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Lesson5 演奏フォームについて


子供の頃から様々な習い事をしているおれですが、
たいていの大人たちは理想のフォームを形式的に当てはめることに躍起になっていて、
不器用ですぐその場で修正のききにくいおれは、
そのことに終始するたいていの習い事が本当にイヤだった。

今考えると、教える方はそっちの方が楽チンなわけですが。

果たして万人に共通する理想のフォームというものは存在し得るのであろうか?
答えは否である。
と思う。

人間というものは、一人一人、指の長さも違えば、腕の長さも違う。
体重も違えば、体脂肪率も違う。
だから絶対的に全員に当てはまるフォームというものは存在しないのである。
と思う。

それに、時代によって良しとされるフォームもかわってくるものらしいし。

カザルス以前の弾き方って、今と違うらしいよ。
どんなのかは知らないけど。
そういえば、歯ブラシの使い方も、
オレの子供の頃良しとされていたものから変わったよね。

だからといって好き勝手にヘンテコなフォームで弾いていいのかというとそうでもない。
絶対に外せない項目というものが存在する。

全部は知らないが、知っているやつだけ教えてあげよう。

まず、ひとつめは、チェロという楽器は、イスに腰掛けて楽器を両足にはさんで構える。

今笑った人、泣きなさい。←特に意味なし。

なんで、こんなことが外せない項目かというと、
チェロを弾くということは、
天と地と一体になることだからである。(これもバカボンド)
要するにしっかり構えておかないと、フラフラしちゃって弾きにくいということですよ。

以前、あるオーディションにて、前のヤツが足が長いんだかなんだか知らないが、
ピアノ椅子(高さを調節できる)を目一杯上げてあって、
オーディションで舞い上がっているおれは、その事に気付かずに演奏を始めてしまい、ちょっと弾きにくかった。

ちょっと弾きにくかったで済んでよかったが、本番では、命取りになりかねない。
というわけで、椅子に座る瞬間から演奏ははじまっていると考えなさい。

特に女性諸君、チェロを弾かなければならないのがわかっているのにタイトなスカートをはいてきてしまい、
身体をねじって弾いている人を時々見かけますが、
そんな事では、天地と一体になる事はできません。

どうしてもタイトなスカートでという事なら、
パンツ丸出しにするくらいの気合いを入れてこい!!!と思います。

マジで、腰痛めますよ。

そして、ふたつめに譲れないのは、指盤は左手、弓は右手

今笑った人、歌いなさい。

ビートルズの誰かさんは、左利きなので、
左利き用の楽器を使っていましたが、チェロでは、それはできません。
なぜなら、逆だと、となりの人とぶつかってしまうからです。

まあ、一生一人で弾くか、左利きでかつ志を同じくする人を集められれば、逆でもいいんですけど。

ちょっと見てみたい気もします。
誰か、試してみて。

そして、その楽器、おれにも弾かせて。(興味津々)

いま、思いつくのは、このふたつ。
もとき流ではあんまりうるさいこと言いません。
好きに弾いてちょうだい。

フォームっていうのは、基本的に修正効くとおもうし、
仮にクセついちゃっても演奏上の壁にぶつかれば修正せざるを得ないわけですし。
その苦労をするのも、もとき流。
修正できないってことは、自分の身体を使いこなせてないってことだし、
それじゃ、いつまでたっても天地と一体にはなれっこないし。

ただ、無理なフォームで弾いて、身体を痛める前になんとかした方がいいと、
最近手首を痛めて、そう思いました。

ガラスでも鏡でも、何でもいいから、自分の弾いてる姿を投影した方がいいかもしれない。
かっこ良く弾こうよ。
フォームに関しては、それしかいえません。

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