まえがきから引用する :
序文を見ていると、p.3 でつむぎ積は木村-山田によって導入された概念である.
という記載があった。木村も山田も人名だろうが、誰だろうか、
木村氏はおそらく木村直樹氏と思われるがはっきりしない。山田氏は山田深雪氏だろうという見当がついた。
目次にある、11・3 山田半群 のいわれも山田氏由来のものに違いない。
山田氏は槇書店から「半群論入門」という書籍を出版している。
ともあれ、日本人の名前があるのは誇らしい。
p.9 にこんな定義がある。
定義 二項演算(・)の定義されている集合で,次の条件を満足するとき群という.(中略)
(1・3・6) 左消約的 : `ab = ac => b = c;` 右消約的 : `ba = ca => b = c.`
左消約的でかつ右消約的であるとき,消約的 ( cancellative ) という.(後略)
そういえば、中村亨「ガロアの群論」で、cancellation を「相殺可能性」と著者は訳していたが、 すでに「消約」という訳があったのか。
このページの数式は ASCIIMathML で記述している。
書名 | 復刊 半群論 |
著者 | 田村孝行 |
発行日 | 2001 年 5 月 25 日 復刊 1 刷発行 |
発行元 | 共立出版 |
定価 | 5,500 円(本体) |
サイズ | A5 版 328 ページ |
ISBN | 4-320-01676-9 |
NDC | 411.6 |
備考 | 草加市立図書館で借りて読む |
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