ミクの日常生活

2009.05.12

今回は月、火曜日に日中懇談会という会合があり、それに出席するために日曜日(10日)の午後に上京でした。10日ほど前に2番目の兄が脳血栓で倒れて入院しているので、日曜日の午後はまず兄の入院先へ直行。兄が倒れてすぐ見舞いに行った上さんから聞いた様子よりもずっと良くなっていたのでひとまず安心しました。左半身が麻痺しているのでこれからリハビリで大変でしょうが、なんとか頑張って欲しいと思ったことでした。

のりこ、ミクからの電話で、ミクがなにやら訳ありのぬいぐるみに夢中になっていると聞かされていたので、八王子・ヨドバシで待ち合わせました。それは、アニメ「プリクラ」に登場する「シフォン」というキャラクターのぬいぐるみでした。ただのぬいぐるみではなく、牛乳瓶を口に当てると「ごっくんごっくん」と声を出して飲みますし、左手と握手すると会話もする、うしろの背中を軽くたたいてやると喜びの歓声を上げるなど、なかなかの優れもの。「育て方」が良ければしゃべる語彙も増える(要はシフォンに触れる機会が増えれば、しゃべる言葉が増えるように設定してある)という念の入れようで、ミクはもう1週間も前から珍しく執着していたんだそうです。やはり、自分で世話をするということが「おねいちゃん」らしくてミクにはたまらない魅力らしい。家に戻るやいなや、夢中になって世話し始めていました。
この日は日曜日で、次の日はミクの学校があるので、外食にせず、のりこがジャージャー麺を作りました。このジャージャー麺は、彼女の祖父(上さんの父親)が十八番にしていたもので、その味は私がこれまで食べたジャージャー麺の中でピカ一です。のりこは伯母(上さんの姉)からその味を伝受、継承しているのです(我が上さんは味噌そのものがあまり好きではなく、ジャージャー麺には興味がありません)。あまり量は食べない私ですが、久しぶりの懐かしさに3回もおかわりをしました。のりこがくびをひねって「今一だな」と言ったように、「たかがジャージャー麺、されどジャージャー麺」で義父でも出来不出来があったものですから、本当に絶妙な味付けになるのはなかなかのことではできません。でも、「のりこの味」としてはしっかり確立しているのでしょう、ミクは美味しそうに二はいもお代わりしていました。
次男と彼女も食事に参加。実は次男が6月に誕生日を迎えるのですが、彼のご愛用のデジカメが故障してしまったので、のりこと私で一台プレゼントを用意しておいたのです。普段は淡々としている次男もこのプレゼントには大喜びをしていました。その後、ネットでやるスーパーマリオのレース対戦ゲームにのりこ、次男、彼女はすっかりはまっておりましたが、ミクと私は、今回のDVDプレゼント「となりのトトロ」に見入っていました。
次の日から仕事がある次男たちは8時頃には帰宅、ミクも「トトロ」を途中で切り上げて早めの入浴。今回驚いたのは、身体も頭も自分で洗うと言って最後までやったことでした。シャンプーを全体に行き渡らせるのはなかなか大変なのですが、ミクは根気よくやろうとするので、私も最後まで手出しをせず、付き合いました。ただ、水洗いするのはさすがにできず、私が頭から水を流して、ミクは顔をタオルで必死にかばったのですが、それでもずいぶん苦しかったみたいで、次の日の晩は、水流しとリンスについてはおとなしく私に任せていましたっけ。お風呂から上がってそのことをのりこに伝えると、「ええっ」と驚いていました。のりこと入ると、頭まで自分で洗うということはこれまでなかったとか。「なるべくできることは自分でやる」方針ののりこの気持ちが通じているのでしょうか。
身体・頭を洗ってからはいつものままごとをかなり時間をかけて楽しんでいましたので、結局ミクがベッドに入ったのは9時30分過ぎだったでしょうか。ミクのペースを乱すと大変なので、私も早めに横になりました。
月曜日の仕事を終えて戻ったときには、ミクは宿題をしているところでした。なんでも、新学期に入ってはじめて出された宿題だとか。1から20までを書くプリントといくつかの簡単な漢字を書くプリントがありました。私はのりこに頼まれて、ミクの鉛筆削り。ミクの小さい指で持てるようにということで、鉛筆のサイズはごく細くまたかなり短いのです。それを芯先をとがらせるように削るのですから、結構根を詰めた作業になります。いろいろ目に見えないところに苦労があるのだな、と感じ入りながら、その単純作業を楽しんでおりました。
二日目の夜は手っ取り早く外食しようということになって、いつもの焼肉屋「牛皇」に出かけたのですが、あいにく臨時休業。のりこが友達とよく行く店である北野駅前の洋食屋に向かいました。でも出かける前に、ミクはすでに食事補給していました。ゆっくりマイペースで食べるミクは、給食を十分にとれないまま給食時間が終わってしまうことがままあって、帰宅後どうしてもお腹がすいてしまうらしいのです。そんなとき、お菓子よりもエネルギー価が高いご飯を与えることが多いのだとか。最近は明太子が大好きになったとかで、この日もめんだいこの混ぜご飯をお代わりして平らげていました。そういうミクだったので、レストランでは満腹状態だったのでしょう。ほとんど出された食事に手をつけていませんでした。でも、のりこと私は、「ツブ貝のアンチョビ」など珍しい食材の料理を堪能することができました。早く切り上げるつもりだった食事も、結局終わったのは7時を過ぎていました。ミクが「一つだけ」とお願いし、リロ&スティッチ・シリーズものを一話だけ見てやはり9時半頃にミクはのりことベッドへ。
3日目の朝は、ミクの登校時間と私が出かけるのが一緒になったので、片倉駅まで送ってもらって、ミクに「バイバイ」しました。短い滞在でしたが、いつもの週末の時の滞在とは異なり、学校生活を念頭に置いたミクの時間の過ごし方、それを見守るのりこの気遣いなどをかいま見ることができ、それはそれで新鮮味ある滞在になりました。