都立八王子小児病院の廃止問題

2007.02.27

体調の良くないのりこのことを皆さんが心配していてくださることがブログへの書きこみでよく窺えて、本当に有り難く思っています。私もこの数日、のりことミクのことで不安な気持ちで過ごしています。その一つの問題が都立八王子小児病院の廃止問題です。

石原都政の「罪業」を数えたてればキリがありませんが、その中でも小児医療の切り捨ては特に酷いものなのです。ミクが今日まで乗り切ってこられたのも、八王子小児病院における手厚い医療を受けることができたからであることを、私ものりこからよく聞かされています。ところが石原都政は、小児医療の集約化という口実でこの病院を廃止する決定を数年前に一方的に行ったのです。都議会でも共産党などが取り上げて追及をしたことはあるのですが、大きな世論を引き起こすことができないまま、このままでは強行される勢いです。八王子小児病院がなくなれば、何か急病が起こっても、清瀬の「拠点」病院にまで行かなければならなくなるのです。障がいの重い子どもたちは、誰もがミクと同じ状況におかれますし、母親たちは全てのりこと同じ悩み、不安に脅かされなくてはならなくなります。

養護学校に扶桑社の教科書を押しつけた石原氏ですから、障がいのある子どもたちの人間としての尊厳を尊重するような人権感覚はあり得ようはずがありません。のりこは、数日前も、石原都政を変えさせるために何か方法はないものかと怒りを露わにしていました。その時、私はのりこの気持ちを受け止めるすべもなく、また、石原都政を押しとどめる「これは」と思える手だても思い浮かびようもなく、おろおろして無力感に襲われました。

私も、体調が良くないとき、しんどい問題のことを考えると、ますますおかしくなることがしばしばあります。今ののりこはおそらくそういう状況にあるのだろうと思います。石原都政をひっくり返す方法はないものでしょうか。どうしてあんな非人間的な人物がのうのうと都知事の椅子に座り続けるのでしょう。都民の政治感覚を心底嘆かずにはいられません。というより、ここまで人々の政治感覚を麻痺させてしまう日本政治の恐るべき状況に慄然とする思いです。

民主党に別に期待しているわけではありませんが、管直人氏は、自分が国政から離れたら一番喜ぶのは安倍首相だ、とか言ったとか。今の民主党のていたらく(安倍・自民党があえいでいるこのチャンスにも、国民の支持を引き寄せることができない)を打開する上で、都知事選に勝利することは必須条件ではありませんか。それなのに、自分の個人的野心を優先して、こんな言葉を平然と言うとは。呆れて口がふさがらない、とはこういう時の言葉でしょう。私ものりこと同じような気持ちになってしまいます。