ミクの発達と障害者・児の権利実現

2008.01.27

*雑誌『みんなのねがい』のコラム連載も最後となりました。そこで、次の文章を考えました。編集の都合で若干文章は変わるのですが、ここでは私が用意した下のままの文章を掲載しておきます。

今年の年賀状で、のりこは次のように2007年の1年間のミクの発達を伝えていました。
春:運動会がんばりました。
夏:ひらがながかけるようになりました。
秋:20まで数えられました。
冬:たしざんデビュー!!

この文面には、とてもいい表情の笑顔のミクの写真とともに、爺バカの私もとっても温かい気持ちになりました。そして、今年の1年はミクがどんな発達をするのか、期待で胸がワクワクしました。ミクの周りの環境が、のりこの努力も少なからず働いて、今年は昨年以上に改善することも願わずにはいられません。皆さん! ミクとのりこを応援してやってください!! お願いします!!!

障害者自立支援法は、障害者・児の人間の尊厳と様々な人権を奪いあげる憲法、子どもの権利条約、(発効した暁には)障害者権利条約に違反する、本来存在そのものが許されない法律です。去年、この悪法で奪われた権利を回復するための集団訴訟を目指す動きが始まったことを聞いています。

ところが、原告になることを決意した障害のある方は、まだたった一人と聞いています。早くは公害訴訟に始まって、最近では薬害肝炎訴訟での成果のように、人間の尊厳・人権を侵害する国の行政を断罪する努力は、ほかの問題・分野では着実な成果を上げています。障害のある人たちの場合、訴訟に訴えてでも自らの尊厳・権利を回復し、実現するという断固とした決意が行動に現れないでいる現実は、どのように考えたらいいでしょうか。

今年10月には、きょうされんの全国大会が広島で開催されます(私は、柄にもなく、実行委員長を進んで引き受けました)。現地特別企画は「平和と人権」です。障害者・児が自らの権利を回復・実現するためには、人間の尊厳・人権を顧みない国家権力が相手でも決然と闘う、そんな決意を我がものにする場・機会としたい、と思う私です。