21世紀の日本と国際社会 浅井基文Webサイト

教育を受ける権利

2005.03.12

またまた間が空いてしまいました。この間も時々ミクとのりこの様子を見に訪れているし、特にミクの目を見張るような発達(身長ではなく、会話面での意思疎通の面です)には日々驚きの連続です。しかし、広島移転の準備も始まり、雑用が増えてきて、なかなかHPの更新も思うに任せない状態が続いてきました。6日には、のりこが完全な寝不足で、駆けつけた私がミクを見ている間に2時間ほど仮眠をとりましたが、それでも体調が戻らず、午後も居間で眠り込んでしまう状況でした。そんな寝顔を見ながら、本当に4月からこういうことの手助けをする人もいなくなるのりこの身と、そののりこなしには生きていけないミクのことを考えると、本当につらくなる自分がいました。のりこは、親の私が言うのも変ですが、実に事務処理能力は高いし、物事への気配りも行き届いている優れた資質を持っているのですが、蓄積した疲労のために、本人も自覚し、私も唖然とする記憶力の低下を示しています。

そうこうしているうちに、ミクが8日に突然下痢、嘔吐におそわれ、折りしも訪れていた私も付き添って、かかりつけの病院に直行。2人はそのまま市の小児病院に行きました(結局、点滴をして夜中の11時近くに帰宅できたようでした)。翌日も、翌々日もミクを見舞いに訪れたのですが、最近の疲労が蓄積している感じの私も、ミクの風邪をもらってしまうというハップニングにも見舞われました。

10日に訪れて、20日に引っ越しが決まったことを告げたとき、のりこが「そんなにすぐなの。もうほとんど日にちが残っていないね」とつぶやいたのには、予期していたこととはいえ、改めて切なさで目頭が熱くなることを押さえられませんでした。

小学校参観の時に、日頃ののりこの善行のおかげで、何人もの友達がミクのためにボランティアを買って出てくれたことは、今後ののりこの体調確保を考える上で、一つの明るい材料になりました。また、今の施設の場合(ミクに対するのりこの完全付き添いが条件でした)とは違い、小学校の場合はのりこの完全付き添いを条件とはしないようで(ボランティアの確保さえあればいいとのこと)、のりこの体調管理にとってはもう一つの明るい材料が出てきたという感じです。2人のことについて何もしてやることができなくなる私にとっては、こういうことは本当にありがたいことのように思えます。

のりこが日記に書いているように、ミクの小学校はまだ決まっていませんし、決まらない背景にある市のお粗末を極める身障児に対する取り組み体制の不備には、怒りを通り越して唖然とするばかりです。そんな市に対して、のりこも度胸を決めて、市の出方を見守る心構えになってくれたことについては、変な言い方になりますが、なんとなく安心している自分がいます。のりこの言うとおり、義務教育であり、ミクには教育を受ける権利があり、市はその権利を実現する義務があるわけですから、私も「市のお手並み拝見」と考えています。