ミクとの年末年始

2012.01.04

のりことミクは、私たちが広島にいる間に、年末年始を上さんのお姉さん(義姉)の家で過ごす習わしになりました。義姉は、ミクの誕生祝いには毎年、豪華にディズニーランドでの一泊旅行をプレゼントしてくれているように、ミクにとってもっとも親しくしている親戚です。今回も12月30日から元日までそうして過ごしました。そのため、年末は29日に、また、年始は2日に我が家を訪れて挨拶するという形になりました。
 29日には、私たちのもう一人の孫・ハルキが母親(長男の嫁さん)と一緒に挨拶に来ていましたので、ミクは大喜び。我が家も久しぶりに子供たちの賑やかな笑い声が響き渡りました。もっとも、ミクと同い年のハルキはすっかり中学1年生らしい少年になっていましたので、ミクとはなかなか波長が合わないようで、一緒になって何かの遊び事をするということにはなりませんでしたが。いずれにせよ、このような賑やかな雰囲気では、私は子供たちと一緒に遊ぶような才覚を持ち合わせていないものですから、居場所はなく、早々に自分の部屋に退散するしかありませんでした。
 2日は、のりこがビールを飲めるように、次男が迎えに行って、夕食を一緒にするということになりました。私は2階の自分の部屋で年賀状書きをしていたので、1階で何が起こっているのかは分からなかったのですが、上さんに呼ばれて降りていった時にはもうのりことミクは着いていました。次男が飼っている小型犬(名前はルーチェ)は大喜びでミクにじゃれつこうとして飛びつくのですが、小型犬とはいっても、ミクと比べれば背丈はミク以上というわけで、全身で飛びかかるものですから、ミクは悲鳴を上げて逃げまどうことになります。もちろん、ルーチェは喜びを爆発してそういうことをするのだということは分かっていますので、ミクも怖がったりはしないのですが、とにかく大騒ぎ。いずれにしても、ミクの関心を引き寄せるだけの芸をなにも持ち合わせていない私は「お呼びでない」存在でしかなく、ただただミクの姿を見守るばかりでした。

 ミクがとった行動で私がエッと思ったことを一つ。私がクリスマス・プレゼントにした「パイレーツ・オブ・カリビアン」の最新DVDを、次男が「見たいから貸してくれない?」と持ちかけたのですが、ミクは生返事。いつもならば、すぐさま「いいよ」という返事が返ってくるのに、貸し渋るという反応は私には初めての光景でした。のりこの説明なども踏まえると、ミクはまだこのDVDを見ていないので、自分が最初に見たいということらしい。のりこが助け船を出して「見たら貸して上げたら?」と持ちかけると、ミクは素直にうなずきました。小さな出来事でしたが、こんなことにもミクの中に育っている自我を確実に理解できて、私はとても嬉しい気持ちを味わったのでした。

 ミクが中学校に入るまでは、「行ってみて無理があると分かったら特別支援学校に移ることも考えている」と言っていたのりこでしたが、今やそのようなことが話題にも上らないほどに、ミクは今の中学生生活を満喫しています。本当に私たちを驚かせる発達をミクは次から次へと示してくれます。次の考えられる節目は中学校卒業・高校進学の時でしょうが、あくまで自然体ののりことミクですので、すんなりと乗り越えていってくれるだろうと楽観しています。