突然に、ミクがこの問題を意識した

2007.05.11

東京に出かける前にのりこのHPを何気なく開いてみたら、久しぶりの書き込みがあり、しかも、その中身は、最近私が恐れていたことが早くも現実になったことを告げるものでした。ミクが、自分の小さいことを意識し、「ママ、小さいやだ、小さいやだ、ミク小さいやだよ」と言って泣いたとありました。のりこのブログ書き込みの日付は5月10日の朝となっているのですが、毎晩のぞいている私は昨晩いつもやる作業を怠ったのでしょうか。私も3日以来体調を崩していて、ようやくこの2,3日で回復基調、妻には「そんな体調でミクに会って、病気でも移してしまったらどうするの?」と一番痛いところを突かれている(毎月1回東京で見てもらうことにしているかかりつけの先生に正直話して、ドクター・ストップがかかったら、会うことをあきらめると悲壮な決意をしているのですが)中での上京なのですが、このようなことがあるとなれば、とてもミクに会わずにはいられない気持ちです。

ミクが何を直接のきっかけにして、自分の小さいことをはっきり意識したのかは知るよしもありません(のりこには一応聞いてみたい気持ちにはなりますが)。しかし、前にも時々書いていたように、私自身、ミクを前にしながら、他人様にそのことについて話していて、ミクが静かに黙り変える姿を何度も見ていますので、「ある日突然に、ミクがこの問題を意識した」というたぐいのことではないだろうと思います。

私たち周りのもののするべきことは、ミクが自分の障がいに絶望してしまうのではなく、周りからのサポート・フォローにも助けられながら、障がいをあるがままに受け入れるようになり、なおかつミクにしかない固有の人間としての尊厳をしっかり認識して、はっきり言って厳しいとしかいいようのない日本という国・社会の環境に負けないで、ミクとしての人生を過ごすという前向きな気持ちを持つように、あらゆる可能な努力をすることだと思います。どんなことがあっても、ミクが自分のハンディに打ちのめされるようなことになってしまうことは、周りの力ではねのけてやらなければなりません。時間はかかるでしょうが、ミクが悲しさを乗り越えることができるように、周りのみんなでミクに寄り添ってあげることが大切なことだろうと思います。 今日ミクに会うときに、ミクがどんな表情で私を迎えてくれるのか、いつもの通りの笑顔が顔をのぞかせるだろうか、それとも寂しげな表情を浮かべるのだろうか、そのいずれかによって私の振るまい方は大きく影響されることになってしまうかもしれません。こんなにミクに会うことに緊張感を味わうのは、初めての経験です。

そう、必ずいつか来る日が早くも来てしまったのです。ミクは3年生ですから、驚くべきことではないでしょう。体は小さくて、ついついまだ大丈夫だろう、と思ってしまうのがいけないのです。

上京の新幹線の中で以上の文章をしたためたのは、ミクに会うときの心構えを整理しておきたい、と思ったからでした。しかし、やはりミクに会ってみないことには始まらない、ということが分かってきました。いくら頭の中であれこれ考えたって、「これだ」という結論が出るたぐいの話ではないのですから。