Alps--アルプス再び--
その2
16 Jul.〜 9 Aug.1994


ロニオンから見上げたドリュ
7月23日 曇り後雨
本日は、休養。
明日ロニオンの岩小屋入りする予定で、準備する。
7月24日 晴れ
12時すぎ、昼食を済ませて出勤。
ロープウェイでグランモンテに上がり、M.ピオラのトポにあるアプローチを取る。
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グランモンテにて |
北東クーロワールが見える |
ピオラのアプローチで迷い、結局いったんグランモンテまで登り返す。
通常のアプローチへ。
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雪面を下るタカハシ |
ドリュ西壁 |
14時40分 グランモンテ
19時30分 ロニオンに岩小屋
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グランシャルモ |
岩小屋にて私とタカハシ |
夜中に雷雨
7月25日 晴れ
4時起床。
気合を入れて準備するが、昨日の雷雨が心配だ。
今日は、クサビ止めまで、明日頂上を越えて炎の岩稜を下る予定。
しかし・・・壁は、見事にぬれており、水が流れている。
しばらく迷うが、今日は停滞することにする。
「条件のいい時にすばやく」それがアルプスの登り方である。
時間を掛けて登っても仕方がない。
頂上からも同ルートが懸垂で下れることは、日登のNさんにも聞いていたことなので、あわゆくば頂上まで、一応クサビ止めから懸垂する予定で、明日空身で登ることにする。
7月26日 晴れ
3時5分起床。
とても寒い夜だった。
ヘッドランプをつけて出発。
取り付きで明るくなるのを待ち6時15分スタート。
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ドリュの台座を行くイソ太郎さん |
3人なので、トップは空身。セカンドとサードは、サブザックを背負い同時に登る。
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ロニオンを見下ろす |
台座を抜け出すタカハシ |
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45mのデルファー再び |
15P目を行く私 |
15P目だったか16P目だったか。
ビレイをしていると雷鳴が近づいてきた。
う〜ん。相談したのは、1〜2分だったか。
ここで下降を決める。せめてクサビ止めまでは行きたかったが・・・。
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最高到達点にて私とイソ太郎さん |
左のコーナーがに上がクサビ止め |
台座を下降中、北壁のニッシュあたりから落石の集中砲火を浴びる。
生きた心地がしなかった。
祈りながらの下降、幸い人にもロープにも当たらず。
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下降を終えて「あ〜無念・・・」 |
7月27日 晴れ
今日は、下山日。
ロニオンからモンタンベールへ。
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モンタンベールで乾いたのどを潤す |
シャモニからドリュ遠望 |
午後、シャモニにもどる。
5年越のアメリカンダイレクトは、またも完登できずに終わった。
それにしても、ドリュの台座のクラックの横にしっかりとしたボルトが打たれていた。
ガイド用なのか、何なのか・・・。
プロテクション用?とはいえ、フリーで登れる快適なクラックにボルトとは、アルプスも変わりつつあるのだろうか。
さすがに台座の上にはなかったが少し残念な気がする。
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