21世紀の日本と国際社会 浅井基文Webサイト

気心のしれたラーメン屋の武富さん

2005.02.23

3週間もこのページを更新していませんでしたが、その間にいろいろのことがありました。のりこの小学校での観察の仕事(?)も何とか無事に終わったのですが、その結果、いろいろ考えなければいけないことが分かって、のりこにとってはますます悩ましい状況になりました。現在、まだ最終的に通うことになる小学校が決まらずにいます。やはり、ミクのようなきわめて特殊なケースの場合には、行政は迅速に対応できないということが、最大のネックになるようです。「子供の立場に立ってどうするか」という発想ではなく、「行政上の決めごとの範囲内でどう対応するか」という発想だから、どうしても無理が生じるというのが実情です。八王子市の担当者は、真剣に考えてくれる人であることはありがたいのですが、それだけではどうにも超えられない限界が立ちはだかっています。

ミクはといえば、そうしたのりこの悩みも知らないまま、相変わらず天真爛漫に日々を過ごしています。HPのカバーに写真を載せたように、「ピース」も突然できるようになって、ますます愛らしさが増しています。私の膝にちょこんと座って、無心にDVDを眺めながら、私が口に持って行く食事を、時にはのりこも驚くほどの量でも平らげるのです。気がつけば、あと1ヶ月足らずで、こうやってミクの相手をすることもできなくなるんだな、とぼんやりと考え込んでいる自分がいます。

気心のしれたラーメン屋の武富さんが21日に送別会をしてくれたときに、「私たち(武富さんのお店を手伝っているとっても心のこもった女性がいます)も、先生(私のことをそう呼ぶ)がいなくなったら、のりこさんやミクちゃんのために私たちで何かしてあげられることはないか、よく話し合うんですよ」としみじみと言ってくれました。本当に泣きたくなるほど感激しました。そういう武富さんだからこそ、送別会に先立つ1週間ほど前にラーメンを食べに行ったときには、「ミクちゃんが可愛いんでしょう。だったら、学校の用務員をやって、ミクちゃんを見守ったらいいじゃないの。」と、私の胸にグサッと来る発言もしてくれるのです。持つべきは友だな、とつくづく感じました。組織がいやで遍歴を経た後にラーメン屋を開いた彼は、自主独立を実践する根っからの自由人です。私と彼がここまで親しくなれたのも、そういう共通項があるからだと思います。それだけに、時たま私と一緒にラーメンを食べに行くのりことミクにも、彼女とともに本当に細やかな気遣いをしてくれてきたし、まさにそういう彼だからこそ、のりことミクのことを心から心配していてくれるのでしょう。

のりこのHPを訪れてくださる方もますます増えているようですし、のりことミクのことを理解してくださる方が増えれば増えるほど、二人を取り巻く環境はそれだけ確実に二人により優しいものになってくれるだろうと、願いの気持ちを込めて思います。