ミクとの年初の電話

2010.01.17

15日の夜、ミクと電話で話しました。1月中に会える予定はなく、会えるのは2月中旬以後になってしまうので、ミクの声でも聞きたいな、と思っていました。「携帯の世の中だから、思い立ったらかければいいんじゃないの?」とも自分でも思うのですが、何もないのに電話するのもためらってしまう気持がいつも先に立つのです。そこにタイミングよく、ミクの写真の月ごとのカレンダーをのりこが作ったらしく、それを送ってくれたのが届いたので、早速お礼をと思い立ったのです。
ちなみに、カレンダーのミクは可愛らしい表情のものばかり(爺バカ?)で、この1年ことあるごとに私の心を和ませてくれるでしょう。特に1月のカレンダーの和服姿(上さんによれば、のりこの友だちがわざわざミクのサイズに合わせてこしらえてくださったものだとか)のものと、5月の分の旧広島市民球場前のもの(新球場が人気ですが、私は毎日通勤で所在地の紙屋町を通ることもあってか、この古い球場のたたずまいに気持が惹かれています。私も気持のうえでは「広島人」になったということでしょうか)とが最高です。
のりこはすぐにミクと代わってくれました。そこまではよかったのですが、一言、二言挨拶の言葉を交わしたあと、すぐさまミクに「ナイナイ(中国語の「おばあちゃん」に当たることば)に代わって!」と言われてしまいました。もちろんすぐに上さんに代わったのですが、このようなことは初めてのことだったこともあり、少なからぬショックを覚えてしまいました。これまでも、ひとしきりおしゃべりしたあとに、私の方から「ナイナイに代わろうか」と言って代わることはあったのですが…。
しばし考え込んでしまった私ですが、だんだんとミクの気持が想像できる気になりました。それというのも、ミクと上さんの会話は30分も延々と続いていて、上さんが次々と繰り出す話題でミクとの世界を作り出していることが耳に入ってきて、私としては、ミクとの会話を成立させるだけの「創造力」がないことを思い知らされたからです。考えてみれば、今年の春には小6になるミクです。毎回決まり切ったことしか言えない私との会話より、上さんとの会話の方が面白いと思うのは当たり前でした。
それに、いつまでも何とはなしにミクを「幼児扱い」している私(私には確かにそういうところがあることに、ミクと上さんの会話を聞いていて気づかされ、猛省しています)に対して、上さんは自然にミクの目線に立っているのです。私の「尊厳」尊重、他者感覚はやっぱりまだまだ頭でっかちの観念論でしかない、とも気づかざるを得ませんでした。

最初はショックで少し落ち込んだ私でしたが、そのショックを通してミクの確実な成長を認識できたこと、私の相変わらずの未熟さを自覚できたことは大きな勉強になりました。これまでもミクにいろいろ教えられてきた私ですが、これからもミクを通じて学び続けることになると改めて思います。素敵な年明けになりました。感謝、感謝です。