運動会の写真

2008.06.29

今回の上京は、研究所の仕事がらみのものでしたが、土曜日にはのりこが考えている家探しや小型車の選定に一緒に回ることとしていましたので、木曜日上京、日曜日帰広という日程になりました。したがって、木曜日の夜はミクとのりことの3人で近所の中華、金曜日の夜は次男と彼の彼女も加わってのりこの家で季節外れのすき焼き、土曜日の昼は武富ラーメン(金曜日の夜、のりこのジャニーズ大好きが感染しているミクは、「花より男子」総集編を見すぎて、朝起きられなかったので、のりことともに急遽パス)、その夜はフレンチのあんとれ、ということになりました。そして土曜日の午後の時間を、一緒に連れ回すと飽きてしまうミクは次男たちに預け、のりこと私が家・車探しということになりました。  まずはミクのことです。最初の日の夜、例によって一緒に入浴(今回は3晩とも一緒に入浴)したのですが、ミクは私が誘うまでもなく自分で1から50まで1回も間違えずに言えたのには驚きました。先回はつっかえ、つっかえでしたし、飛んだり戻ったりだったのが、わずか2週間程度でこんなに上達するなんて、本当にすごい発達です。

また、確か6月16日にあったのだと思いますが、運動会の時の写真も見せてもらいました。のりこだけでなく、次男も彼女も一緒になって写真を撮ったものを次男がCDに編集したものになっているので、それを自動的にめくっていく感じで鑑賞したのです(ちなみに、こういう運動会などのためにのりこが奮発して買った撮影機の方は故障してしまって動かず、のりこは怒りまくり)。先生に抱きかかえられながら綱引きや大玉転がしに挑戦するミク、徒競走では当然ビリになるわけですが、そんなことは意に介さずマイペースで満面の笑みを浮かべながら走っているミク、そんなミクを健常の子たちがずっと拍手しながら応援する姿(のりこは子どもたちの席から離れていて今年は味わえなかったそうですが、子どもたちの近くにいた次男や彼女は、彼らが本当に夢中になってミクの走る姿に拍手と声援を送っている姿に感動したと感想を述べていました。好い環境の中でミクは過ごしていることが分かったとも)等々。私は、かつて外務相時代には結構写真を撮るのが好きで、まめにやっていた時期もあるのですが、外務省を辞めてからは自然にカメラから遠のき、今では何かの時のために小さいデジカメを持ち歩いてはいるのですが、ほとんど撮ることもないし、とってもどれもこれも駄作なので、ますます縁遠くなっているのですが、自分のウェブサイトで凝った写真作品集をアップしている次男と、ミクの好い表情を撮ることに命がけ(?)ののりこが撮った作品はどれもこれもすばらしいもので、私も見入った次第です。来年の運動会は、上京の時期を合わせて是非見学したいとも思いました。健常の子どもたちがミクに対してまったく違和感なく接しているなんて、本当にすばらしいことです。ミクのせいで白組の点数が大きく紅組を下回ってしまうことについて、のりこが「ごめんね」と謝ると、「僕たちが取り返してみせるから大丈夫」という元気な答えが跳ね返ってきたこともあったと紹介するのりこの表情もとても充実して見えました。

のりこと私が家・車探しに出かけた約4時間の間、DVD大好きのミクにせがまれるがままに、次男と彼女はずっと「ぱんだこぱんだ」、「西遊記」(香取慎吾)、「千と千尋の神隠し」を観るに任せていたらしく、明らかに「観疲れ」症状を呈していたミクは、あんとれでもわがままを言い放し、ついにのりこの逆鱗に触れることになりました。ミクが飽きるだろうからという配慮で次男たちに預けたのではありますが、やはり子ども慣れしていない次男たちがミクを面倒見切れず、DVD頼りになってしまったのは、私の経験からしても無理からぬものがあったと思います。しかし、のりこからしてみれば、「何でそんなに長い時間、DVDを見せ続けたのよ」という気持ちになったのも、似た経験をしたことがある私には、のりこのいらいらした気持ちが手に取るように分かりましたし、そのいらいらを次男たちにぶつけるわけにはいかないので、ミクをきつく叱る方向に向かわざるを得ず、ミクはとんだ災難を味わうことになったわけで、私としては、「ミクを一人にさせた我々にも責任がある」という言葉がのどから出かかるのを呑み込んで黙ってミクを抱きしめるばかりでした。まあ、でも、ミクは気分転換が早い(これはミクの最大の持ち味)ので、しばらくするといつもどおりの快活なモードに自らを切り替え、注文したいくつかのものについては見事な食欲を示してくれました。毎度おなじみのあんとれ(「アントレ」ではなく「あんとれ」でした)ですが、本当に「鄙にはまれな」という形容がぴったりのシェフが作る料理の数々は、「これはどうも」と思うような料理は全くなく、舌が肥えているミクも大気に入りなのです。

梅雨時ではありましたが、一度も雨に悩まされることもなかったのは幸いでした。ただ帰広する日曜日は目が覚めたときから本格的な雨で、雨に濡れる新幹線の窓も時折目をやりながら、ミク日記をしたためている私です。