ひらがなも数字も一通りマスター

2007.07.14

研究所の仕事があって、いつもよりは1週間ほど早い上京でした。次週末(22日)にはミクとのりこが広島に来ることになっている(私は21日にたまたま東京で仕事が入っているので、22日に一緒に広島に向かうようになっています)ので、いつもよりははるかに軽やかな気持ちでミクとの時間を過ごすことができました。ただ、ミクは12日も、13日もどことなく体調がよくなく、眠たがったり、ぐずったりすることもあって、あまりいつもの気合い充実のミクではありませんでした。12日の朝は腹痛を訴えて、紀子は「広島行きは大丈夫かな」ということまで頭をかすめたようです。それでも学校へは行きたがったようですし、私を迎えた夕方には痛みからは解放されていました。

 ミクの調子がイマイチだったこともあったと思いますが、ミクから驚かされる場面はそんなに数多くはありませんでした。特筆事項としては、のりこがすでにブログで書いている(ということは、それだけ「大事件」であったということは確かです)ように、12日夕方から近所にある中華料理屋でメモ帳に字を書いている中で、「8」を書けるようになったことが最大の出来事でした。ミクは、左から右へ左肩上がりに線を書くことが苦手なのですが、のりこが「ヨコ」とヒントを与えたことによって、あとの曲線は難なく書ききって「8」を仕上げることに成功したのです。ミクはよほどうれしかったらしく、それから立て続けに20回以上は「8」を書いていました。又、翌晩の次男たちも参加した食事の席でも、「8」にチャレンジしていました。

 これで、ひらがなも数字も一通りマスターしたようです。これなら、いずれ、文章を読めるようになるのもそんなに遠いことではないのではないでしょうか。とにかく絵本付きです。私が今回おみやげに持っていった絵本も、家で座るやいなや「読んで、読んで」の催促で、毎度のことながら高い集中力に感心するのです。これだけの好奇心があるのですから、自分で文章を理解するようになるのも時間の問題ではないか、などと考えてしまいます。その兆候は、「まま」とは書くようになっているところで感じられます。またもう一つ楽しみが増えました。

 そうそう、上京する前日だったと思うのですが、障がい者施設の仕事をされておられる愛知県の小牧の方から電話があり、雑誌『みんなのねがい』に連載している小文「ミクと世界と日本と」を毎号読んでくださっているとのこと、それだけでもありがたく励ましになったのですが、私にミクとのことを交えたお話をしてほしい、というお誘いでした。私は、広島に来てから、障がい関係の方たちとの交流が少しずつ増えているのですが、これは間違いなくミクのおかげです。来年10月には「きょうされん」の全国大会が広島で開かれることになっていますが、「平和と人権」を重視した大会にしようということもあって、私は現地実行委員長を引き受けています。私としては、このようなことを通じてもっと日本における障がい者・児を取りまく環境についての理解・認識を深めたいと願っているのですが、ミクがいなかったら、私がこれほど本気になったことはあり得ないわけで、ミクにはどれだけ感謝してもしすぎることはありません。

 すっかりパターンになってきた広島への帰りの新幹線車中でのミク日記。来週はそのミクも一緒ですので、おそらくパソコンを開く時間もないと思います。