広島の夏休みが残りわずかなミク

2010.08.16

ミクののりこの広島滞在ももう残りわずかになりました。二人が来るまでは、「あれもしよう」「これもしてやろう」と手ぐすねを引いて待っておりましたが、あまりの猛暑続きだったことから、ミクの体調を考えると、どうしても外出に連れ出すことには慎重にならざるを得ず、結局ミクが外出したことと言えば、二本の映画(「トイ・ストーリー3」と「アリス・イン・ワンダーランド」)を観に行ったことと、のりこが2年前の来広の際に気に入ったけれども最終的に買わないでしまった腕時計を売っていたアルパークに時計探しに一緒に行ったことぐらいでした(そのほか、DVD大好き人間のミク所望のTSUTAYA行きが2度?)。結局、上さんとのりこの二人で外出し、ミクと私は留守番というパターンが多くなった次第です。私は、ミクの一挙手一投足及び時に意表を突く発言の数々を見聞きしているだけでも楽しいし、幸いミクも私と二人で留守番をすること(目的はDVDを見て、ディズニー・チャンネルを気持のすむまで見続けることであって、遊びの種も見つけ出す能力のかけらもないイエイエと痛いためなどではありません)に抵抗感がないので、その点はスムーズでした。
 何よりも感心したことは、広島でも毎朝約2時間かけてのりこが周到に準備した宿題をほとんどいやがりもあせずのりこの巧みな話術と誘導に導かれて進んで取り組んでいることでした。のりこも、時には特別の休日日を着くってやっても良い、と思っているんだそうですが、今のミクには「特別の日」という概念が理解できておらず、一度許してしまえば、「次の日も」ということになってしまうので、心を鬼にして毎日宿題をやらせているということでした。私も1回だけ(上さんとのりこが倉敷見学に行った日)ミクの宿題に付き合いましたが、ミクはもちろんですが、見守る私の方も大変な根気と粘りが必要であることを思い知らされました。そういうことを毎朝ミクと楽しそうに続けているのりこには本当に脱帽です。
 何度も書いていますが、ミクが時折発する意表を突く発言には、本当に「アッ」と驚嘆させられますし、時にはそのむずかしい発言を得意げにするミクの表情に笑い転げてしまいます。それらの言葉の意味を正確に理解しているわけではないのですが、大人(のりこ)の世界の中に身をおいている機会がどうしても多くなるミクは、大人のその時々の状況に応じての発言を吸収し、自らが同じような状況で出会わせると、その時・場にふさわしい言葉が自然と口をついて出るようになっているのだろうと思います。本当に「言うねえ」とうなってしまうようなむずかしい言葉がミクの口から飛び出してくる時に感じる面白み、醍醐味というのは、ミクと身近に接するものだけの特典です。
 これだけ微妙な「言葉の綾」を吸収し、消化し、口にする能力(?)をごく自然に示すミクが、「5+2=」となると、丸を二つ書いて、5を起点に丸印を一つ一つ抑えながら「6」、「7」と数えてやっと「7」という答えにたどり着く作業をしなければならない、というのは本当に不思議な気がしてきます。のりことしては、せめて買い物ができるように計算力を身につけさせたい、との思いなのでしょう。何かひょんなことをきっかけにして、計算することの意味を理解し、飛躍してくれる日が訪れることを願わずには居られません。
 昨日は、珍しく、広島の魚は新鮮で美味しいと鮮魚を堪能することを希望するのりこと二人(ミクは上さんと留守番)で、「とうかさん」の近くにある「水軍の宴」で食事を楽しみました。前にも何度か行って、魚料理のおいしさは折り紙付きの店ですが、のりこも「これまでで最高の店」と感想を漏らしてくれたので、大いに面目が施されました。カワハギの刺身、超大ぶりの岩牡蠣(もちろん生のもの)、ウニ板、旬の野菜のおひたし(これが絶品)、鯨の刺身、そしてカワハギをだしにした味噌汁(これが本日の金賞)というオーダーで、のりこが本当に納得の表情をしてくれたのが私には何よりでした。
 そうそう、「おみやげかってきてね」というミクの手紙を胸に出かけた私は、そごうや紀伊國屋書店を探し回ったのですが、何も見つけられず、焦りかけたところに別行動を取っていたのりこから、「サンフレッチェの限定テディ・ベアがあった!!」とメールが入ったので即決。可愛い表情とふわふわの感触で、ミクは大喜びしてくれました。