2人の私にとっての重さ

2006.08.20

ミクとのりこが帰った後、自分の気持ちをなかなかコントロールが出来ず、2人の私にとっての重さを改めて感じさせられました。幸いなことに、1週間後の18日に上京することになっていましたので、本当にいそいそと出かけた私でした。1週間が1ヶ月のように長~く思われました。上京する新幹線の中では、自立支援法に関する解説書2冊と広島駅のキオスクで偶然見つけた新書『娘よ、ゆっくり大きくなりなさい』と題するミトコンドリア病の娘をもった父親の手記を読んで過ごしましたが、特に新書に描かれた難病の子どもを持つ親の気持ちがのりこのそれとダブり、涙を禁じることが出来ませんでした。

ミクものりこも元気そうで安心しました。もっとも金曜日に会ったのりこは明らかに睡眠不足で、早速私の気持ちは動揺してしまいました。それまでの気持ちの整理がついていないためもあってか、なじみのラーメン屋に行って美味しいラーメンを食べているときにも、ご主人についつい自分の気持ちを正直に話してしまい、近く娘さんが結婚することになっているご主人と互いを慰め合ったことでした。

土曜日には、音楽療法に通っているミクの発表会の催しもあったので、一緒に出かけ、音楽療法がどういうものであるかについてもほんの少し知ることが出来ました。自閉症の子どもが音楽療法を通じて次第に社会性を獲得していくとか、更には自ら作曲するまでの才能を示すとか、とても感動的なお話しと報告を聞いて、また新しい世界をかいま見た感じを味わうことが出来ました。ミクも出演した発表会ものびのびと楽しいもので、内弁慶のミクはすっかりはにかんでいましたが、それはそれで可愛らしいものでした。

夜は、のりことミクに加え、次男と彼の恋人も一緒でみんなで焼き肉を食べ、さらに二次会(?)をのりこの家でするなど、賑やか大好きなミクは本当に幸せ一杯の表情でした。ミクは、次男と彼の恋人が大好きで、焼き肉屋では彼らにべったりで私には寄りつきもしませんでしたが、そんなミクがかえって愛おしく、私はそういう情景を脳裏に焼き付けることに専心していました。

このように今回の上京は内容の濃いもので、正に後ろ髪引かれる思いで帰路についた私です。