久しぶりのミク

2009.12.27

クリスマスをみんなで過ごすということで久しぶりにミクに会ってきました。本当に久しぶりって感じでした。のりこと八王子のヨドバシで落ち合いましたが、それはのりこと次男が私にクリスマス・プレゼントとして携帯を買ってくれるということだったのです。のりこは携帯に関しては専門家顔負けの知識を誇るので、カメラの性能の良い、しかも操作性も最高(素人の私でも簡単にフォローできる)のを選んでくれました。私が選んだのはカラー(これまではスカイ・ブルーでしたが、今回は年甲斐もなく思い切って気に入った淡いパープル!)だけ。ミクの音楽療法が終わるまでの間にゲットしました。のりこの新居に着いて、のりこにミクとのツー・ショットを早速撮ってもらい、ミクがとても良い表情をしているので、早速それを待ち受け画面に設定してもらってご満悦の私でした。
ミクを迎えに行ったとき、ミクは先生にしがみついて泣いているではありませんか。誰かにぶつけられて痛かったと訴えていたのです。しかし、のりこは少しも騒がず、「この子は大げさなのよね」の一言。それから次男の彼女へのプレゼントを買いに八王子駅前の東急スクエアののりこの行きつけのショップに行ったのですが、私は最近著しい運動不足で頓に足腰に自信がなくなっており、ミクを抱いて歩いてこけたら大変なので、ずっとのりこが抱き通すのを見守るしかありませんでした(のりこと会う前にはホーム・ドクターの月一のチェックを受けたのですが、先月やった血液検査の結果として運動不足による肥満傾向を指摘されたばかりでした)。ミクを抱っこする自信がないほどの自覚症状に改めてショックを受けました。これも、3月末から8月にかけての憩室炎の頻繁な発症に懲りて、禁酒・食事制限を励行してきたまでは良かったのですが、アルコールの代わりに甘いものを取りすぎ、また、身体をかばいすぎて運動量が激減していた報いです。ミクを抱っこできるようにするためには身体を鍛え直さなければ、と痛切に思いました。広島に戻ったら、ドクターが勧めたストレッチから始めようと思っています。とにかく何事にも面倒がりやで無精な私ですが、ミクを抱く自信がないということは余りにも情けなく、強烈なショックでした。
ミクは、数ヶ月見ない間に少し大人びて見えるようになっていました。私がクリスマス・プレゼントに添えたメッセージもすらすら読んだのには驚きました。また、何かに夢中になっていても、私たちがミクのことを話題にしていると、必ず言葉で反応しますし、大人たちが話に夢中になっていて自分だけが「仲間はずれ」になると不機嫌になるなど、本当に感情表現は年相応の女の子です。身長は77.8センチ、体重も7.8キロと少し大きくなりました。それに、DVDを見るのは1日に1本だけ、というのがのりことの固い約束らしく、「せっかくのクリスマスだから今夜は2本見ても大丈夫だよ」と私がけしかけても、のりこの「ダメ」の一声でじっと我慢するのです。上さんが意地悪く、何度も「見たら?」とけしかけても、ミクはのりことの約束を守るために自分の気持ちを抑えることにこだわり通したのには本当に感心しました。素直な明るい性格をのばしているのは、のりこの愛情いっぱいの、しかし原則には厳しい接し方によるものでしょう。
ミクは私が新しい住まい(なんとなく薄暗くて古びた建物を想像していましたが、なんのなんのとても明るい雰囲気で、しかも前の仮住まいのところと比べればかなり広いスペースだったので本当に安心しました)にはじめて泊まることをすごく楽しみにしてくれていたと、上さんから聞いて、単純な私は本当に嬉しくなりました。しかも、ミクが私を歓迎してくれる気持ちが半端ではないことは、今朝のりこがミクを叱っている声に目が覚めたのですが、その叱っているわけを聞いたときに分かりました。ミクは、私と一緒に私がクリスマス・プレゼントに持ってきたDVDを少しでも早く私と一緒に見たくて、気持ちが高ぶってしまってほとんど寝ておらず、まだ暗いうちから「もう起きる」と言って何度ものりこにたしなめられていたというのです。私が起きていくと、確かに眠そうな顔をしていて、しかも下痢を起こしていました(とにかく環境の変化に身体が速やかに対応できないのがミクの泣き所なのです)。広島に帰るまでのわずかな時間に何とか少しでも寝てくれたら、と思って抱いていたのですが、いったん目をつむってもしばらくすると起き上がり、私を送ってから横になる、と言うのです。いじらしいやら、久しぶりに訪れたためにすっかりミクの気持ちを高ぶらせてしまって可哀想やら、私としてはミクに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。新横浜に着いたときにのりこからメールが入り、私が寝ていた布団でミクが寝入った、と聞いてホッと一安心するとともに、自分のベッドがあるのにわざわざ私が寝ていた布団で横になる気持ちを勝手に推し量って、そんなミクがますます愛おしくてなりませんでした。
私はかなり前から、広島での仕事が終わった後は、八王子に戻り、ミクのセーフティ・ネットを立ち上げることに取り組みたいと思っておりましたが、最近はそんな考えも不遜なような気がしてきています。のりこは着実にミクの人生のための環境作りをしています。私が出る幕は全くないし、そもそもそのための大前提となる基礎知識すら私には何もないのです(のりこに万一のことがあれば別ですが、そんなときには私自身が年老いていて役に立たないでしょう)。のりことミクの二人三脚はそれほどがっちりと地べたに根を下ろしていると今回は実感しました。私が心がけるべきは、のりことミクの足手まといにならないようにしっかり健康管理をすることだな、と改めて反省しながら、ミクの表情を思い浮かべつつ帰路についています。

(12月27日付記)広島に戻ってからのりこに電話して確かめましたら、ミクはぐっすり寝て元気回復、お友達と仲良く遊んでいるとのことでホッとしました。身体が小さく抵抗力も弱いミクなので、これからものりこの気苦労は続くと思いますが、以前と比較すればそれでも抵抗力も増えていることだけでも感謝しなければいけないのでしょう。二人にとって新しい年がより多くの幸せをもたらしてくれるものとなることを願ってやみません。