前面道路から専用通路を通って奥まっている土地に建設します。平塚市では専用通路の長さが15mを超えると幅員が3m必要です。
神式にて「とこしずめのみまつり」を行いました。神様に土地の利用の許しを得て工事の安全と繁栄を祈ります。
地盤調査の結果改良の必要なしとの判断となり着工です。建物位置決めを行い基礎製作のための掘削をはじめます。
鉄筋の組立が終わりましたので鉄筋の太さ、間隔、設置位置などの確認をしました。
玄関のドアはレッドシダーの板を使って製作しました。 幅の違う板を一見ランダムに張っているように見えますが鍵やドアノブなどあらかじめ割付がデザインされています。
基礎も出来上がりいよいよ建前です。クレーン車も何とかギリギリ入ることが出来ました。順序よく組み立てていきます。
柱そのものが木のまま現しになるところがあります。汚れないように紙でくるまれています。
屋根下地と屋根材(ガルバリウム鋼板)の間に樹脂で出来たヘチマのような材を挟み込みます。その隙間を空気が流れることにより屋根下地の乾燥を保ちます。
大開口部分のサッシが搬入されました。既製引違いサッシを用いていながらも余計なフレームが見えないようにデザインしてあります。
バルコニーはFRPで防水します。
大開口部分にステンレスロッドのブレースを取付ます。開口部でありながらも構造耐力壁となっていますので目立たない部品で構成します。
大開口サッシのセッティングが終わりました。4箇所のFIXに見えますが大きな引違いアルミサッシを2つ用いそれを柱の向こう側位置に設置することによりシンプルなデザインとしています。あまりコストをかけないでシンプルに見せる工夫です。
メインの床にはピーカンという樹種のフローリングを用います。 クルミのなかまで少し色幅のある堅木の面白い床材です。 その他の部分との色合わせのためサンプルを作って比較します。
洗面台をタイルにて製作します。 サンプル帳で色の確認をします。
化粧柱とフローリングが接するところはフローリングが柱に食い込んで納まるように柱に溝を掘ります。この仕事を「くびきり」と言います。
リビングの天井にはエアコンが内蔵されます。「天井カセット空調機」略して「テンカセ」です。 空調機の姿を隠すことが出来るのでシンプルにデザインできます。
省令準耐火仕様の建物とするためスイッチやコンセントの裏側には鉄製の箱を設置します。オレンジ色のパイプにはLANケーブルやアンテナ線など後で電線を交換する可能性のある物を通すために中空パイプで施工しておきます。省令準耐火にしておくと木造住宅でも火災保険がグッとお安くなります。
外壁はモルタル左官となるため杉の小幅板を張っておきます。 その裏側が外壁通気層となり壁裏に空気が通れるようにしておきます。
この地域は準防火地域となるためサッシは火に強い防火仕様とする必要があります。 通常は網の入ったガラスとなるのですが大開口部分はクリアにしたいのでシャッターを付けることとしました。 ただしシャッターボックスがデザインの邪魔となるため軒裏に隠します。 これでスッキリと見せることが出来ます。
屋根の流れ方向の隣家が店舗駐車場となっているため雪止め金物を取付ます。 屋根に溜まった雪が一気に流れていかないようにするための仕掛けです。
外壁にモルタルを塗るために金網(ラス)を張ります。 この金網の隙間にモルタルが回り込んで一体化します。
外壁の裏側は土台水切りから屋根にかけて空気が通る通気層が設けてあります。 最上部には空気が出て行く隙間がありますが虫や小動物が侵入しないように小さな穴の開いたパーツを取り付けておきます。
外部の色は白色が基本です。 白と言っても微妙な違いの色々なカラーがあります。 サッシのカラーは既製品で決まってしまっているのでその色を基準にして塗装色を決めていきます。
薪ストーブ用の煙突がつきました。 屋根直下まで室内に煙突が通りますので屋根の上はほんの少しです。
タイル貼りの洗面台となりますが下地を合板で作ります。実験流し(病院流し)が入りますので少し大きめです。
ダイニングルームの一部にタイルの壁があります。 ハイサイドライトがありますのでそれを基準として割り付けてもらいました。
キッチン背面のカップボードはメーカーのものですが家電収納は持ち物に合わせてオーダー品としました。 滅多に使わない床下の点検口は目立たないようにその家電収納の中に設置します。
書斎には作り付けの棚があります。でもその上部にハイサイドライト(窓)があるのです。 電動にすれば問題無いのですが今回はチェーンオペレータによる手動タイプとしましたのでそのチェーンが通る半円形の切り欠きを作りました。
外壁の仕上げは「ゆず肌」という少しざらついた均一なテクスチャーです。 癖のないプレーンな感じに仕上がります。
ダイニングのタイルが仕上がりました。これから漆喰塗りの工事になりますのでシートで養生しておきます。
洗面カウンターのタイルも貼り上がりました。25mm角のモザイクタイルです。
洗面脱衣室の床は樹脂タイルを張ります。グレーのモルタルライクなPタイルです。
メインの部屋は壁天井共に本漆喰左官仕上げです。バケツの中でしっくいを練り上げて休ませておきます。
吸排気孔が外壁に出てくる部分には雨風が入り込まないようにフードを設置します。なるべく目立たないよう外壁と同色に塗装してもらいました。
敷地にはもともと井戸がありました。現在は飲用には用いていませんが洗車や庭の水まきなどに使うため既存のポンプを移設しました。
白色無地のドアが基本ですがクライアントの好みの色で主張するドアも作りました。
10cm角の杉の柱に直径3cmのスチールパイプを差し込んだデザインです。
薪ストーブ置き場には熱が壁などに伝わらないように遮熱壁を設けます。 あえて仕上げは施さずに素材の持つ力強さを強調するデザインです。 遮熱のためコンクリートブロックを壁から2cm程度離して積み上げました。
リビングルームには作り付けのマガジンラックを作りました。
洗面脱衣室がほぼ完成です。洗面台の横には見せる収納と隠す収納両方があります。
薪ストーブ本体が設置されました。 これ一台でお家全体が暖かくなることでしょう。 何より揺らぐ炎を見ているだけでゆったりとして気分になると思います。
旗竿敷地の通路部分には少し隙間を空けてコンクリートを打設します。隙間には植栽をしても良いですし砂利などを入れても良いと思います。 15mを超える長さがありますのでいろいろと活用出来そうです。
吹抜上部の大開口は手が届きませんので電動のブラインドとしました。 住宅用の電動ブラインドはリモコンの受光部や電源プラグがむき出しで格好があまり良くありません。コンセントの位置や受光部の取付位置を工夫して極力目立たないように設置してもらいました。
アプローチデッキも完成し建物がほぼ出来上がりとなりました。 工事に携わっていただいた職人さんたちには感謝いたします。 皆をまとめてくれた監督さん、そしてこの機会を私たちのチームに与えてくださったクライアントご家族の皆様ありがとうございました。