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Lesson 12 ハイドン チェロ協奏曲

 

 

たまには、具体的に、以前さらった曲などを紹介して、
マンネリ化を防ごうと思う。

などと、書いてみるが、
要するに、ネタの枯渇が起こりはじめていて、
つまりは、自分の才能の限界を感じ、
迫り来る破綻のその時を先のばしにしようという牛歩戦術の一環だ。

おぼえておけ、これも、男の生き様。

というわけで、第一曲目は、「ハイドン チェロ協奏曲第1番」。

ボッケリーニ : チェロ協奏曲
ヨーヨー・マ 

おススメは、決まってヨーヨーマ。

 

オレが、この曲の譜面を買ったのは、
たぶん、大学2年くらいの時。

先輩に教わった教則本以外で、初めて、
お金を出して買った曲。
なぜ、この曲を選んだのかは、ナゾ。

しかし、楽器を始めて、2年で弾ける曲ではない。

というか、いまだに弾けない。

曲そのものは、♯も♭もつかないし、
音程も調が全く濁っていないというか、
弾きやすい曲だと思う。

おそらく、数多くあるチェロコンチェルトの中でも、かなり、弾きやすい部類に入るのではないかと思う。

でも、やっぱり、コンチェルト。

難しいのでアリマス、レッサーパンダの風太どのっっっ!!!!

そんな難しいとは思いも寄らず、
CDの中の有名なひげのチェリストは(←また、名前が出てこない。)、
非常に、この曲を楽しそうに弾くのである。

で、実際やってみようとしても、
イメージの1京分の1くらいしかできないんスよ。
3楽章なんて、譜面をみてしまうと挑戦する気すら起こらない。

それでも、せっかく買ったからというわけで、
一番弾けそうな2楽章を練習するわけ。
ゆっくりな2楽章でもかなり難しい。

左手の親指を普通につかえないとまず弾けない。

というわけで、親指テクの練習をするわけ。
これが、後々、非常に役に立った。

ただ単に親指の練習をしても、
たぶん、音程にそんなにシビアにはなれないと思うわけ。

親指を使うということは、ある程度、音の高い領域に達しているため、
音程悪くなりがち。

しかも、結構、いたいんスよ、慣れてないと親指が。

オーケストラでシンフォニーを弾いてるだけでは、
たぶんよっぽどちゃんとやらないと習得できないテクニックです。
あんまり使わないし。

でも、これがしっかりできると、だいぶ、価値観が変わるんですよ。

で、この曲の2楽章には、この親指テクを使って、重音(二つの弦を同時に弾く)をひくとこがあるの。
で、曲の持ってる響きそのものが、透明感があるため、
音程がおかしいと、全然、成り立たないんですよ。
で、自分に厳しくサラえるわけ。

というわけで、この曲で親指の練習をすることになったことで、
その後の親指ライフがだいぶ楽になったっス。
抵抗がなくなった。

要するに何がいいたいかというと、
無謀に思えるチャレンジでも、
特に古典の場合には、基礎的なテクニックの習得の近道だったりすることもあるということ。

つまり、そういうこと。

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