それぞれの体調管理

2009.02.22

(3月3日記)ミクの歯のことについて、私は早とちりしてとても専門医の方に申し訳ない下記の記述をしてしまいました。それは、「のりこがミクの乳歯が全部抜けた後は総入れ歯というわけにはいかないと専門医に言われたということを話していました。要するに、ミクのようなケースはあまりにも少ないので、総入れ歯を作るような技術がないということのようです。乳歯がなくなれば流動食しかないとか。美味しいものには敏感に反応するミクのことを考えると、本当に落ち込む気持ちでした。何か方法はないかと考え込む私です。どなたか良い方法をご存じないでしょうか。」と書いたことについてです。専門医の方は、ミクの場合は、土台になる歯茎がしっかりしていないから義歯を作っても実際は食べることは難しいだろうから、刻みか最悪流動食になる」と言われたのだそうです。私ものりこの話に動転して正確に聞いていなかったのでした。本当に申し訳なく、いくらお詫びしても足りないのですが、ここに正確な状況をお伝えし、深く深くお詫びいたします。

今回の上京は、かかりつけの医者に定期的に診てもらうこととミクに会うことだけが用事のすべてということでしたが、ミクとの時間を過ごしたいことと、土曜日でないと次男に会えないので、日曜日の午後にある広島での朝鮮語の授業に間に合うように日曜日の朝にのりこの家を出るというゆったりした予定でした。
 定期的検診には今や糖尿病に関するチェックが入っているのですが、今回は血糖値(?)が188、もう一つの検査項目(名前は失念)でも5.1といずれもこれまでの最高値を記録。まだ、糖尿病とするまでにはなっていないそうですが、加齢からくる膵臓からの分泌の衰えと1年前と比較して3キロ近く太ったことが原因だと説明されて、とりあえずは1キロ減量に努めるようにとの指示が。私の父も長い間糖尿病と闘っていましたし、私の弟も糖尿病になっているので、家系的に糖尿病になるのは時間の問題らしいのです。以前はジムに週1回通って体重が増えるのを押さえていたのですが、怠慢とともに、昨年9月から朝鮮語の授業を受け始めたこともあり、運動に近いものといえば、朝夕の通勤時間にそれぞれ15分ずつ歩くことだけになってしまっている今の私にはかなりきつい指示の内容でした。加齢の点はどうしようもないのですが、その分も運動でカバーしないといけないわけで、またジム通いを始めなければいけないかな、と思案投げ首です。何気なくのりこに話したら、自分自身体重オーバーを気にしているのりこがやや過敏に反応したので、私は若干あわてました。
 さて、今回のミクの土産は例によってディズニーのリロ&スティッチのシリーズもの。なにしろ、スティッチが第626(?)作目の最強ロボットなのですが、このシリーズは、それ以前の出来損ないロボットを主人公にしてストーリーを作っているという代物(1枚に4作品が入っている)で、今回買った(18日発売でした)のは、4枚ものの第3シリーズ。これで36のロボットが出場したわけです。いったい何時まで作り続けるのかね、とのりこと顔を見合わせましたが、リロ&スティッチが大好きなミクは大満足。早速入浴を挟んで1枚目を見ておりました。今回のシリーズの入った箱には次回シリーズの発売予定日まで入っており、ディズニーの商魂のたくましさには呆れるばかりです。
 また、通院するクリニックの最寄り駅は京王線の笹塚なのですが、駅を降りてすぐに本屋があり、そこで「崖の上のポニョ」のアニメの4冊本が並んでいたので、これも購入。以前、ミクが「ハウル」の漫画本を夢中で見入っているときがあるとのりこが話していたことを思い出したので、ひょっとしたら、「ポニョ」にもかなり入れ込んでいるミクだから喜ぶかも、と思ったのです。予想は的中。夕食に出かけたときも、ミクは真剣なまなざしで一コマ一コマを丹念に見入っておりました。映画の画面を連想しているんだろうね、とのりこと話しながらミクの真剣な表情を一時眺めていました。
 日曜日のお昼は武富ラーメン。いつもの混み具合ではないので、その印象を話すと、「不況ですよ」と武富さんの一言。ゆっくりしか食べられないミクですので、いつもは周りを気兼ねするのですが、今回はそういうこともなし。いささか複雑な気分を味わいました。
 午後は、ミクに音楽療法の予定が入っていたので、「庭の梅がきれいに咲いているよ」と電話してきてくれた次男の誘いもあって、久しぶりに北野台の家を見てきました。十年以上も前に植えたしだれ梅なのですが、今や堂々たる風格になっています。去年の春先に次男と彼女が手伝ってくれて選定をしたおかげもあってか、満開は過ぎた感じではありましたが、2階の私の部屋から見ると見応えのある梅の花を観賞することができました。「東京時代は、毎年2月頃にこんな風景を楽しんでいたな。あと2年もすると、またいつもの風景になるんだな」と、チラッと感傷めいた気持ちに。
 夜はめじろ台のフレンチ「ル・トン」に。ミクは当然のようにずっと私の膝の上に座って、のりこがミクの好きそうなものを選ぶと、しっかり食べていました。のりこと次男の間の話が弾むことが多く、ミクはどうしても取り残されてしまい、時折大きな声を出してのりこの注意を引こうとするしぐさが可愛いやら、いじらしいやら。
 かかりつけの医者の奥さんが養護学校の先生だそうで、「ミクが中学校からは養護に行くことも真剣に考えている」というのりこの話を紹介すると、先生は、養護は本当に手厚いし、先生たちもアマチュアではないプロだから、真剣に考慮するに値するとアドバイスをくれました。私の広島での任期が終わるのがちょうどミクが小学校を卒業するときです。ブログで本木雅弘(もっくん)のエッセイを引用して、ミクとの生活についての深い思いをチラッとのぞかせたのりこの重い思いをこの数日引きずっている私ですが、私には今すこぶる健康そうに見えるミクの万一のことなど考えもできず、それよりミクが大きくなるにしたがって必要になるセーフティ・ネットのことだけに頭が行ってしまいます。中学、高校を卒業できるのであれば、その6年間のあいだ(そして私がまだなんとか体の自由が利く間)がセーフティ・ネット立ち上げ準備の勝負の時になるのでしょう。そんなことを考えながらも、3月の春休み(のりことミクの来広)を待ち遠しく感じています。
もう一つ。のりこがミクの乳歯が全部抜けた後は総入れ歯というわけにはいかないと専門医に言われたということを話していました。要するに、ミクのようなケースはあまりにも少ないので、総入れ歯を作るような技術がないということのようです。乳歯がなくなれば流動食しかないとか。美味しいものには敏感に反応するミクのことを考えると、本当に落ち込む気持ちでした。何か方法はないかと考え込む私です。どなたか良い方法をご存じないでしょうか。