長男家族、ミクと娘とのお正月

2005.01.03

年末から家で過ごしている長男一家に加え、2日のお昼には長女であるのりこの一家もやってきて、夕方までみんなでワイワイ言い合いながら過ごしました。次男はドイツにワーホリで行っているので、彼を除けばみんながそろったわけです。ちょうど1年ぶりのことでしたが、今回は子どもたちが買い物にも行かず、ずっとだべっていましたので、私もそんな団らんの雰囲気を楽しみました。

長男の息子(ハルキといいます)は、ミクが来ることをとても楽しみに待っていて、「やはりいとこだからかな?」とほほえましく見ていた私ですが、もっと驚くことが待っていました。ハルキは、本当に天真爛漫というか、自分の気の向くままに動き回る(それだけに、父親である長男は気になって仕方がない)子なのですが、ミクに対するときだけは、行動パターンが一変したのです。ハルキのおもちゃをミクが気に入って手放そうとしないとき、ハルキは一所懸命自分の気持ちを抑えて(見ていて、いじらしいほどに幼い心の中で葛藤していることがありありでした)、「ミクにあげる」と言うではありませんか!自分の気持ちを抑えることは、まだ6才のハルキにとってはさぞ大変な努力が必要だったのだと思います。そう言った後、思わず涙をあふれさせているハルキの表情には、私も感動してしまいました。ミクが身障者であるということを、幼いながらも分かっていたからだからこそ、のけなげな行動だったのでしょう。また、食の細いミクがハムを少しずつ食べているときにも、ハルキはいったんは「オレもほしい」と言って1切れ取ったのですが、ミクが食べている姿をじっと見てから、自分のハムを半分にして、半分をミクの皿の上に乗せてくれたのです。そんなハルキの気持ちが明らかにミクには伝わったのでしょう。帰り際にミクは、その気に入ったおもちゃを自分からハルキに返したのです。これにも、私はひとしきり感激しました。

ともに一人っ子のミクとハルキ(数ヶ月だけミクが早く生まれているのです)が、これからも仲よくしてくれること、特にハルキが身障のミクのことを思いやり、ミクが心の許せる話し相手、相談相手となってくれることを心から願いながら(私たちがミクの支えとして動ける時間・体力は物理的に限られているという冷厳な現実を直視すれば、ミクと同い年のハルキがミクのよき理解者になってくれれば、私のこの世に対する未練の種が取り除かれます)、両家族が帰宅するのを見送った私でした。