学校生活で思う事 ミク母

2006.02.12

のりこが、ミクの学校生活について短文を1年近く前まで通っていた園の企画に寄稿する前に、文章を添削して欲しいというので、読んだのですが、内容的に私としてとてもうなずけるものなので、彼女の了解を取ったものを以下に載せます(ちなみに、ミクとは10日の夜に電話で短い話をすることができました。その前日にミクがイエイエと話がしたいと急に言い出して、電話をしてきたらしいのですが、私の帰宅が遅れたために電話を返すことができず、翌日になって電話したのでした。とても元気そうな声が響いてきて、思わず涙がこぼれてしまいました)。

学校生活で思う事 ミク母

身体的、知的にも障害があるミクですが、昨年、希望していた地域の心障学級に入学する事が出来ました。

学校でも、園同様、親付き添い(その上、給食の刻みは親担当)ですが、親子で学校生活を満喫しています。

春の運動会では皆と一緒に玉入れ、50m走に参加、夏にはプール、秋頃からひらがなと数字を覚え始めました。お友達と刺激し合いながら、次々と習得して私たちを驚かせてくれます。学習の取り組みについては、親が想像する以上に進んでいます。学校が本当に大好きで、この学校に入学して良かったと心から思っています。

先生方も一生懸命、熱心に指導して下さっています。学級の先生に限らず、温かい気持ちや理解を持った普通級の先生や子供たち、保護者の方が沢山居て、励まされる事も数多くあります。

しかしながら、心障学級はまだまだ発展途上と感じれられるのも事実です。それは先生や学校という小さな枠組みではなく、市や都、国全体の学級や障害児に対する乏しい理解や、必要な知識の欠如が原因となって、様々な子ども達の障害に対応しきれるだけ学校、学級体制が整っていないからです。

お子さんによって、対応すべき問題は異なります。ですから、子供を一番に理解している親や医療的専門的立場の方が必要に応じてサポート出来る連携体制が不可欠だと感じます。又、私たちも周囲で悩んでいる方がいたら、自分の子供の事だと思い耳を傾け、考え、必要であれば声を寄せるべきだと思います。

私たちがしっかり学校を見て、何か感じたのであれば、小さな事でもうやむやにせず、その気持ちを声に出して、学校関係者や、市等に届ける積極性が欲しいと思います。

現在、ミクが楽しく学校に通える環境があるのは、入学出来るよう頑張って下さった教育委員会、学校関係者のご協力は勿論、私たちの前を歩んでいる先輩方が、環境を整えようと頑張ってきてくださったお陰だと感じます。

私は園で、足下の現状だけを見るのではなく、子ども達の未来に目を向けて療育をする事を教わりました。すぐに何かが変わらなくても、苦しんで流した涙があったとしても、発した声は必ず未来の子ども達に繋がっていて、その子ども達や親が流さずにすむ涙、笑顔へと変わる源となっています。その変化が例え小さく、一つの学校、地域での事でも、そこから少しずつ確実に広がっていきます。私は微力ながら、障害がある人も無い人も互いに存在を認め合い、皆がより自然な姿で共存出来る環境作りをミクと一緒に行っていきたいです。