモカタバミ         白色イモカタバミ

オオキバナカタバミ        オキザリス        オキザリス   

土手や田の畦を彩る古来から日本にあるカタバミは黄色で、同じ黄色でも葉ガ小さく赤みがかったアカカタバミ等数種類有る。 史前帰化植物と考えられており、 「枕草子」 に初見があり、古来から腫れ物、虫刺され等に効く薬草として用いられてきた。
やはり古来から山裾に咲く白色のミヤマカタバミも比較的目に付くカタバミの一つであるが、他のカタバミより花期が早く、どちらかと言うと早春の花である。 コミヤマカタバミはミヤマカタバミより少し小さく、花びらに赤紫色の筋が付いているのが特徴で、少し高い場所に咲く。
派手な赤紫色の花を付けるのが江戸時代に入ってきた南アメリカ原産のムラサキカタバミで、繁殖力も強く、広く野生化しており、散歩道のあちこちで長い期間咲いているのがみられる。
根に芋状の塊茎を持つイモカタバミも帰化種でムラサキカタバミとほとんど同じ花を付けるが、中央部が濃く、ムラサキカタバミの葯が白であるのに対し黄色で、花の見栄えが良いので園芸種として植えられることも多い。 稀には白色のイモカタバミも見られる。

花壇を彩るカタバミにオキザリスがあるが、一般に、カタバミ属の内、球根性の園芸種をオキザリスと呼んでおり、南アフリカ産や南アメリカ産等、何種類もある。 この内、明治時代に観賞用に導入されたオオキバナカタバミが一部野生化しており、日本のカタバミに比べ花が大きい事と、葉に斑点がある特徴を持っている。
これらカタバミは葉に特徴があり、すぐそれと分かる。 カタバミの葉は三枚で、各々にハート形のように切れ込みがあって睡眠運動をし、閉じた時に、これが虫にでも食われたように見える、つまり、片喰み(カタバミ)の様に見えるのでこの名がある。 又、葉や茎にシュウ酸を含み、酸っぱく、その為スイモノグサ、又、この葉や茎で銭や真鍮を磨くとピカピカになる事から、ゼニミガキ、カガミグサ、等の別名もある。
5月から6月の土手に黄色と赤の花畑を作り、夏には休眠するが、秋にも咲き、種類によっては冬に咲くものもある。
槍の穂先の様な実から種を遠くに弾き飛ばして子孫を残し繁栄を誇っているが、葉に特徴があるのですぐカタバミと分かる。

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