21世紀の日本と国際社会 浅井基文Webサイト

ミクと娘の未来

2006.09.24

“正直昔も今も私には未来のmikuを予測する事は何故か出来ないのです 「今」をどうするかで精一杯なのでしょう”

ミクの誕生日を迎えたのりこの日記の一節でした。正直なのりこの気持ちだと思いました。そして、そう書くのりことミクのことが本当にどうしようもなく不憫で、自分の気持ちがコントロールできなくなりました。

ミクとのりこの未来のことは、周りにいる私たちが真剣に考えてやらなければならない問題だと、改めて深く自覚した思いです。確かにのりこは「今」をどうするかで精一杯です。未来のことを考える余裕などないのです。しかし、ミクにも、のりこにも必ず時間の経過ということが訪れます。のりこがミクの一生を守りきれるという保証はありません。その時のことを考えておかなければ、のりこも本当には安心できないでしょうし、ミクはたちどころに厳しい状況に置かれることになります。私は「その時」のことを考え、それに備える準備を必死になって考え、現実にしておく責任があります。

9月12日のこの欄でI様に対して書いたメールを紹介しました。そのメールに対してI様が下さったお答えのメールは次の内容でした。

お問い合わせの件ですが、「障害者やお年寄りや子どもなどを締め出す社会 は弱くてもろい社会である」と国連でも言っていますが、この国はその弱くてもろい国に向かっているのではないかと思うほど、障害者自立支援法の成立によってさらに福祉の後退に拍車がかかっているように思います。先生が言われるように、ミクさんだけのこというよりは障害のある人すべてが安心して暮らせるように保障するのが福祉であると思います、きょうされんには、重度重複部会という部会があり、私もその部会員ですが、重度重複の障害のある人の実践交流会を今年は広島で、12月1日、2日と開催します。もしよろしければ、要綱ができれば送りますので、参加していただいたり、9月30日と10月1日には、きょうされんの全国大会が愛媛であります。こういう大会に参加していただくと全国の取り組みや情報が交流されます。また、全国大会にも重度重複の分科会もあります。また、アドバイスになるかどうかわかりませんが、私が知っている情報であれば、いつでもお話させていただきます。日程を言ってください。

残念ながら9月30日と10月1日の全国大会には出席できないのですが、12月1,2日の実践交流会にはぜひ出席させていただこうと思っています。のりこ(とミク)もこの機会を逃さない方が良いのではないかと思い、誘っています。こういう知識の積み重ねの上に、なんとかミクのような重度重複障害(I様からミクのケースは「重度重複障害」に当たるということを告げられたことは正直言ってショックでした)の人たちが人生に展望を持ちうるような方向性を探したいと思います。