眼鏡が曇ったら、お湯の中に突っ込んだ!

2006.03.19

今回の上京では、のりこが土曜日の夜も空いていたので、2夜にわたってミクと時間を過ごすことができました。のりこの話で驚いたのは、お風呂でのりこの眼鏡が曇ったら、ミクがいきなりお風呂のお湯の中に眼鏡を突っ込んだというものでした。のりこはそんなことをやったことがないといいますし、ミクがパパとお風呂に入っているときに見かけたのかも知れませんが、それにしてもサッとそうすることにはやはり嬉しい驚きを禁じ得ません。そういえば、一所懸命字を書こうとする姿勢も強くなっているようで、「き」にもチャレンジするようになっていました。残念ながらちょっと違うのですが、以前と違い、しっかりした直線が当たり前のように書けるようになっているところに着実な進歩を見つける思いです。

また、土曜日にはキーボードを買ってもらって大張り切り。マイクを握ってカラオケのまねごとを楽しむミクに私たちも思わず手拍子。

とはいえ、学校では結構いろいろなことがある様子で、のりこの悩みも聞かされました。どこの身障学級でもそうなのでしょうが、先生は身障児を扱う専門的な訓練を受けているわけではなく、したがってかつての施設のときのように、子ども尊重が最初にあることが当たり前というのではなく、時間に追われて子どもたちを叱りつけるということが当たり前になってしまっているようです。ここにも日本の政治の貧困が如実に表れているのです。結局人間の尊厳という意識が教育の基本に座っていないということです。人間の尊厳こそが教育基本法のよって立つ最高の規範。その教育基本法を目の敵にする日本の保守政治。本当にミクの将来の厳しさを感じずにはいられません。

そんなことを考えながら広島に戻ってきたのですが、メールをチェックしていたとき、K新聞社のY記者からの仕事に関するメールの中で、次のようなことが書いてありました。じんわりとほのぼのした気持ちがわいてきました。「電話の向こうで元気な声が聞こえていたのが、ミクちゃんだったのでしょうか。ホームページで写真だけは拝見していましたが、実際に声を聞いて、なんだか、うわっと、うれしかったです。自分の家族をきちんと大切にできる、優しくて強い社会人になりたいと、そんなことをあらためて思いました。」