目を見張ってしまったミクの成長

2011.04.23

 ミクの大好きなディズニーから、「シリー・シンフォニー」という4枚組のDVDが限定出版で出たので、ミクの小学校卒業・中学校入学のお祝いプレゼントはこれに決めたのですが、数日前にやっと届いたので、昨日3人でお祝いをしました。中学生活をはじめてからのミクに会うのは今回が初めてだったのですが、私の想像をはるかに超えるその成長ぶりにはただただあっけにとられ、一挙手一投足をしげしげと見つめるだけでした。中学生としての自覚と誇らしさ、それがミクを変えたことは間違いありません。学校側の手厚いケア体制と相まって、今やミクは、学校に着いたとたんにのりこの方を見向きもしないで、ケアの方とさっさと中に入っていくそうです。しかも、のりこが授業参観したいと言っても露骨にいやがるのだとか。ケアの方たちとの間でも、自分ができることはさっさと自分でやるようになったとか。のりこがミクを抱き上げることもあまりなくなったとか。4時半頃に二人と会ってから、8時半頃にバイバイを言うまで、正に驚きの連続でした。
 したがってのりこは、ミクが学校にいる間はまったく自由な時間を手に入れることになりました。あれだけミクに付きっきりだったのですから、かえって拍子抜けで放心状態になるのではないか、と心配しましたが、切り替えがとてもうまくいっているらしく、数年来見たことがないような落ち着きと余裕を取り戻しているのりこに、安堵とうれしさとがない交ぜになった幸せを感じました。逆に言えば、ミクの小学時代ののりこのストレスがいかに高かったかということで、ミクがいつまで通えるかは分かりませんが、とにかくのりこなしのミクということはあり得ないわけですから、せいぜいこれまでのたまりにたまった疲れとストレスを解消し、体と気持ちの両面でゆとりある生活を少しでも長く過ごしてほしいと思ったことでした。
 ミクは、プレゼントに対してはこれまでに見たことがないほどの関心を示してくれたので、良いものをプレゼントにしたな、と私もご満悦だったのですが、最後に肩すかしを食らいました。ミクが食べたいと言って行ったいつもの焼き肉屋なのですが、この日のミクはクッパがお気に召したようで、普通の一人前の分量をほぼ一人で平らげていました。しかし、お気に入りのタン塩は1枚の半分を食べるのがやっと。さらに肩すかしの気持ちを味わわされたのは、帰宅してDVDを観る段になると、なんと別の作品を観ると言い出したのです。私も限定販売の作品には関心があり、ミクと一緒に鑑賞しようと思っていたのですが、ミクはこのところ連日楽しんでみている作品を観ると言ってききません。前からそうなのですが、ミクはある作品にはまると連続して見続けるのが常で、新しい作品は自分で観る気持ちが起こるまでは手をつけないのです。あんなに喜んでいたのに、と私は割り切れない思いだったのですが、ミクはお構いなし。
 そうそう、DVDを観ているときのミクは幼いときと一緒の表情になっていましたよ。それまでの気負った(?)中学生としての振るまいとDVDを観ているときの幼子の表情とのコントラストがあまりにもかけ離れているので、私の貧しい想像力、他者感覚ではとても追いついていけませんでした。
 ミクの著しい成長を実感し、のりこの久々の落ちついた明るい表情にとても心が和まされて、幸せいっぱいの気持ちで、雨が激しくなった中、タクシーに乗って帰宅しました。